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にぶ

気がつくと8月が終わっていた。雨雲レーダーばかり見ていた夏だった。今もすぐ見てしまう。少し先の未来に雨が降ることを知る。台風はどこにいるのだろう。急に曲がっていたが、こちらにも影響があるらしい。明日の天気はどうなるのだろう。予報が予想で想像に近く見える。こんな時に24時間テレビをやっていて良いのだろうか。Tverで見ようてしたら見れなかった。Xを見ていると競技場を250周するらしい。なぜそこまで走らなきゃいけないのだろう。進まなきゃいけないのだろう。愛は地球を救うのかという疑問の中にある愛はどんな愛だろう。コンビニで買える愛だろうか。それともちょこザップ的な愛だろうか。なんでも揃っている中から探すより、たくさん用意されたような愛なのか。
にぶいと気づいた。頭の中がどんよりしてモヤモヤして重たくなっていた。台風による気圧のせいにして本当は自分の怠惰。向き合っていないし、最近は壁に足をつけて開脚しかしていない。筋まで切れたらいいのにと思いながら硬すぎる体を柔らかくしようとして、自分の頭がにぶくなっていることに気づいていなかった。毎日に怒って考えて感情をそのまま吐露しているだけで、自分のことを表すことができなくなっていた。強い言葉や強いエピソードばかりが溢れているネットに毒されていたのかもしれないし、今も毒されているのだろう。
8月が終わる時には小説も書き終えていようと、夏休みの宿題みたいに思っていたのに何も終わっていない。にぶくなったことに気づいていないので、なんでか書けないなあと逃避して、ゆきさんが好きだからという理由をつけて仮面ライダーのことばかり調べていた。自分を消してにぶくなったことに目を閉じて眠って次の日。最近は疲れ過ぎてて起きれたのかさえわからない。ずっと寝ているのかもしれない。インターネットでは目覚めたくないので目を閉じる。

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