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ACミラン19-20シーズンまとめ!「若手路線」と「チャンピオンズリーグへの復帰」は両立できるのか?

Ciao!ドドン小西です。
実は長期休暇中でして。世の中の情勢を見るに遠出や人混みは避けようと思っていたところ、あいにくの雨。ずぅーっと雨、雨。
YouTubeのミランチャンネルで昔の試合を観たり、Jリーグ観たり、Amazonでエヴァンゲリオン観たり、息子と遊んだり。
そして、来週から仕事。まぁリフレッシュはできたと思います。
ともかく時間があるので筆が進みました。

さて、さっそく19-20シーズンを振り返っていきます。

監督交代とフロント内部の衝突

前回も簡単に触れていますが、2019年5月28日、ジェンナーロ・ガットゥーゾ監督とレオナルドSDは辞任を表明しました。
そして、パオロ・マルディーニとズヴォニミール・ボバンがそれぞれテクニカルディレクター(TD)とチーフ・フットボール・オフィサーに就任したのが6月14日。
更に6月19日マルコ・ジャンパオロが監督に就任、2日後フレデリック・マッサーラがスポーツディレクター(SD)に就任します。

マルコ・ジャンパオロ(2019.6.19~2019.10.8)

ジャンパオロ

16-17から18-19シーズンまでサンプドリアを指揮、セリエAやBで実績を積んだ戦術家。特にマルディーニが強くジャンパオロを推したことがミラン監督への就任の決定打となりました。
所謂ゾーンディフェンスとポゼッション重視の攻撃サッカーを志向するスタイルと若手選手の戦術感覚を磨き、成長させる手腕に期待した」とのこと。ピエトロ・ジエリンスキやレアンドロ・パレデス、マリオ・ルイ、ミラン・シュクリニアル、ルーカス・トレイラなどその教え子達は枚挙にいとまがありません。
しかし、結論から言うと、2019年10月8日、ミランはわずか3ヶ月でジャンパオロを解任し、翌日ステファノ・ピオーリの監督就任が発表されます。

ステファノ・ピオーリ

ピオーリ

ラツィオやインテル、フィオレンティーナなどセリエAのチームを率いた経験もあり、14-15シーズンはラツィオをCL出場圏の3位に押し上げた実績があります。特徴は・・「そこにいる選手に応じて柔軟に戦術を変更するスタイルで、攻守にアグレッシブに振る舞うことを好む」と言ったところでしょうか(私自身あまりつかみきれていませんが・・)。あとは2年目以降は成績が下降し解任されるなど。。ともかく、選手との対話を大切にし、柔軟な対応を行う人物であることはまちがいありません。

さてさて、更に、フロント内部で衝突が起こったシーズンでもあります。2020年3月7日、ズヴォニミール・ボバンを解任したと公式発表されます。解任の1週間前、ボバンはラ・ガゼッタ・デッロ・スポルトのインタビューを受け、「自分たち(マルディーニ含む)に相談も無く、翌シーズンの監督にラルフ・ラングニックを招聘するという動きについて、クラブのガジディスCEOを批判したこと」が原因のようです。クラブのスカローニ会長はガジディスへの支持を表明し、マルディーニは沈黙を貫きます。
最終的にはチームを立て直した実績と選手や現場の支持により、ピオーリは21ー22シーズンまでの契約延長を勝ち取ることになります。

19-20シーズン・夏移籍市場

加入
テオ・エルナンデス
(レアル・マドリー)
ラデ・クルニッチ
(エンポリ)
ラファエル・レオン
(リール)
イスマエル・ベナセル
(エンポリ)
レオ・ドゥアルチ
(フラメンゴ)
アンテ・レビッチ
(フランクフルトからローン)
※アンドレ・シウヴァとのトレード
放出
イグナツィオ・アバーテ
(契約満了後、引退)
リッカルド・モントリーヴォ
(引退)
アンドレア・ベルトラッチ
(サンプドリア)
クリスティアン・サパタ
(ジェノア)
パトリック・クトローネ
(ウォルヴァーパンプトン)
ティエム・バカヨコ
(ローン終了・チェルシー)
トンマーゾ・ポベガ
(ローン放出・ポルデノーネ)
アレッサンドロ・プリッツァーリ
(ローン放出・リヴォルノ)
ディエゴ・ラクサール
(買取オプション・トリノ)
アンドレ・シウヴァ
(ローン放出・フランクフルト)
※アンテ・レビッチとのトレード

