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もうすぐ退職、不妊治療はお休みだけど、わたしは元気です。
入園、入学、入社、転職などなど4月は新しいスタートを切る人が多いんじゃないかなーと思います。
あたたかくなってきて、頑張ろうって前向きな気持ちなれるよね。
そんないい季節に、9年続けた仕事を辞め、1年半続けていた不妊治療もお休みすることにしたので、そのことを書こうと思います。
終わりの見えない不妊治療
いきなりですが、1年半ほど前から不妊治療をしています。
いろんな理由があって通院当初から人工授精に挑戦し、転院してからは採卵を2回、移植も2回経験しました。
全然かすりもしない月もあれば、陽性判定を受けてからだめになってしまったこともあります。
当たり前だけど、不妊治療は、何円支払ったからとか何ヶ月続けたからといってうまくいくわけではありません。
期待しては落胆の繰り返しで、ゴールが見えない感情のジェットコースターなのです。
不妊治療の通院では、1回のお会計が数万円になることもあります。(それでも保険適用なので助かっています。保険料を支払っているすべての方に感謝しています・・・!!!)
自己注射が必要なときもあるのですが、物理的な痛みもあるし、「なぜ健康な体に注射しないといけないのか」という悲しみも感じます。
「友達は通院なんかしなくても無料で妊娠しているのに」「夫の負担はないのに女性ばっかり」と卑屈になることもあります。
薬の副作用で体調の波があって友達との約束をキャンセルしてしまったこともありました。
通院のスケジュールをあらかじめ組むこともできません。
そして何より、そんな生活がいつ終わるかわからない。
それが不妊治療のつらさなのかなと思います。
大変ならやめればいいのだけど、わたしたち夫婦が自然に子どもを授かる可能性は極めて低いので、治療をやめるというのは子どもを諦めることと同義だと思っています。
治療をいつまで続けるのか。子どもを諦めるのか。
先の見えない闇の中を歩いている感覚が不安で、怖くて、ストレスでした。
ありがたい職場の理解
職場では自分でスケジュールを調整しやすい業務を担当していたこともあり、急に休んでも早退しても、咎められることはありませんでした。
むしろ心配してもらったり、仕事の負担がかかりすぎないように配慮してもらったりしていたように思います。
部長と課長には不妊治療に取り組んでいることを伝えていて、「出生サポート休暇」という有給休暇とは別で不妊治療の通院に使える休みも利用させてもらっていました。
Xで流れてくる不妊治療に関するポストを見ていると、通院するための時間休がとれないとか、上司の理解がなくて辛いとか、そういう環境にいる人も多いと思うんだけど、その点わたしは恵まれていました。(もちろんうちの職場にも「赤ちゃんできた?」とか「つわり?」とかデリカシーのない発言をしてくる人もいたけど、相対的に見てマイノリティでした。)
具体的に退職を意識したとき
職場環境には恵まれていたものの、自分ではコントロールできないことにはもどかしさを感じていました。
たとえば、わたし個人の仕事ではなく部署全体の繁忙期のために通院できず、治療を見送ったことがありました。
仕事だし仕方ないと分かっているけど、焦りもあって、割り切れずにつらかったです。
ここには書けないくらい残業して頭もフラフラで駅のホームで倒れそうになったり、何もないのに涙が出てきたり、体にもメンタルにも良くないなと感じていました。
わたしの部署の繁忙期はイレギュラーで、時期が決まっているわけではありません。
課長でも部長でもどうにもできない外部の要因で急に忙しくなってしまいます。
こんな状況で妊娠できるわけないよなーと寝不足の頭でぼんやり考えながら、退職を意識するようになりました。
今までも辞めようと思うことは何度もあったけど、「まだいける」「もう少し頑張ろう」と自分に言い聞かせて踏ん張ってきました。
リアルな話、お金や世間体の心配もあったし、行動に移せずにいました。
ただ、体外受精や流産を経験して、夫とふたりで暮らす時間の尊さを再認識して、だんだん「仕事のために人生があるんじゃなくて、人生のために働いているんだよなー」と思うようになっていたのも事実でした。
お休みも取らせてもらっていたし、周りの人は優しいし、恵まれている。
だけど、自分の限られた人生の中で優先したいことは何かと考えたときに、1番は仕事ではないなと思いました。
お休みへ突入します
もちろん他にも小さな理由はいくつもあったけど(職場と家の距離が遠くて通勤が大変とか、異動した場合に治療を継続できるのかとか)、結果として退職することにしました。
今は、有休を消化させていただいています。(職場にはご迷惑をかけると思いつつ、9年真面目に働いたし産休育休も取ってないしモゴモゴ・・・。わがままを聞いてもらって感謝しています。)(ちなみに4月の人事異動でちゃんと人員補充されていたのでホッとしました。)
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先輩が貯めたポイントでゲットした煮卵をわたしにくれた。優しい。
そして、仕事をしているときは少なからず「産休育休がとりたい」という気持ちがあったし、「何月までに産休に入らないとあの業務に支障が出る」とか考えてしまって焦りもあったけど、退職してしまえば何も気にする必要がないし、せっかく自由時間を手に入れたので、この機会に不妊治療も休むことにしました。
人工授精、採卵、移植、流産、採卵とほぼ休みなく取り組んできて、治療優先のスケジュールで生活してきたので、一旦全てを忘れて暮らしてみようと思います。
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(まじで人生で1番おいしいフィナンシェだった。)
先輩方から退職祝いにいただいたマリメッコのプレートにのせて。
多少の貯金はあれど、収入がなくなることによって生活を見直さないといけないし、治療を休んでいる間にも日々年老いて妊娠率は下がっていくし。
正直、休んでる場合じゃないかもしれない。
それでも今は、自分の決断に後悔はしていません。
悩んで悩んで決めたしね。
太陽が眩しくなったら起きて、ハンドドリップでコーヒーを淹れて、ラヴィット!を見て、写真の編集をして、たまにチョコザップに行って、図書館に行って、本を読んで。
大丈夫かなと心配になるくらい、心の赴くままに生きています。
まあでもこの生活もいつまで続くかわからないからこそ、日々を大切に過ごそうと思っています。
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桜の花びらはピンクじゃなくて白いよ。
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