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ウエストエンドのボックスオフィス

立ち見席がありそうな劇場を2つ回って、立ち見席は当日、全ての席が売り切れてからでないと買えないことがわかった。であれば、とにかく今買えるチケットを探そう。それが立ち見席でなくとも、予算と合えば買いだ。何も知らずに、恐る恐る、Googleマップで”チケット売り場”と表示された場所で窓口のお姉さんに「今日やっている公演のチケットはありますか?」と聞いてから、「もう少し考えます」と返答して並び直す、ということをその度に質問を変えながら3回繰り返した後、お姉さんが、チケットを買えるアプリを教えてくれた。これで今日の余り分のチケットが見れるし、そのまま買うこともできる。道に面している窓口から少し離れたところで検索を始めた。よし、じゃぁ、どんな芝居か分からないけど”The Mousetrap”を見よう!このまま買うこともできるけど、せっかくならあの親切にしてくれたお姉さんから買おう!と思い、ちょうど誰も並んでいなかった、そのお姉さんの窓口に行った。お姉さんからは「サイトで買えるわよ?」と言われても、「いや、ここで買いたいんです」と言うと、英語が十分ではない私にそれ以上の説明はせず、チケットを調べてくれた。するとアプリよりも3ポンド高かった。「えーっと、アプリでは27ポンドだったんです」と正直に戸惑いを伝えると、お姉さんは愉快そうに笑って言った。「そうよ!だって私はあなたに一番安いサイトを教えてあげたんだもの!」。私は驚きながら「わー!そうだったんですねー!ありがとうございますーーー!じゃぁこっちで買った方がいいんですねーーー!」と言ったら、お姉さんは、だね!というふうに、うんうんと頷いた。

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