19-20シーズン・冬移籍市場

加入
ズラタン・イブラヒモビッチ
(フリー)
シモン・ケアー
(セビージャからローン)
アレクシス・サレマーケルス
(アンデルレヒトからローン)
アスミール・ベゴヴィッチ
(ボーンマス)
放出
ファビオ・ボリーニ
(ヴェローナ)
クシシュトフ・ピョンテク
(ヘルタ・ベルリン)
マッティア・カルダーラ
(買取OP付ローン・アタランタ)
スソ
(買取OP付ローン・セビージャ)
リカルド・ロドリゲス
(ローン・PSV)
ペペ・レイナ
(ローン・アストンヴィラ)

19年以降のミランには欠かせない選手達がこの時期に移籍してきます。しかし、我々ミラニスタを熱狂させたのは10年前ミランをスクデットに導いた「神」ズラタン・イブラヒモビッチの復帰でしょう!ズラタンの噂が出始めたときは、現在の若手路線を謳うミラン移籍が実現するとは思っていませんでしたし、実際、彼の年齢(当時38歳)とメジャーリーグサッカーからの復帰ということで、懐疑的な意見も多く聞かれました。
しかしピオーリに監督を替えても、なかなか上向かない成績と平均年齢24歳を切る若い選手達を強烈なリーダーシップで引っ張る存在がほしいフロントと現場の意見が一致し、ズラタンの復帰が実現しました。
ズラタンについては過去に紹介していますので以下の記事をみてね
https://note.com/_calcio1899/n/neba356a76adc

ズラタン

ズラタン2

ジャンパオロからピオーリそしてイブラヒモビッチ

先ほどもご紹介したとおり、開幕から7節終了後、ジャンパオロは解任されます。3勝4敗と黒星先行の13位。更に得点が取れない、不用意な失点など、全くかみあわず。と言った状況での解任でした。
第8節から指揮を執ったピオーリでしたが年末17節までで3勝3分4敗の11位。しかも17節のアタランタ戦は見るも無惨な0-5の大敗(20年ぶりの5失点)。先発したGKドンナルンマは大粒の涙をこぼしました。そして、ミラニスタも歴史的な敗北に強い衝撃を受け、最悪な年末年始を過ごすことになります

アタランタ大敗

ジャンパオロ布陣

ジャンパオロ布陣

ピオーリ布陣(ズラタン・イブラヒモビッチ加入前)

ピオーリ布陣初期

さて、ズラタン・イブラヒモビッチ加入後、18節はサンプドリア戦。0-0での引き分けで終わったものの、後半早々にピョンテクにかわってズラタンが登場。凄まじく盛り上がります。
そして、19節カリアリ戦。ズラタンの復帰後初ゴールと勝利を手にします。まさにミラン救済のためにピッチに降り立った「神」ズラタン!
復活を予感させる試合が続きますが、第26節が終了した時点で世界的なパンデミックにより、すべての試合が中断されます。今現在も猛威を振るう新型コロナウイルスは人々に大きな打撃を与え、生活様式の変更を強いました。

そして、無観客ながら約3ヶ月の中断期間を経て6月になってカルチョが戻ってきます。そこから最終節までなんと無敗!(9勝3分)特に感動した試合が第31節のユヴェントス戦。後半に2点先制されるものの、ズラタンのPKで1点を返し、そこからさらに3得点をあげる大逆転劇。約4年ぶりにユヴェントス相手に勝利します。当時、Twitterで「どうだ!これがミランだ!」とつぶやいた記憶があります。

