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ボテロ展の話
ふくよかなものに惹かれる。
ネコは太っていれば太っているほど愛らしいし、大きく太った人やものを見るとなんだか余計な力が抜けて心がほんわかする。
そもそも私はこのボテロという画家を知らなかったわけですけども。
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でもボテロってもう名前の響きからして愛嬌があって良いよね、ボテっとしてるもん。
本人もボテっとしてるのかと思ったら、そんなことなかった。意外とイケメン。
そんな彼の描く絵は、人物はもちろん、動物も果物も楽器も椅子に掛かったジャケットさえも、全部ふくよかなの。ぜーんぶ太っちょ。
それだけでもうなんか笑えてきちゃう。なんか色々どうでも良くなってくるというか、楽観的な思考になれる。
マンドリンの穴を小さく描いたらめっちゃ膨らんで見えて、そこから全部のものがふくよかになったらしいよ…
4歳で父親が死んじゃって、自分が絵を描いて家計を支えていかなきゃ!って信念で画家になったとか。泣けるやん。
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そんなこともあったのに、南米の人だからか、どれもこれも色合いが鮮やかでハッピー。そこに、なーんか…バカにしてる?!って言うユーモラスな視点。そもそも人物が全員揃いもそろって真顔なのがシュール。
南米の人たちって、お尻が大きい女性が魅力的!みたいなのもあるし、そういうのも関係してるのかな。「結婚したて」っていうタイトルの絵が、新婦だけ裸なのとか、なんかあぁ、わかるかもwって思ったり。
宗教的なモチーフの絵もめっちゃシュールで(もちろん全員太っちょ。キリストも司祭も天使も丸々と肥えている)、こんなん描いたら怒られるで〜!みたいなのもあって、でもその感じ、嫌いじゃないww
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モナ・リザやマリー・アントワネットや、ヤン・ファン・エイクの有名なあの絵も、ボテロの手にかかればこの通り、ふくよか〜。
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謎の脱力系の絵たちのおかげで、程良く肩の力を抜くことができた良い展示でした。
…
余談だけども、ボテロは毎年ジワタネホでバカンスを過ごしてた(展示ではシワタネホって表記だった)ってのを読んで、ちょうど金ローでショーシャンクの空にを観たばっかだったので「うわ!ジワタネホ!!」って1人で興奮してた。
(話逸れるけど、私はあんな口頭で知らない地名言われても何年も覚えておけるわけない〜って思ったよ、ジワタネホ、ジワタネホ…←覚えようと頑張った)
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そんな感じで、ほんわか楽しい気分になれる展示でした。
Bunkamuraザ・ミュージアムにて、会期は7月3日まで!
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