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【怒ってる自分が嫌な親御さんへ】問題解決能力を育てる声かけ

〜ジェントルペアレンティングに学ぶ子供への声掛け(幼児編) EP01 〜

(2023年6月16日の記事)


第二子が生まれたちょうど4年前ごろ、自分の価値感に合った子育て方法を日々模索していました。

そんななか出会ったのが、モンテッソーリから派生した米国で人気の「ジェントルペアレンティング」という子育ての理念です。

親子双方が幸せになれるように、叱るのではなく子供の視点や感情に寄り添い、支え導く、穏やかで理解のあるアプローチと紹介されていました。

関連コンテンツを色々見てまわり、自分が探していた子育てはこれだと確信することができました。

それから、さらに情報を集め、まずは実際にジェントルペアレンティングで子育てをしている人の子供への接し方を真似ることから始めてみました。

ただ参考にする程度でも驚くべき効果を感じたので、その方法をここでシェアしたいと思います。

※あくまで素人の個人的解釈による子育て論なので、必ず効果を保証するものではありません。


この記事で学べること

  • 親の役割

  • 2歳から取り組める問題解決力を鍛えるコミュニケーション方法

  • 実際の効果(我が家のケース)

  • コミュニケーションのコツ4選



筆者について簡単に説明:大学で心理学を学ぶ。義理両親がアメリカで教師をしていたため子育てについて相談しているうちにアメリカの教育理念に興味を持つ。家族に発達障害持ちが2人おり、彼らの生きづらさが少しでも減ればと日々勉強中。


さてさて。わたしたち親は子育てをする中で、子供が色々なことに挑戦し、ことごとく失敗していくという場面に何万回と出くわしますよね。しかも「ほら言わんこっちゃない」「またか」と言いたくなるような失敗のオンパレードだったりします。

  • 手にお箸を持ったままコップの水を飲もうとして水をこぼしてしまった!

  • お皿を運ぼうとしていたが、他のことに気を取られ落として割ってしまった。

  • 出かける前に「トイレに行こう」と何回も聞いたが、本人が行きたがらなかったため出先でおもらしをした。

  • 狭いところで走り回ったら怪我するよと言った矢先に顔を打って鼻血を出した。

上の子を育てているときは、いつも同じことを繰り返し注意しているけど、子供ってそんなもんだよねと楽観的に考えていたので「しょうがないな〜」と半ば諦める形で終わっていました。

しかし下の子が生まれたことをきっかけに、もっと適切な子供への接し方があるということに気付かされました。




間違えていた「大事なこと」の優先順位

わたしは今まで「ありがとう」と「ごめんなさい」が言えるだとか、「人様に迷惑をかけない」「嘘をつかない」「できない約束をしない」「責任放棄しない」「時間厳守」などという大人都合のルールを守ることが人としていかに大事かと子供に教えて育てていました。

(これは当時小学生だった長子に対してですが、本当に可哀想なことをしたと思っています。)

しかし、第二子を育てるとき、わたしは親としてもっと大事なことを教えてあげるべきだったんだと気づきました。

どういうことかと言うと…

例えば、過激な例ですが「危ないよ〜こぼすよ〜」と何回も言ったのに子供が水をこぼしてしまったとします。

「ママ何回も言ったよね?」と本人に間違いを認めさせ「ごめんなさいは?」と謝らせることや、「人に迷惑を(掃除する手間を)かけた」と認めさせ、「キレイにしてくれてありがとう」と子供に言わせることは完全に大人の自己満であって全く大事ではないし、むしろ子供はそんな教えを必要としていないことに気づいたんです。

躾してる感があるので自分の気分はスッキリするかもしれませんが、親として子供にしてあげられるもっと大事なことが見えていないんじゃないかな〜と言えます。



親は子供が考えるお手伝いをする係であれ

子供が何か失敗したときの親の役目はなんだろうか?
私は、厳しく叱りつけて、善悪の答えを教えることではないと思っています。

何が起きたのか?なんでこうなったのか?自分はどう対処すればいいのか?を順序立てて考え、行動に移せるようにお手伝いしてあげることが親の役目ではないかと思っています。つまり問題解決能力を育ててあげることです。




例えば飲み物をテーブルにこぼしたとき…

コップに入った飲み物をテーブルにこぼしたとき、うちの子(もうすぐ4歳)は「どんな風に何を考えていた」のか聞いてみたことがあるんです。

すると「ドンてなって(音がして)」→「飲み物が広がってて」→「手で触ってみたくて」→「手のひらで叩いてみたら」→「しぶきが広がって楽しかったから」→「もっとやりたいと思った」と思ったそうです。なるほどね、下の子はそんな風にその瞬間を見ていたんだな〜と理解できました。

ここでの私の大事な役目は、子供が順をおって物事を理解し解決していくプロセスをサポートし強化することなんです。


わたしがおこなっている問題解決アプローチ

  1. 結果を知らせる:
    まず落ち着いた声で「○○くん見て見て、飲み物がこぼれてるね」と飲み物がこぼれたことに気づいてもらい確認します。ここでは優しく大丈夫なんだ、こぼれていることに問題はないんだよと伝えます。