ピオーリ布陣(ズラタン加入後)

ピオーリ(ズラタン加入)

ズラタンをトップ、チャルハノールをトップ下に据えた基本布陣。ズラタンはペナルティエリア付近から降りてきて、ボールを受け、その抜群のキープ力を活かし、味方の時間を作り出し、時には前を向いてパスを供給する。そして自ら、ボックス内に侵入し、ゴールを陥れる老獪さ。もちろん、空中戦にもめっぽう強いため、単純な放り込みでもしっかり納めてくれる
そのズラタンの回りでボールを回収し、長短のパスを繰り出し、攻撃の幅を広げるだけでなく、中盤でボールを引き出す抜群のポジショニングから素晴らしいサイドチェンジで展開を替えることもできるチャルハノールの組み合わせは、まさにズラタンを手に入れたピオーリが出した最適解だと思います。また、ケシエとベナセルのダブルボランチは中盤を支配するだけでなく、サイドバックの攻め上がったスペースのカバーなど広範囲守備と前線への運ぶドリブルやパス、スペースへの飛び出しまでこなすハマりっぷり。
一度、スピードに乗ると手がつけられないテオの推進力、ケアーを中心とした最終ラインとドンナルンマの安定感
前半戦の不振が悔やまれますが、最終順位を6位とし、EL予備予選出場権を獲得することに成功します。

カンピオナート結果

結果19-20シーズン

ユヴェントスの9連覇で幕をとじたカンピオナート。しかし、ユーヴェ1年目のサッリ監督はC・ロナウドを最大限に活かすことに縛られたむずかしい舵取りを強いられ、スクデットを獲得したとは言え、5シーズンぶりに勝点90を下回り、コンテ率いるインテルに肉薄される結果となりました。
そして、アタランタはまたも3位。マンツーマン守備からボールを奪い、一気にタテへ全員でゴールに襲いかかる爆発的な攻撃力でシーズン98得点と100得点の大台に迫ります。またもCL出場権を獲得し、スクデットも射程圏と言っても良いかもしれません。
ともかく、6位とはいえ、20-21シーズンがとても楽しみな内容でカンピオナートを終えたミラン。Bravo!

それでは、以下選手紹介です。

|ラファエル・レオン
1999.6.10生 PRT  
188cm/81kg FW
(19年~)

レオン

レオン2

ポルトガルのエンバペ」と呼ばれたレオン。9歳からスポルティングの下部組織で育ちトップチームに昇格。ファンから選手スタッフが襲撃される事件を機に、チームとの契約を解除し(後に問題になりましたが解決)リールに移籍。18-19シーズンにはリールのリーグ・アン2位に貢献する活躍を見せました。そこに目をつけたのが若手路線を掲げるミラン。2019年8月1日、19歳のレオンは5年契約でミランに加入します。2020年12月20日、サッスオーロ戦で開始6.76秒でゴールを決め、セリエA最速記録を叩き出しました。
当初CFとして加入したレオンでしたが、上背はあるものの競り合いをあまり好まず、後ろ向きでボールを持ちそこから打開するプレーは苦手なため、ミランでは主に左ウイングを主戦場としています。スピードとテクニックを駆使したドリブルは相手でDFを一瞬で置き去りにし、サイド深くまで侵入し左足のクロスからのチャンスメイク中へのカットインからのシュートやラストパスなどのプレーが光ります。そして、笑顔がいい。好調時は特に笑顔で楽しそうにプレーしています。
ただ、好不調の波が激しく、メンタル面での不安定さや守備面での貢献度に対する批判もありますが、当初よりも改善傾向にあると見受けられます。
私生活では「WAY45」という名義で友人であるアドジェネ・ラファエウのプロデュースによりアルバム『Beginging』をリリース。「ラップが大好きで、今は趣味だけど、選手生活を終えたら本格的にたのしめるんじゃないかな」とコメント。https://youtu.be/q8U-GBhsATs
また、SNSを頻繁に更新しており、試合後すぐにロッカールームの様子などをアップするミランの広報としての一面も笑。
まだまだ、荒削りではあるものの随所に能力の高さを伺わせるプレーを魅せてくれるので今後の成長が楽しみであり、願わくば辛抱強くプレー機会をあたえてほしいなと思う選手です。

|アンテ・レビッチ
1993.9.21生 HRV  
185cm/75kg FW
(19年~)

