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自律する

デンマークという国はとても興味深く、学ぶことが多い。

今日も現地のある方とZoomで会話させていただいた。
以下感想メモとして残しておく:

・民主主義ということばの意味が、デンマークと日本では違う。日本では「国政参加」のように大きいが、デンマークでは「家族の夕食なにに決める?」のように身近なものだと感じた。
そして、こどものときから「あなたは何をしたいの?」って聞かれて育つ。人はみんな違う意見があって普通。発表形式も、スピーチが苦手なら絵で描く、踊る、音楽で表現してもいい。あくまで民主主義はレゴのように、凸もあれば凹もあるのが当然。平均化しない。(レゴと比較されるのはジグソーパズル。組み合わせて元々の絵、正解が判明するもの)

・キルケゴールの思想が背景にある。
「何かを教えられることは屈辱であり、教師はそのことを分かった上で生徒に寄り添うべきだ」
なので、教師は教科内容について知っているのはもちろん、教える際には上記の姿勢がなければならない。

・法律の解釈の違い。
GrayならGo(法律はこう考えたらどうだろう、ということを生み出すための補助線である)デンマークと、GrayならNG、書いてないことはやってはならない、という日本。
デンマークでは誰かに強いられるのを嫌う。クルマの制限速度も、歩行者や自転車の通行が多いところは自然に20km/hぐらいになるが、そうなるとクルマの方が混雑をさけてその道を迂回するようになる。結果「自分の判断として」その道を避けるようになったのだ。ルールで縛るよりもその方がよいと考える。

・デンマークではグルントヴィやキルケゴールの思想背景があって、国家財政破綻やナチス攻勢などの危機があり、その結果「人を信じ、民主主義を大事にする」選択をした。それが高福祉と民主主義教育に帰結し、2020年代のVUCAと言われるいま、幸福度と高生産性という形で花開いてきている。

日本でも、「武士道」「葉隠」「論語と算盤」など、思想的背景はあった。ただしWW2でいったんリセットする。画一的な今の学校教育や序列化は、「奇跡の高度経済成長」のために必要であった。なので、パラダイムが変わったVUCAのいま、変える必然性がある。そのときに背骨となる思想背景はなんだろうか?施策は何だろうか?どこから始めるのがいいだろうか?

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