見出し画像

コンサルの先生は神様だった②

「正社員で働く気がないダメな奴」と家族や親戚から言われ続けた20代。
何を言っても理解されないので、もう周りは無視して自分の生き方を貫いていた。

「この働き方でいい!」と自信を持ち始めたのは29歳の頃。

27歳になる年に、兼ねてからの夢だった台湾留学をした。
戻って来てからはまた同じ会社の常勤アルバイトで働き、1年で退職前と同じ職位に戻った。
その頃から「1シーズンに1回台湾に行く」というのが目標になっていた。
その為に必要なのは”旅費”と”自由に休みが取れること”で、やはり総合して常勤アルバイトという労働形態はフィットしていた。

誰からも許されてこなかったが故に自信が持てなかったこの生き方に「これでいいのだ」と初めて自分で自分を認めることができたのもこの頃。
そんな心境の変化を経て、より一層「正社員で働く」ということの必要性を感じなくなった。

ワタシが今大切にしたいのは、旦那と猫達との何でもない毎日と、ゼロから一人で全部用意して習得した中国語を維持し続けること、1シーズンに1回台湾に行くことだ。
やりたくないことで時間と神経を擦り切れるまで使って、本当に自分がやりたいことができないなんてごめんだ。

と、ここまでの話をコンサルの先生との個人面談で話した。
これまで周りに否定ばかりされていたのでどんなことを言われるのかドキドキしていたのだが、無駄な緊張となった。

開口一番先生が言ったのは
「自分が一番大事にしたいものが明確で主婦業もあるわけだからそれが優先できる働き方を考えると、正社員じゃなくて契約社員とかパートで全然いい。」だった。

ポカンとするワタシに続けて言ったのが
「家事や子育てをしている人は、まずそれがもう本業になっている。お金が発生しているかしてないかの違いなだけで費やす時間で考えると実はもう既に立派に働いてる。」と。

そういえば訓練校の先生がよく「自分の時間を提供して何かに貢献しているのなら、賃金が発生しないボランティアでもそれは仕事です」と言っていた。そんなことを思い出しながらまだまだポカンとしているワタシに先生が最後に放ったのが

「あなたの考え方は、これからの時代にすごく合っているよ」だった。

初めて自分以外の誰かに生き方を肯定され、嬉しくてたまらなかった。
先生曰く何処にも何にも執着しない身軽さはこれからの時代すごく大事だ、とのこと。
そしてこれを言っているのが、ワタシの親より少し上の世代の男性であるから驚きだ。

周りに理解されずモヤモヤしながら生きていた20代のワタシの葛藤を、たった30分の面談で全て包み込んで溶かしてくれた先生はまさにワタシの神様だった。
先生の話が本心だったのか、ワタシに合わせていい感じのことを言っていたのか(なんと言っても相手はプロだから。)真相は分からないが、この一件はワタシに大きな自信をつけてくれた。
数年後、間違いなくターニングポイントになっているであろうそんな出来事。そして今後、「こんな働き方もあるよ」と同じように悩んでいる人に伝えていくことを勝手な使命に感じてもいる(笑)

この面談の日を境にワタシは物凄い勢いで仕事を探し、訓練校の卒業を待たずして(卒業基準の成績と出席率は満たしていたので1人だけ先に卒業した。)また働き始めたのだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?