レビッチ

レビッチ2

2011年5月クロアチアのRNKスプリトの下部組織から18歳でトップチームに昇格。2シーズンを過ごした後、2013年8月28日、フィオレンティーナへ移籍します。そこから14–15シーズンはRB ライプツィヒへローン、15–16シーズンはヴェローナへローン、16年からフランクフルトへ移籍。17-18はDFBポカール優勝にも貢献(ハットトリックなど)、18-19はブンデスリーガ28試合9得点と活躍します。そして2019年9月2日、レビッチはイタリアへと帰還します。2年間のローン契約(後にアンドレ・シウヴァとのトレードにより完全移籍)でミランに加入します。
屈強な肉体に抜群のスピードとアジリティーを持っており、サイドから推進力のあるドリブルと切り返しでDFの逆をとり、ゴールを狙います。ヘディングも強くしばしばCFとしても起用されます。また、右利きですが、左足のシュートも強力で、両足で得点が出来る点も魅力です。
U18からクロアチア代表に招集されており、2018W杯では準優勝に貢献していますが、EURO2020敗退後に代表監督であるダリッチを批判、代表から追放状態に。ライプツィヒやフィオレンティーナ時代も批判的な意見を表明するなど結構気が短い様子。ミランでは主審への暴言等で出場停止になったりしていますね。ただ、ミランのチームやフロントを批判するようなことは(今のところ)ありません。
19-20シーズンは公式戦12得点を上げチーム内得点王。20-21シーズンも11得点を上げ、2シーズン連続二桁得点を記録しています。そして、固め打ちすることと、チームを救う得点やアシストを決めることが多いことも特徴です(19-20ウディネーゼ戦やブレシア戦など)結果が出なくても辛抱強く仕事をこなし、チームが苦しい時に決定的な仕事をする・・強面なこともあって、まるで屈強な兵士のようですね。
引き続き、ミランの左ウイングのファーストチョイスとして活躍してくれることでしょう。

|アレクシス・サレマーケルス
1999.6.27生 BEL  
180cm/72kg MF・DF
(20年1月~)

サレマ

サレマ2

写真のチョイスが悪いかもしれませんが、現在は当初加入時よりかなり垢抜けたサレマーケルス彼のSNSをチェックしてみてください。
2012年からアンデルレヒトの下部組織に所属し、2017年10月にトップ昇格を果たすと、2018年2月16日のシント・トロイデン戦でデビューします。
2020年1月31日にミランに買取OP付ローン(後に買取)で加入すると2020年2月2日にヴェローナ戦にカラブリアと途中交代でSBとして出場します。
さて、アンデルレヒトでは当初SBとして活躍していましたが、攻撃面の能力を見出され、右のウイングやトップ下としても結果を残しており、ミランにおいても右のウイングのファーストチョイスとなっています。
右利きではあるものの、両サイドのSBからウィング、中盤でもプレー可能なユーティリティ性の高い選手です。足下のスキルに長けており、ウイングの位置でプレーする場合は積極的に裏への飛び出しでパスを引き出し、クロスを供給、または中に切れ込み、中盤の選手とのコンビネーションでチャンスメイクすることも出来ます。また、豊富なスタミナを誇り、上下運動を何度も行い、守備面での貢献度も高い選手です。反面、スペシャルなものを持たないユーティリティープレイヤーあるあるの「物足りなさ」があることは否定できません。ミランでの活躍でベルギー代表にも招集されましたし、年齢的にも伸び代がある選手だと思うので、頑張ってほしいですね。

|テオ・エルナンデス
1997.10.6生 FRA
185cm/82kg DF
(19年~)

