見出し画像

お寺巡りが好きな自分

 タイトルの通り、お寺巡りが好きだ。好きなお寺のことを考えるとワクワクする。

 もともと特に信仰深い訳ではない、と思っている。実家は曹洞宗だけど、いわゆる「禅宗」と呼ばれる宗派の一派とされていること以外よく分かっていない。道元さんが有名なんだよな、くらい。
 けれど、法事等でお寺にいくとワクワクしていたし、読経を耳にするのも昔から好きだった。思いがけず仏教大学に進学もしたし(仏教学部ではない普通の学部だったが)。そういうこともあったのだろうか、いつの間にかお寺巡りにハマってしまった。

 
 お寺には見所がいっぱいある。例えばお堂などの建築物。安置されている仏像。庭が美しい寺院もある。
 
 古い仏閣を眺め、創建当時に思いを馳せたりする。本堂に上がれる場合は上がらせてもらい、欄干の彫刻や天井画を堪能する。
 御本尊の表情を見て、その印象を心でゆったり噛みしめる。アルカイックスマイルと呼ばれる微笑んだ表情の仏像もあるし、無表情にちかいものもある。
 着ている衣にも目を向ける。自分は法衣垂下像と呼ばれるタイプが好きだったりする。裾と袖が台座まで長く垂れているもので、なんとも優美。

 読経や護摩法要等に参加できる場合、参加させてもらう。足は痺れるけど、終了時にはなんだか気分がすっきりする。

 
 

 北鎌倉の円覚寺には大方丈と呼ばれる場所がある。通常方丈とは住職の居住するパーソナルなエリアを指すようだが、こちらでは多目的に利用しているそうで参拝者向けにも解放されている。

 この大方丈には仏間があり、仏像が安置されている。広さは…どれくらいだろう。かなり広い。
 戸を開け放っていて、日差しや風が入るようになっており、とても開放的だ。
 自分はここの仏間に座って、線香の香りが漂う中、じっくりと仏像を眺めるのが好きだ。
 時折気持ちの良い風が外から吹き抜けていく。なんだか癒される。このような場所が一般にも解放されているのがありがたい。

 うつ病になってから、診療代や薬代でお金はバンバン消えるのに欠勤控除で預金がごっそり消えてしまい、懐が究極に冷え切ってしまった。

 そんな中で、お寺巡りはなかなか良い趣味かも…と思ったりする。まずリーズナブルだ。基本的に交通費とお賽銭しかかからない(鎌倉などのお寺だと参拝料が300円程かかるが)。ディズニーランドに行けば8000円はかかると思えば、安い。ぜったい安い。
 ちなみに御朱印を集めるのも好きだけど、いまは控えている。懐があまりに寂しいので…。塵も積もればなんとかと言うし…。

 そしてお寺の境内は自然が多い。癒される。仏像も見ていて癒される。お寺の由来に思い馳せるのも面白い。宗派や開山した僧の名前をWikipediaで調べてると、ちょっと勉強になったりする。「真言宗泉涌寺派…?あ、泉涌寺と言えば京都にあるあの有名な…!」と合点がいったり。
 境内を回ると意外と長い距離を歩いてて身体にもよい。良いことづくめなのだ。

 
 復職するか、転職するか等々、いずれ先のことを考えねばならない。ときどき焦燥感に襲われることもある。メンタルを壊してから気圧の変化にだいぶ弱くなった。HSP気質だという自覚も強まったし、将来のことを考えるといろいろ不安だ。

 
 けど、今日はどこのお寺に行こうかな…と考えてる間は全部忘れられる。先のことも大事だけど、考え過ぎるのはよろしくない。暗いことばかり考えすぎはやめよう。そんなときは行きたいお寺のことを考えるのだ。
 そろそろひさしぶりに、どこかのお寺に行ってみようと思う。