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ベトナム料理 in サンノゼ

この記事はごちそうフォト Advent Calendar 2023 20日目の記事です。

初めまして。世界最高峰のヘッジファンド、Renaissance Technologiesの創業者であるところのジム=サイモンです。私は現在、カリフォルニアの真ん中あたりにあるサンノゼという街に滞在しています。

サンノゼといえば、ベトナム国外で最大のベトナム人コミュニティが存在していると言われており、事実ベトナム出身である私の親類のほとんどがサンノゼに居住しています。
ベトナム人コミュニティ形成の歴史的な経緯については明るくないのですが、私の親類を含め、先のベトナム戦争で敗北した側である南ベトナム出身の方が多いなと感じており、南ベトナムからサンノゼに亡命した方を元に親戚づてで集まってきたように見受けられます。

ベトナム人が多く居住しているということは当然、ベトナム料理を提供するお店の数も多いということ。サンノゼ内であればどこに行ってもベトナム料理が楽しめると言っても過言ではありません。
今回はサンノゼで楽しめるベトナム料理を有名なものから少しマイナーなものまでご紹介いたします。

注意事項として、私はベトナム歴が短く実際にベトナム文化のど真ん中で育ったわけではないのでベトナムエアプな部分が多々あります。また、両親とも南ベトナム出身ですので、私の理解できるベトナム語・文化も南準拠のものとなります。北ベトナムの方が標準語・文化なので、日本でいうと私は関西弁しか話せず東京を知らないような感じです。ご了承ください。

メジャー料理その1: フォー

フォーはメジャー料理すぎて至るところで食べられますが、多少ベトナム人以外にも入りやすく、のんびり滞在できるチェーン店に COFFEE LOVERS があります。ベトナムはコーヒーの生産地としても有名で、このお店ではフォーに加えて甘いベトナムコーヒーも楽しめます。
一時期何を血迷ったか、ベトナム料理を提供するのを辞めてラーメン屋さんになっていたのですが、今は無事元に戻りました。
テーブルに置いてあるQRコードを読み込むと、GitHub Pagesでホストされているメニューを見ることができます。(https://expresslineto.github.io/coffeeLoversTully/)。

牛肉のフォーです。フォーは基本的に牛肉のフォー(Pho Bo)と鶏肉のフォー(Pho Ga)から選べますが、私は毎回牛を食べています。麺はお店によって違い、平麺を出すお店もありますが、COFFEE LOVERSは細めのしっかり丸?麺を提供しています。
真ん中のソースは肉をつけて食べる用で、チリソースとなんか甘いソースの二種類が入っています。
左の草一式についてですが、一般的にベトナム料理を頼むとその料理に応じた草一式が貰えます。フォーの場合はもやし・ミントっぽいやつ・なんか辛いやつ・ライムなどが貰え、お好みでフォーの中に入れながら食べることになります。

体調を崩した時にも食べられるような優しい味です。肉とソースは合うし、少し細めの麺もしっかりとしていて啜りがいがあります。飽きてきたらライムを絞ったり、草を入れて味変。最後まで楽しめます。

メジャー料理その2: バンミー

デュッホンサンドイッチ

日本で知られているベトナム料理と言えば、フォーとバンミーではないでしょうか?
こちらは、アメリカ最大のベトナム街であるLittle Saigon…の隣のプラザにある人気のバンミー屋さんです。いつ行っても人が並んでおり、Little Saigonの中にあるバンミー屋さんよりも人気です。

左はベーシックな、焼き肉と草と紅白なますが入ったバンミーで、右のバンミーはハムを中心としたものです。右のバンミーの一番下に見える白っぽいものはチャーと呼ばれるベトナムのハムで、他の食べ物には例えにくい、さっぱりとした肉の味がします。
フランスパンの少しパリパリとした食感は食べ応えがあり、また紅白なますの酸っぱさがこってり肉と相性良く、パクパクと食べてしまいます。ピリ辛なのもいいスパイスになっています。

余談ですが、日本ではよく「バインミー」と表記されるのを目にします。でも、発音的には「イ」って言ってないと思うんですよね。「バン⤴︎ミー→」みたいな感じ。南の訛りなのかなぁ…

