見出し画像

山ほどのつぶやき。犬鳴について。

今の体温 36.1

数日前からつぶやきが止まらない。私の。←
アウトプットしたい些末なことがたくさんあるんだけど、ボリュームが無いので記事として書くには足りなくて。
「犬鳴の歴史」など、足りなくないものもあったけど、、、記事にするのは違うような気がした。

つぶやきの手軽さがいいんだよね。
追い掛けながら読むのは大変だと思うが、そんな人はいないので問題ないでしょう。

犬鳴の歴史って何?と思う人がいるだろうか。ちょっと補足。

犬鳴ってのは福岡県北部にある、都市伝説化した怪談の舞台になったエリア。
おもしろがって荒唐無稽な設定を付け足して作り話を披露している連中が目に余るので、実態をちょっとだけ掘り下げてみた。

私は不思議な話は好きだが、できの悪い作り話は好きじゃないのだ。

結果、立派な歴史を持つ土地であることがわかった。

そもそも犬鳴村という村は現在も過去も存在しない。
犬鳴というエリアに存在した「犬鳴谷村(いぬなきだにむら)」ならあった。
90年代に犬鳴ダムの下に水没。

いわく、外界と隔絶され長く差別されてきた地域であった←大ウソ
森林管理を目的に元禄時代に福岡藩が新設した村であり、藩命を受けて福岡城下から移住した上級足軽たちが当初の住人。
差別とは無縁、福岡藩の士族の村です。
農林業の他、お札を刷るための和紙の製造など、藩の仕事を請け負っていました。

いわく、入口には罠が仕掛けられていて、侵入しようとすると住人が駆け付ける←大ウソ
現在、この地域に住人はいません。国勢調査でも0人となっています。

犬鳴に濡れ衣を着せないように。
重ねて言いますが、由緒ある士族の村です。

幕末には、有事に第二の福岡城にするための
「犬鳴御別館」という城まで建てられました。✨

歴史が違う方向に進んでいたら、犬鳴が福岡の中心になったかもしれないのです。

そんな城すら抱えていたエリアの村が、昭和になるとダムの底に沈むとは・・・人の世は無常ですね。

いわく、犬鳴村そばの犬鳴隧道(トンネル)で殺人事件があった。←事実。
1988年に起こった凄惨な事件。
ニュースで連日報道されたことを覚えている。
この年は書くのもはばかられるような残酷で猟奇的な犯罪が多発。
一つ一つは知っていても、流れとして意識したことがなくて、リストを見てびびった。
星のめぐりとして何かあったのかもしれない。分析したものがあればぜひ読みたい。

事件が起こる前から犬鳴の怪談はすでに成立しており、世事にうとい私ですら具体的な場所は知らなくても「犬鳴トンネル=怖い場所」という刷り込みがあった。
その刷り込みが犯行グループにもあったはずで、だからこそ犯行場所として犬鳴トンネルが選ばれたのではないか?
怪談という正体不明のチカラが、浅はかでうさんくさい連中をおびきよせ、犯罪を誘引した。
逆に、怪談がなければ犯行現場は別の場所になった可能性が高い。
適当な場所が見つからず、事件が起こらなかった可能性すらある。
私はそう考えている。とても悲しく恐ろしいことだ。

事件後、犬鳴村の怪談は全国的に有名になり、信憑性を持ったらしい。
ばかばかしい尾ひれを付け「もともとこんな伝説があった」などとまことしやかに紹介しているのは噴飯もの。
だったらいいのにな、というオカルト好きの夢が詰め込まれているだけ。

そんな「伝説」などない。まっとうな産業地だったんだから(地名にまつわる伝説はある)。
昭和後期から犬鳴峠の「怪談」はあった。
怪談の舞台で殺人事件が起こり、面白がった連中が妄想たくましくネットで作り話を吹聴した。それが事実。

近年になって映画まで作られた「犬鳴村」。
「犬鳴」という悲し気な語感のインパクトは大きいよね。なにかいわくありそうなネーミングよね。
そこで重大な事件が起こったとなると、オカルト好きでヒマな人は妄想しちゃうよね。
私はイマジネーションを否定しない。妄想は自由だ。
しかし犬鳴村を「実在した村」などと紹介しているのを読むと、どうしてももやもやする。

妄想の産物「犬鳴村」と混同されている「犬鳴谷村」は、福岡のお侍さんたちがお殿様に命令されて移住してできた村。二つは別モノです。
歴史を担って役目を終え、水に沈んだ村を貶めてほしくない。
地元には子孫の方々だっているのです。
卑しい場所であったかのような情報を垂れ流すのは罪です。
妄想は妄想として完結させること。

つらい毎日の記録