ホメオパシーとは??

「健康な人に投与して、ある症状を起こさせるものは、その症状を取り去るものになる」 ホメオパシーとは、「同種の法則」 を根本原理とする自然療法です。


かつての日本の民間療法は、その多くが同種の法則に基づいていました。
喉が痛いときに喉がヒリヒリする生姜湯を飲んだり、熱が出ているときに布団をかぶって熱くしたり、鼻水が垂れるときに喉にネギを巻くのはその名残です。
同種の概念は、古代ギリシャの医聖ヒポクラテスも持っていま した。そのためヒポクラテスをホメオパシーの元祖と考える人もいます。
多くの古代ギリシャの考えは、エジプト、特にアレキサンドリアの教会や図書に来歴を持っています。
同種療法も同じように、 5000年前の古代エジプトやアラビア、中国などで使われており、その当時は同種しか治療法はなかったと思われます。
古代人は、病気とは何か、本当の治癒とは何か、 ということをしっかり理解していたのでしょう。
ユダヤの古いパイブルの中には「神は 同種で治療するが、人間は逆療法で治療しようとする」と、同種 のことが書いてあり、 日本の「古事記』の中では「その人全体 の生命力を上げるのが真の治療法であり、 部分を診るのでは ない」と、*バイタルフォースのことが書かれています。

ところがローマ時代になると、 アロパシー(ホメオパシーと反対の逆療法)が隆盛となり、それ以降1500年以上に及びホメオパシーの暗黒時代が続きます。

しかし、表舞台にこそ登場しませんでしたが、同種の方法は古代の知恵を受け継ぐ人々によってユダヤやアラビア医学の中に伏流していました。
その知恵に接触したと思われる人物に錬金術師として有名なパラソーサスがいます。
ホメオパシーの真髄は、 同種の原理に加え、"薄めて活力を 入れる”という物質の霊魂化にもあります。
パラソーサスは、物質の中に隠れている本質を解放し、医薬として活性化させるため には微量でよいことを見抜いていました。
彼は次のように述べています。
「真実の価値は肉体の物質的要素にあるのではなく、その本質にあるのである。そしてそれが 20ポンドを1オンスにまで減らし、そしてその1オンスが潜在能力において20ポンドよりもはるかに上回るという真髄の法則なので ある。よって、少なければ少ないほど効用があるのである」。
これがホメオパシー的Minimum doseで、最小量が最大の効果 を上げることです。 

パラソーサスの300年後、今から200年前にホメオパシーの創始者、ドイツの医師サミュエル·ハーネマンが登場しました。彼はマラリアに効くというキナの皮を実際に煎じて飲んでみました。 すると一時的に発熱し、悪寒、痛み、脱水症状、脱力感などマラリアと同じような症状になりました。マラリアにかかっている人にとってはマラリアの症状を取り去ってくれるモノが、健康な人にはマラリア同様の症状をもたらすということにヒントを得たハー ネマンは「同種の法則」を再発見し、体系的に構築しました。
そしてハーネマンは、その新しい手法をギリシャ語の Homojos (同種)、 Patheia (病気・苦痛)を組み合わせて造語しHomoeopathyと名付けたのです。

ハーネマンはこれに「超徴量の法則」、すなわち人体に有害な毒物でも、天文学的に希釈し叩く(揺り動かす)ことで毒性が失われるとともに、 心身に深く作用する働きを得ることを発見し、その原則に基づき、穏やかにそして根本的に治癒させるホメオパシー(同種療法)を確立しました。



『ホメオパシー in Japan 
由井寅子のホメオパシーガイドブック①基本36レメディー
著者 由井寅子』より抜粋  


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