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ごくんと飲み込む。


 

つい言いそうになる言葉

病気が分かってから、何度も喉元まで出かかっては飲み込んだ言葉。

「病気じゃないから分からないんでしょ。」

 こう言いたくなるときがこれまで何回もありました。でも絶対に口に出したらいけない言葉だと分かっているので、理性を総動員して踏みとどまります。実家、大学、病院。本当に色々な場所でこの言葉が浮かんでしまうときがありました。私のnoteを読んでくれている友人もいるので予め断っておきますが、読んでくれているみんなの前でこの言葉が浮かんだことはないから安心してね。
 どれだけ不安なのか、病気じゃないから分からないんでしょ。そんなことを言えるのは、病気じゃないからでしょ。喉元まで出かかった言葉と一緒に気持ちも飲み込んできました。かっとしているときに言いそうになるので、冷静さを取り戻すよう努めるのです。その場ではできるだけいつも通り振る舞って、信頼できる人の前や家でひとりになったときに発散していました。

当たり前なのだけれど

 病気による体験はひとり一人違うので、誰にも分からなくて当然。私のことは私にしか分からない。それは理解しているつもりなのですが、どうしても「病気じゃないから分からないんでしょ。」と言いたくなってしまうときがあります。考え方や感覚が違うときに起きることが多いです。病気になっていなければ傷つくことがない場面や言葉でたくさん傷つくのは、しんどいし悲しい。そのうち気にしないようになれるのでしょうか。

嬉しい距離感

 共感するのと分かったつもりになるのは、まったく違うことだと思うのです。分からないことを前提として、そのうえで分かろうとしてくれること。私はあなたになれないけれど、分かりたいと思っているよ。そんな風に接してもらえると、私はとても嬉しくなります。
 私とあなたは違う。当たり前だけれど大切で、つい忘れてしまうこと。程よい距離感で、私も接していけたらいいな。


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