自由律俳句

本

#散文

人格を車麩に例えられた

墓石屋のやさしいクリーム色の車

寝起きに生姜を嗅がされる

寝ている飼い犬の体表を見る

いらっしゃいましたと初老の客が

外股を意識して歩いて転ぶ

孫の写真を入れたストラップだ

拾った消しカスを投げる祖母

ポケットの中でレシートをできるだけ丸める

金髪なのに暗い

裏口が通り沿いに面した向かいのレストラン

裏口に客が