歌詞を探る。 カネコアヤノ 『わたしたちへ』 / andymori 『16』
いつも英語で日記ばかりを書いている。
そして、たま〜に思考整理のための note を挟む。
英語が好きなのだ、まだ浅学のペーペーだけれど。
でもね、やっぱり音楽はね。邦楽ロックが一番にスキなのよ。
今日はちょっとね、わたしの大好きな音楽について分かち合ってみたい。
そして、あわよくば音楽が好きな人たちとも繋がれるといいなと、夢を見ている。好きなものを共有できるって嬉しいのよね。
あー、いや、でもね。まだこの方達の音楽を聴いたことがない人も立ち寄ってちょうだい。この歌詞ステキねって、きっと感じると思うから!
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今回はこの2組、
カネコアヤノ / andymori の曲を、一曲ずつ紹介させてください!
1. カネコアヤノ
知らず知らずのうちに、彼女にすっかり惚れ込んでいた。
わたしの大学四年間は彼女の歌と感性で補完されているようなもんだ。
心の中でうつらうつらと眠っている、大切なキラキラの粒をかき集めたみたいな曲を作る。わたしはね、誰彼かまわず親密になれるような人間性は持ち合わせていないけれど、特別な君となら、ほんの少しだけ、日常の瞬きを分かち合えたらなって思う。気まぐれな猫のように、そっと寄り添ってくれる彼女の音楽は、喧騒とした社会の中でも拠り所を見出してくれる。そんな音楽なのだ。
一曲、選び難いけれど、今回は『わたしたちへ』という曲を紹介します。
2022年春、カネボウ化粧品「ALLIE」(日焼け止め) のCMに書き下ろし提供した楽曲です。
真夏のカンカン照りの太陽にも負けないような、 ’あの子’ の奥底に燃える強い信念は、'あの子' のようには生きられないわたしの弱さを浮き彫りにさせる。他者と己の比較は何も生み出さないことを頭ではわかっていながら、「わたしもあの子みたいに」って、羨望してしまうもの。
あの子のようにと思う願望と、変われないという葛藤に余計苦しんでしまう。でもね、'あの子' だってわたしにはなれないの、わたしの代わりなんてこの世にいないのよ。無理に変わらないくていいし、何にもなれなくいい。この曲は、'あの子' を含むすべての人へ向けた曲だとわたしは思う。そして、脆くて弱いわたしたちを、お日様の匂いがするふかふかのタオルで包み込んでくれる、カネコアヤノからの温かいメッセージソングなのだ。
特別なあの人にだって、自分のすべてを晒すことはできない。
わたしの持つ '痛み' をあなたと共有することは困難なこと。だって、もしその分量を間違えてしまったら、かえってあなたの心に穴を開けてしまうかもれない。
でもね、愛ゆえの恐怖心は決して不快なものではない。
痛みも弱さも、愛するゆえの恐怖も、他者を思いやる気持ちから生まれるもの。人間らしくていいじゃない。時に苦しみの中でもがくから、人の痛みや辛さがわかるようになる。
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2. andymori
小山田壮平さん(ボーカル)が作る曲、正直にいうと10曲も知りません。
まだ好きになってから浅いのだ。でもね、その少ないレパートリーの曲のすべてが心にズキズキと突き刺さってくるのだ。そんなバンド、中々いなくない?まさに「革命」なのだ。
バンド自体は2014年に解散しています、一度でいいからライブハウスで拝みたかった。10年も前になるのか、まだ出会ってもいないや。悔しい。
今回紹介するのは、2010年発売のセカンドアルバム『ファンファーレと熱狂』に収録された『16』という曲。この16という数字、年齢に関与するとばかり思っていたけれど、どうやらビートらしい。
さてさて、始めます。
ランダムに好きな一曲を挙げたつもりだったけれど、どうやらカネコアヤノの「わたしたちへ」と通づるところがあるらしい。自分の性格は、変に頑固でいじっぱりだ。だけど、受容したい自分も確かにいる。変われない自分も許せるようになりたい。
アーティストの小山田壮平さんにとっての日常は、歌うこと。なのに、「満足」ができない、足りない、歌詞からどこか空虚さが感じられる。
’どこにもいけない彼女たち’ は多分学生で、校則や親からの縛りから逃げることはできない。そんな彼女たちにとっても、毎日が同じことの繰り返しなのだ。
まるで、平凡な生活の繰り返しは自分だけじゃないんだって、彼女たちと重ね合わせて、無理矢理にでも自分に言い聞かせているみたいだ。
個人的にここの二文がすごく好きだ。こんなにも青い空とは、夏の、青と白のコントラストがくっきりした空かしら。際限のないキャンバスに垂れる青という色は、人を魅了する。壮大な青を前にすると、そのまま目を瞑るだけで、深く悩んでいたことさえ青に溶けてしまいそうな気がしてくる。
わたしには、一人バルコニーで空を眺める時間がある。そんな時間の積み重ねが、わたしを形成してきたのだ。
ふと、旧友や元恋人が恋しくなる。空を見ながら、あの人今どうしてるかなって言葉が頭によぎる。連絡したって、口約束が実際には叶わないことを知っている。本音と建前ってなんなのかね。でもね、決して日本人は建前のことを「嘘」とは言わない。それもわたしたちの、もう一つの優しさだから。
彼にとっての「祈り」とは、歌うことだ。退屈な日常からの解放、自らを解き放つことができるのは、やっぱり歌の中なのだ。「神様に会いにいくように空をいく」神聖で、美しい歌詞よね。人々は、何百年も前から祈りを捧げてきた。穀物が育つようにと、雨が降りますようにと。願うことや、祈りを捧げることは、生きることと同じなのかもね。そんな私も、お月様に願う。離れていても、家族の毎日が幸せで、笑顔が溢れるものでありますようにと。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました ;)
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