⬜︎ドフトエフスキー著 工藤清一郎訳『罪と罰(下)』新潮文庫

こんばんは。

『罪と罰』読了しました。2週間ほどかかりましたが、読む時間をしっかりと確保できてなかったこともあり、読むのにかかった総時間は考えていたよりも随分と少なかったと思います。

家族への心理など共感できる部分も多くあり、ミステリーあり、恋愛ありと考えていたよりもものすごく身近に感じ、楽しく読み進めることができました。

初め、どんな作品なのだろうとWikipediaで調べると1行目からネタバレだ…と思えるような内容で、びっくりしたのですが、上巻の裏表紙のあらすじにも同じことが載っており、こんなにネタバレして大丈夫なのか…と心配していました。

けれど、いやいや、そんな内容は序の口で、そこからの心理描写やミステリー、人間関係が面白く、そりゃそういうあらすじになるか、と納得しました。


改めて計算をして驚きましたが、
20年前(…いつのまに…)、14歳の夏の2週間弱を私はサンクト・ペテルブルクで過ごしたのでした。

僅かな記憶の中にあるペテルブルクは
降り立った日、バスから見える夕暮れ時の街に人が殆ど歩いておらず、「なんて寂しい街なのだ。」と思って時計を見ると23時であることが分かり、「そうか。良い子は眠っている時間か。」と白夜を教えてくれました。

当時、人生で「罪と罰」なんて読むことなど想像もできませんでした(ドフトエフスキーを知っていたのかもわかりません…)。読んでいたらあのサンクトペテルブルクの景色は全く違っていただろうと思います。

今使っている言葉そのままのような現代語で翻訳してくださっていて、大変読み進めやすかったことも、物語に集中できた理由かと思います。

もし、興味はあるけれど、難しいのではないか?と思っている方には新潮文庫 工藤清一郎訳『罪と罰』、おすすめです。



良い明日をお迎えください。





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