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仕事に対する心持ちの変化


最近、ようやく今の仕事が自分の中で馴染んで気がする。
「辞めたい」という気持ちはどこかに行った。

きっと仕事を辞めたくてしょうがなかったときの私はびっくりするだろうな。


あの頃は、身体と心のバランスを崩してしまっていた。学生時代「もうちょっと頑張れ」と言っていた両親何かを察して「しんどかったら辞めてもいいよ」と言われるくらい目に見えて仕事に疲弊し、プライベートの心身状態にまで影響を与えていた。

病める人を癒す仕事なはずなのに、癒す側が全身から心を病んでいるってどんな状態?と今では笑い話だけども、当時は本当に笑えなくて、不眠と嘔気に襲われるような日々だった。

生きるために働かなくてはならないと割り切る

これが、私の仕事に対するスタンスだった。



仕事が慣れるに従って、心にも余裕が出てきて患者さんと接する時間をを楽しめるようになっていった過程でたくさんの人の人生を考えるようになった。

どうしたらこの人にとって最善の過ごし方ができるだろう。

それを考えることは難しいけれど、新人ながらも一生懸命考えて試行錯誤するうちに相手からもよい反応が得られたとき、それを客観的によかったよとフィードバックをもらったとき、少しずつこの仕事にやりがいを感じるようになった。



もっと患者さんの生活に寄り添って考えられるような職場で働きたいと思って転職して1年。

今では、この仕事をしてよかったなとようやく思えている。


以前は通常「業務」の中の忙しい時間の合間に看ないといけないみたいな考え方だったけど、今はその忙しさが減ったことでその人それぞれに意識を向けることができるようになった。

「あなたは元気を見ていると元気になるわ」と言われたり、私が今日の担当と言うと「あなたでよかったわ」と言われると、私も思わず笑顔がこぼれてしまう。


前はこんなことあったっけ。

患者さんの前では笑顔をつくるけれど、本人たちはきっと滲み出てる「忙しさ」を察していて「ごめんね」と申し訳なさそうに言われることも多かった。ほんとに大変なときは自分を保つために精一杯で優しくなれなかった。

今は環境のおかげと仕事の経験を積み重ねたことで心の余裕が生まれた。だから、ひとりと人として接することができている故の言葉だったのかなと思う。「営業スマイル」ではなく、心からの笑顔で彼ら彼女らと接することを楽しんでいる。

もちろん、もちろん、まだ職業人しては未熟で、診療の補助はいつまで経っても苦手だし、いざとなったときはどうしたらいいか分からないから勤務中そんなことがありませんようにと祈っている。


とはいえ、あの時感じていた、早く早くこの職業自体を辞めたいという感情はなくって、うまくこの仕事と付き合えたらいいなと思えるようになったのは、この仕事を通して自然に笑顔になれることが増えたからだと思う。


この春で4年目。
新人のときは4年目の先輩はすごくお姉さんで頼りになって遠い存在だった。この年数まで働ける自信なんて全くなかった。

あれだけ割り切っていた仕事が、今ではそれなりに楽しんでなんとなく続けられそうと思えているのは大きな成長だな。


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