メジャー(?)デザート: チェー

先ほどお話しした、Little Saigonの中のお店の一つ、The Sweet Cornerです。このデザート屋さんはとても人気で、チェーを目当てに来るお客さんで金土の夜はとても賑わっています。

チェーは、ココナッツミルクにもちもちとしたゼリーやフルーツが入ったデザートです。今回頼んだチェーには、私の好物のライチとミッ(ジャックフルーツ)と呼ばれる黄色いフルーツが入っておりあっという間に平らげてしまいました。

マイナー料理その1: バンセオ

サンノゼにおいても、フォーを提供するお店に比べて、バンセオを提供するお店はかなり少ないです。その数少ないお店のうちの一つが、このLion Plazaと呼ばれる場所にあります。これまでご紹介してきたお店と違い、この空間に入るのはベトナム人でなければ少し躊躇してしまうのではないかと思います。実際、このプラザでベトナム人以外を見たことがありません。

こちらが私の大好物のバンセオです。よくベトナム風クレープと呼ばれています。
皮は米粉で作ったクレープを揚げたものでできていて、中に焼きたてジューシーな肉・海老・もやしが所狭しと詰められています。
バンセオ注文時に出てくる草一式は、フォーのものとは違い、大きな葉のレタス・ドクダミ等から構成されています。バンセオをそのまま奥に見えるヌッマン(ナンプラー)というソースにつけて食べてもいいのですが、バンセオを小さく切り取ってレタスの葉に包んで食べるのもメジャーな食べ方です。私は日本時代団地に住んでいたのですが、その周辺にドクダミが雑草として生えていたので、ドクダミを料理として出されると団地時代を思い出すような、雑草を食べさせられているような、少し複雑な気持ちになります。

クレープがパリパリなのに中の焼き肉はプリプリ・もやしがシャキシャキで、口の中に絶妙な食感をもたらし、箸が止まりません。米でできたガワとナンプラーもすごく合っていて、ナンプラー単体では少し臭いなと思ってもさっぱりした米ガワで中和されていて全体的にバランスがとても良いのです。
日本で食べることは難しいかもしれませんが、機会があればぜひ食べていただきたい料理です。

マイナー料理その2: ホーティウ

Pho 21 というお店で買ってきた、ホーティウという麺料理です。日本で知っている人はほぼいないと思いますが、アメリカにいる日本人の友人たちはみなこのホーティウを美味しいと言います。カンボジアあたりから伝わってきた料理らしく、あまりベトナム臭くないのが日本人ウケしている理由かなと思います。写真には写っていませんが、この料理にも草一式がついています。
まぜそばのようなパッタイのような…なんとも説明し難い麺料理です。麺がホロホロ崩れることなくしっかりとしていて、肉やその他の具と混ぜた時にうまく絡まって美味しく頂けます。スープは舌触りがよく、臭みのないすっきりとした味わいで、身体がホカリと温まります。スープは麺にかけて食べても、単体で飲んでも大丈夫です。

マイナー料理その3: ブンボーフエ

こちらはナムヤオというお店で買って参りました。
ブンボーフエは、名前にフエという南ベトナムの都市名が入っている通り南の方で食べられている麺料理…ということもなくベトナム全域で食べられている人気の麺料理です。麺が太めで丸く、少しもっちゃりしていることが特徴で、東南アジア風味の強い食べ物です。面白いことに、麺自体はもっちゃりしているのですが、外側はチュルチュルしていて啜る時に引っかかりを感じず楽しめます。チュルチュルしているので箸でつまみづらいのが難点です。

フォー、ホーティウ、ブンボーフエの3つが、ベトナム3大麺料理(母親談)で、麺料理が食べたい時は基本的にこの中から選ぶことになります。
今回ご紹介したバンミー、チェー、バンセオも合わせれば、ベトナム人が普段食べているベトナム料理の50%くらいはカバーされていると考えても差し支えありません。
他にもご紹介したい料理がちらほらあるのですが、またの機会ということに致します。

あとがき

今回ご紹介させていただいたものは、サンノゼにある数多のベトナム料理・料理店のごく一部に過ぎませんが、カリフォルニアに住むベトナム系アメリカ人の食についてほんの少しイメージを持っていただけたなら嬉しいです。

サンノゼ周辺にお立ち寄りの際は是非お声がけください。
私がまだ職にあぶれていなければフォーをごちそうします。

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