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自分の経験とデータから「転勤」を紐解いてみた

いつも読んで頂きありがとうございます。
Amuletの迫頭です。

私は仕事柄、就職活動に関するデータを頻繁に見ています。
その中で奨学金を借りている学生のデータがありましたが、今や半数以上の学生が「利用している」という実態がありました。

今日はそのデータを見て思い出したこと、自身の経験から思うことを書こうと思います。

その昔、私が就職先を決める条件の1つに「転勤がない」というものがありました。理由は経済的なこと。私は大学4年間の学費を2つの貸与型奨学金で賄い、在学中からアルバイトで返済していました。
それでも、卒業後に500万以上の借金が残りました。

2003年の新卒給与は今のように多様化しておらず、多くの会社は20万そこそこ。そして、この時代は転勤することが当たり前という風潮がありました。
以前書きましたが、その当時は就職氷河期で就職先を選べる立場になかった中で、どうしてもこの条件をクリアする必要がありました。
住宅手当があっても全額なんて会社はないし、よくて半分から8割。つまり、もし転勤になったら住宅の費用、食費を自己負担しなければならない。
借金まみれの中、実家暮らしじゃないと無駄な出費がかさんでしまうわけです。それは、いつまで続くかわからないストイック生活がどんどん長引いてしまうことを意味していました。

そんなことを考えながら就職活動をしていましたが、企業からは「転勤は可能ですか?」という質問がしょっちゅう出てくるわけです。
当時は完全な買い手市場で、ふるいにかけるためには圧迫面接も当たり前の時代でした。
ある意味「会社の言うことをちゃんと聞けますか?」を確認する体のいい質問だったのかもしれません。

この転勤を回避するために、転勤リスクの少ないであろう企業を選んで受けていました。
会社によっては説明会で「転勤あります」って言われて、あ〜無駄足だな〜とかありましたねw

そして20年が経った今、時代は変わりました。最近では転勤がなくなるような仕組みが大手中心に出てくるようになりました。

NTTは「原則転勤、単身赴任を廃止する」と大体的に発表していましたが、社員が望まない転勤の廃止は、採用する側も、される側もメリットが
あるものだと考えます。私の経験からの一面的な見方ではありますが、今の学生は半数が奨学金を借りているわけで、この事実と照らし合わせても合理的な策だと思います。

時々、時代錯誤なことを言う同世代の人がいるので改めてですが、貸与奨学金のデータから考えても、転勤は支持されない条件になっているということは押さえておくべきでしょう。

なんとかかんとか職につき、なんとかかんとか生きてきて、今振り返って思うと、今はいい時代になったな〜と改めて思います。

転勤も楽しいもんだよ、転勤で得たものがある、色々な意見が私の周りにもあります。それも、イチ意見です。
でも、時代は変わったということを採用に携わる者として、今の若者と仕事をする上で知っておくべき事実だと思って取り上げました。

時代が変わり、これからまたどう変化していくのか。この先の動向にも注目して時代に取り残されないようにします。

来週はお盆休みなのでスキップ。また再来週にお目にかかります。
暑い日が続きますが、皆様ご自愛くださいませ。

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