「もうひとつの夢幻鉄道」〜私はあなたで、あなたは私〜 ⑤

このnoteは、キングコング西野亮廣さん作「夢幻鉄道」の二次創作です。 *物語を書くのは初めてなので、拙い部分もございますが、私の頭に流れるフィクションの世界をお楽しみ頂けると幸いです。 

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「少し休憩しましょうか。」お姉さんは微笑むように言った。

「ピュ〜⭐︎」口笛を鳴らし、何かを呼んでいた。

「(さっきの大きな鳥かな?)」

「ええ、そうよ。チャッピーって言うの。」

「チャッピ〜!」大きな声で呼んでいた、

ヒュルルルルル。


風と共に飛んで来た。

「チャッピー、少し飛んでちょうだい。お散歩よ♪」

「さぁ、乗って。」お姉さんは私に言った。


「よいしょっ!」私は乗った。

「よしっ。」お姉さんも乗った。


「さあっ、行ってちょうだい。チャッピー。」

「しっかり掴まって。」お姉さんはそう言いながら、私の手をお姉さんの腰に回した。


ワサッ、ワサッ、ワサッ。

チャッピーは大きく翼を広げながら飛んだ。

「すご〜い!」私は興奮した。

「気持ち良いでしょ?」お姉さんは微笑みながら、私の方を見た。

「気持ち良い〜!」私は言った。

空は広かった。どこまでも続く。ただただ風が気持ち良く、無になれた。

「それよ、大事なのは。」

「ん?」

「無になるの。全てを忘れて。ただただ風を感じ、見える景色を見れば良いわ。そうすると内側にあるモヤモヤは消えてリセットされるわ。ほぼ全ては考え過ぎで、重要じゃ無い。重要なのは感じる事。その時にポッと浮かぶ事を大切にすれば良いわ。一度この感覚を経験するともう分かるわ。空が好きなら空を眺めれば良い。海が好きなら海を眺めれば良い。山が好きなら山よ。自分が好きな事を大切にするの。さぁ、この時間を堪能して。何も考えずに。」お姉さんは言った。


その後は何も話さず、ただただ風を感じ、空からの景色を眺め、どこまでも続く黄金の芝生と空を眺めていた。そこには境界線は無かった。

「(全てはひとつなんだ。)」ふとそう思うと、お姉さんが私の手をギュッと握った。

「(飛ぶって気持ち良い。無になるって気持ち良い。軽い⭐︎)」

そっと目を閉じると、いつもの夢の中にいるようだった。

***

⑥へ続く






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