テオ

テオ2

父のジャン・フランソワ・エルナンデスがオリンピック・マルセイユに所属していたため、フランス・マルセイユで生まれます。ですが、スペインへと移住すると父が失踪、母が兄のリュカ・エルナンデス(現在、バイエルン所属)と彼を育てることになります。2007年に9歳で兄とともにアトレティコ・マドリードのアカデミーに入団。トップチーム昇格は果たすものの、1度も出場することはなく、アラベスへローンに出されます。19歳で迎えた16–17シーズンはアラベスの左SBとして定位置を確保。リーグ戦32試合1得点、コパ・デル・レイではアラベスの決勝進出に貢献、決勝でバルセロナに敗れたものの、直接FKを決める活躍をみせました。
2017年7月5日、アラベスでの活躍によってレアル・マドリーに引き抜かれます。CL出場を果たす反面、思うような出場機会は与えられず、18–19シーズンはレアル・ソシエダへローンに出されてしまいます。
そのころ、彼の才能に目を付けたミランは特にマルディーニが直接口説き落としにかかり、2019年7月7日にミランに加入します。2019年9月21日、ミラノデルビーでR・ロドリゲスに代わってピッチに立ち公式デビューを果たします(0-2での敗戦・・)。そしてすぐに左SBのレギュラーに君臨します。
彼の魅力は何といっても爆発的なスピードと強烈な左足のシュートです。低い位置からドリブルを開始すると一気に加速、トップスピードになると止めるのは非常に困難です。若かりし頃のギャレス・ベイルを彷彿とさせるドリブルから左足を振りぬきゴールを奪う。DFながら19-20シーズンは公式戦7得点、20-21シーズンは公式戦45試合で8得点とセリエA最高のSBへと成長します。
また、彼も試合の終盤で引き分けや勝利を決めるゴールを決めるスター性を持ち合わせています(19-20シーズンのパルマ戦(1-0)や20-21のパルマ戦(2-2)なぜかパルマ戦・・)
一方、自陣での不用意なパスからの失点や守備力に課題がありますが、それを補って余りある攻撃力で今後もミランで活躍が期待される選手です。

|ラデ・クルニッチ
1993.10.7生 BIH  
185cm/74kg MF
(19年~)

クルニッチ

クルニッチ2

2006年、16歳で母国ボスニア・ヘルツェゴビナのスティエスカ・フォチャにて本格的にキャリアをスタートさせたクルニッチ。18歳でトップチームに昇格し、2013年1月にドンジ・スレム(セルビア)やヴェローナ、再度ドンジ・スレム、ボラツ・ツァツァクを経て、2015年7月にエンポリへ。
エンポリでは4シーズンで公式戦通算119試合に出場して13得点。ボスニア・ヘルツェゴビナの代表にも選出され、にわかに注目を集めます。
そして、2019年7月にミランへ加入します。
彼は中盤の攻守にわたって活躍できる万能型MFでテクニックに優れ、ドリブルでの持ち運びや正確なパス、185cmとサイズがあり守備面でのデュエルでも強さを発揮します。また、プレースキックにも定評があります。
ミランでは途中出場が多いものの、ダブルボランチの一角やトップ下、ウイング等で起用されても遜色なく一定レベルの活躍ができるため、計算できる選手として重宝されています。
今後もミランを下支えしてくれる選手(本人が望んでるかどうかはともかく)として期待できると思います。

|イスマエル・ベナセル
1997.12.1生 DZA  
175cm/70kg MF
(19年~)

