夫婦のご機嫌、いかがですか？

私たち夫婦には、日々心がけていることがある。

それは、”毎日をゴキゲンに過ごす”こと。

最近はようやく二人の足並みが揃うようになってきたが、ここまでの夫婦生活は、転んでばかりだった。そのたびに疲弊し、もう立ち上がれないかもと思ったこともある。

しかし、自分たちの在り方を見直すことで、夫婦にある変化が訪れた。

今日は、そんな私たちのストーリーを、綴ってみようと思う。

夫婦の幕開け

その前に、私たち夫婦の始まりについて触れておきたい。

私は、約3年前に夫と結婚した。私が夫との結婚を決めた理由は主に3つ。

まず、夫といるとありのままの自分でいられたから。

会社の同僚時代から今まで、どんな時も私を受け入れ、面白がってくれる夫。その姿勢に感謝しているし、絶大な信頼を寄せている。

そして、人生を応援したいと思える相手だったから。

彼は私にとって、夫であると同時に、応援できる仲間のような存在でもある。歳を重ねるごとに変容するその姿を、一番近くで見届けたいと思っている。

さらに、自分との”違い”に魅力を感じたから。

論理的に解を導き出す夫と、感覚的に快を探り当てる私。慎重に判断したい夫と、大胆に切り込みたい私。ものづくりに没頭するのが好きな夫と、仲間とワイワイするのが好きな私。

夫と私は、あらゆる場面で異なる選択をしてきた人間だと思う。だかららこそ、彼がもつ価値観や、その先に広がる世界を知りたいと感じた。

そんな理由から、私は夫との結婚を決めた。

そして、希望に満ちた夫婦生活の幕が開けたのである。

二人三脚の落とし穴

しかし、それは想像以上に険しい道だった。

夫婦二人三脚とはよく言ったものだが、考えてみたら歩幅も、歩き方も、ペースも違うところからのスタートである。足並みを揃えるのは、簡単ではなかった。

話をしたくても冷静に議論すらできず、お互いすべて面倒になって投げ出す始末。相手の感情にどう寄り添えばいいかわからず、ただただ気まずい時間が流れたこともあった。

予想外の展開に動揺し、自分一人で立っているのさえも辛い。私たち夫婦は、ますます窮地に追い込まれていった。

未来を信じてもう一度

しかし、ここで放棄するわけにはいかない。私たちには、夫婦で見たい未来があったのだ。

結婚前、ワークショップをしながら、二人で送りたい人生を共有しあった。「全く違う人間がいきなり家族になるんだし、お互いにやりたいことを事前に伝えておこう」という夫の案だった。

『家を買う』『行ったことのない国を旅する』『自然の中で生活してみる』・・・いくつもの願いが並び、それらを一つずつ眺めながら、「一緒にこんなことが出来たら、最高だね。」と言い合った。

その時私たちは、確かに同じ未来を見てワクワクしていたはずだ。ならばそれを実現することを、ここで諦めたくない。

「もう一度、ここから始めてみよう。」

私たちは、再起することを心に決めた。

備えあれば憂いなし

しかし、それでも不安は拭いきれない。

描いた未来までの距離は、まだ少し遠い。こうして何度も”躓き”と”立て直し”を繰り返すのは、自分たちの体力を消耗することになってしまいそうだった。

「なら、いつもゴキゲンでいたらいいんじゃない？」

その言葉が、妙に腑に落ちた。

何かあってからそれに対処するのではなく、そもそも起きないように、普段からできることをしておけばいいのだ。

さすが危機管理能力の高い、夫らしい発想だった。

こうして、自分たちの"ご機嫌"と向き合う日々が始まった。

変化を喜び、その先へ

ゴキゲンな毎日を過ごしながら、いま感じること。

それは、夫婦に笑顔が増えたということだ。

自分がゴキゲンだと、心に余裕が出来て、相手に優しくなれる。すると、相手もつられていつのまにか、ゴキゲンになっている。そんな連鎖ができて、最近は衝突もほとんどなくなった。

自分たちの在り方を見直すだけで、こんなに日常が変化するとは、思いもしなかった。そしてその変化を起こしたのは、まぎれもなく私たちだ。

これからも二人で胸を張って、ゴキゲンな毎日を送ろう。

”いま”を積み重ねたその先で、最高な未来を掴めるように。