  2. 物理的な原因を考える:
    「あれ?なんでこぼれたのかな?」と、なぜコップから飲み物がこぼれたのか整理します。物理的にどんな状況だと飲み物がこぼれるのか考えてもらいます。決して子供が言うことを聞かないから、悪い子だから飲み物がこぼれた訳ではないので、子供が物理的に考えられるようコップを傾けて見せながら聞くのもいいと思います。

  3. 結果を再確認し解決策を考える:
    次に「なるほど!コップが傾いて飲み物がこぼれちゃったんだね!テーブルに広がってるけど、どうすればいいかな?」とここからどう対処するべきか子供に考えてもらいます。ここでは「きれいにしてから、もう1回飲み物入れようか?」などと掃除したくなる方向に子供の考える方向を誘導します。

  4. 方法を考える:
    そして「何で掃除するのがいいかな?」と、どんな方法がいいか聞きます。

  5. 実践:
    どんな答えだったとしても、「いい考えだね!やってみようか」や「考えを教えてくれてありがとう!」と、まず子供が考えたことを褒めてから、提案してくれた方法で掃除してみます。たとえ掃除機やほうきと答えたとしても、提案してくれた方法で掃除をしてもらいます。

  6. 解決策の再提案:
    掃除できたら「できた〜!」でOKですし、うまく掃除できなかったらここでもう一度考えてもらいます。「あれれ?あまりきれいにならないね〜なんでだろう」「飲み物は水分だから、これとこれを使ってみるのはどうかな?」などと状況を整理する手伝いをしながら一緒に考え、本人に決定権を与えながら勧めていきます。

  7. 褒める:
    お掃除ができたらたくさん具体的に行動を褒めてあげます。きれいに掃除できて偉いなどではなく、「大きく拭き拭きできたね!すごい!」や「考えて自分でできたの?すごい!かっこいい!」などと褒め、「今どんな気分?」とそのときの気持ちも聞き、私の気持ちも伝えるようにしています。

  8. 改善策を考える
    「こんどはどうすればいいと思うかな?」と聞いてみます。答えられないようなら一緒に1〜6を簡単に振り返ってもう一度聞いてみます。このとき「教えてくれて(考えてくれて)ありがとう」を忘れずに伝えます。

  9. あとは何かあったとき毎回このような手順を繰り返すだけです。



我が家での効果

今までは、水をこぼそうものなら、待ってましたとばかりに下の子の独創的な遊びが始まり、あたり一面がカオスな状態になり困っていました。今では自ら何が起こったのか状況報告しながら勝手に考えて自分で問題解決できています。「ママ〜コップが倒れて、こぼれちゃったからタオルで拭いて、タオル洗濯機いれたから、もう1回飲み物いれていい?」という感じです。

あまりの効果と子供の成長に感動しています。こんなに幼くても考える力は十分にあってプロセスさえ分かればできてしまうんだと。

「ごめんなさいは?ありがとうは?」と子供に教えるより、こっちの問題解決スキルを教える方が生きていく上で大事だと私は思いました。もちろん「挨拶」も大事なので誰かに手伝ってもらったなら「ありがとうと言えた方が気持ちいいね!」と話しているので、手伝った際は自発的にお礼を言ってくれます。



自分なりのコミュニケーションのコツ

もちろん子供は大人の思うように行動しない・言動しないのがデフォルトです。そこで、下の子によく効いたモチベーションを上げる質問や声かけのコツを4つご紹介します。

  1. 否定しない:
    絶対否定しないこと。思いがけないことを子供が答えても「すごい!やってみようか!」とやってみたり、あまりに奇想天外な答えが続くときは「そうだよね〜それもいいアイディアだね!」と一旦受け入れてから、「次は○○してみたらいいんじゃない?」「○○くんはどう思う?」と促します。

  2. 決定権は常に与える:
    解決方法を話してるとき答えが明後日の方向へ向かってしまうようなら「○○と○○だったら、どっちがいいかな?両方試してみよう!まずはどっちからがいい?」と選択肢から選ばせるとスムーズに進みます。自分で意思決定させることが大事です。

  3. 思ってることを伝えてくれたことへのありがとうを忘れない:
    「教えてくれてありがとう」「教えてくれてママ嬉しいよ」と、思っていることや考えたことを言葉にして伝えることはいいことだと子供に伝え続け、発言のハードルを下げられように努めました。

  4. 「ママに教えて欲しいな」:
    我が家の魔法の言葉は「ママね、○○のやり方わからないから教えてくれる?」「助けて欲しいんだけど一緒にやってくれる?」です。頼もしく「いいよ」と言ってホイホイやってくれます。いつか魔法は解けますが今は効果絶大です。



まとめ

ジェントルペアレンティングは名前の通り優しい子育てという意味で、一見怒らない子育ては親が疲れそうだと感じるかもしれません。

しかし私の場合、むしろ私の方が子育てを通して学ぶことが多く(仕事にも活かせるほどで)楽しく取り組んでいます。この記事を読んで少しでもジェントルペアレンティングが気になった方は是非詳しく調べてみてください。

このブログでもたまに子育てに関するコンテンツを紹介していきたいと思います。

(当ブログは、ゴルフに関するトピックがメインのブログです。ゴルフに興味がある方は是非覗いていってください。)

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