ベナセル

ベナセル2

2004~15年までフランスのアルル・アヴィニョンで過ごし、2015年7月にアーセナルに引き抜かれます。アーセナルでの出場はカラバオ・カップでの途中出場のみ(しかもウイングとして)で、2017年1月31日トゥール(フランス)へレンタル移籍した後、2017年8月21日、エンポリへ。エンポリ移籍と前後して2016年7月にアルジェリア代表デビュー。アフリカ・ネーションズカップ2019では優勝に貢献するとともに大会MVPを受賞します。
もちろん、エンポリでもすぐさま主力として活躍。セリエB優勝の大きな原動力になります。
アフリカ・ネーションズカップMVPを獲得したことで注目を集め、2019年8月4日、エンポリからミランが彼を引き抜きます。8月25日にウディネーゼ戦でデビューしてから、怪我以外ではほぼ彼が出場しなかった試合はないというほど、すぐにダブルボランチの一角のレギュラーとなります。前述のとおり、ケシエとのコンビはミランのストロングポイントになっています。
基本的に中盤のポジションはすべて対応できますが、中盤の底で攻守にわたって活躍できる選手です。非常にアグレッシブな守備、デュエルの強さ、ボールを奪ってからの切り替えの早さと正確な判断力推進力のあるドリブル、長短のパス、カバー範囲の広さ、豊富なスタミナを持ち、守備的なMFとして理想的な能力を兼ね備えています
怪我やカードが多いのが、多少気になりますが、非常に頼りになるミランに欠かせない選手です。
なお、彼は敬虔なイスラム教徒であり、トレーニングやハーフタイムの休憩中を含め、1日5回祈りを捧げているそうです。

|シモン・ケアー
1989.3.26生 DNK  
191cm/84kg DF
(19年~)

ケアー

ケアー2

4歳の時にサッカーを始めたケアー。2004年にミッティランに加入し、2007年9月30日にトップ昇格。19試合に出場した後、2008年2月にパレルモへ。さらにパルマに2シーズン在籍し、その間に2009年のデンマーク年間最優秀選手に選ばれました。2010年夏にドイツのヴォルフスブルクに移籍し、2012年にローマに1年間レンタル移籍した後、フランスのリール、トルコのフェネルバフチェでプレー。2017年の夏、セビージャに移籍し3シーズンを過ごした後、2019年9月1日アタランタにレンタル移籍、そして2020年1月13日、ミランにやってきます
19-20シーズンは印象的なパフォーマンスで信頼をつかむと、20-21シーズンは守備陣の柱、経験豊富なリーダーとして39試合に出場。EL決勝トーナメントでは「夢の劇場」オールド・トラフォードでマンチェスター・ユナイテッド相手に後半に同点ゴールを叩き込む活躍を見せます。
デンマーク代表として2009年の初招集から110試合以上に出場しており、W杯やEUROで活躍。EURO2020でのチームメイトであるエリクセンが倒れた際の行動は称賛されました。キャプテンを務めており、人格的にも素晴らしい選手です。
高さと強靭なフィジカルを備え、スピードが衰えた30代になっても、鋭い読みとカバーリング、コーチングを駆使し、守備に安定感をもたらす存在であり、ピッチ内外でリーダーシップを発揮しています。
彼は母国語のデンマーク語に加えて、英語とイタリア語を含む5つの言語操ることができるマルチリンガルらしいです。そう言ったところも味方を支えるひとつの要因なのでしょう。
ジョン・テリーとファビオ・カンナヴァーロが大好きで、リヴァプールのファンだったそうです。
あと非常にイケメンですね。大人の色気がすさまじいです。
若いころはズラタンとつかみ合いをしていたこと(16-17シーズンEL予選マンチェスター・ ユナイテッドvフェネルバフチェ戦)もありました。
いまは同じベテランとして一緒にチームをまとめてくれています。面白い巡りあわせですね。(下の写真は止めに入るモウリーニョも映っています)

ズラタンとケアー

さて、本日は19-20シーズンをご紹介しました。今後が楽しみなミラン。ベテランと若手がうまく融合し、フロントと現場もかみ合い始めました
次回の20-21シーズンのご紹介で「AC Milan HISTORY」シリーズは一旦お休みです
当面は、カルチョや選手たちにスポットを当てて、好きなことを発信できればと思います。もちろんミランに関連したことで。(関係ないことも書くかもしれないけど)
これからもよろしくお願いします。では。

Forza Milan 🔴⚫🔥

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