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「デジタル」の力で解決したい業務課題の洗い出しと深掘りをする。

現在、小売業の企業の人事で社内教育・採用を担当しています。私自身の立場は、メンバーの進捗確認、フォローが主な業務です。
前回挙げた5つの内、業務課題を3点に絞り、解決に「デジタル」の力を使うことの有用性を調べるためにメンバーへアンケートを行いました。回答内容を基に課題と解決案を更に深掘りしていきます。

アンケート実施概要

対象者:部下(全員が社内研修・採用のいずれかを担当)
実施数:7名
実施方法:Google フォームにて実施

①共用機材の使用申請・貸出状況の確認が簡単になる

選んだ理由

  • 十数名で融通して機材を使用しており、私が知る限り10年以上「紙の台帳へ記入」という方法で管理している。(最近、BOXでの共同編集へ変更)

  • 「研修=オンライン」が前提となっており、機器によっては使用頻度が上がっているため、タイムリーな在庫管理が必要である。
    ・研修をする側もテレワークが増えており、事務所で紙に書くという行為が申請のハードルを上げているように感じていた。

質問・回答

①-1. 現在、1回の申請時に記入(2月分からはBOXに入力)にどれくらいの時間がかかっていますか?

①-2. 2月分から「BOXへ記入」になりますが、パソコン上での対応は便利になりますか?不便になりますか?理由も教えてください。

・違和感があると思いますが、慣れれば便利になると感じます。
・テレワークや外出先でも入力出来るのが便利。BOXのログインが手間。
・パソコン上であれば見やすくなる。

アンケートより抜粋

①-3. 現在管理している機器(パソコン、WEBカメラ、プロジェクターなど)以外にこの機会に追加したいものはありますか?(消耗品でもOKです)

・Zoom関連機器一式
・特になし

アンケートより抜粋

アンケートから気づいたこと

  • ・直近で「紙へ記入」から「BOXで共同編集」に変えたことに対してネガティブな意見はない印象に感じた。

  • 1回に使う機器数にもよるのだろうが、3分以上対応している人が4割おり、思った以上に時間がかかっていた。

  • 現状網羅している以上に管理が必要な備品はなさそう。

  • 入力自体よりも「BOXへのログインが面倒くさい」という印象の方が強く感じた。

解決策

研修・説明会・オンライン面接の実施が決定した時、各自の勤務場所で担当者は「実施日時・使用内容」を画面上で選択し、送信する。
ログインが面倒という問題を解決するため、BOX以外(現在使えるのは、TeamsやOneDrive)への変更ことが可能かを検討する。
また、複数種類の機器を同じ日時で使うことが多いので、何度も同じ入力をしなくてもいいように、同時に使用予定が反映出来るようにすると、今かかっている入力時間が減らせる気がする。(目標:1申請1分以内)

②店舗応援の集約・発信方法をシンプルにする

選んだ理由

  • 4半期に1回程度の実施が決まっている業務である。(お盆、年末年始、節分など)

  • 「①店舗から応援希望日時を集約⇒②応援者が行ける日時を集計⇒③②の再調整を依頼⇒④店舗へ決定内容を連絡」というのが主な流れだが、「フォーマットを勝手に変えてくる、締日に揃わない、調整に時間がかかる」という状態が毎回変わらないので、効率を良くしたかった。

  • 10年以上「Excelファイルをやり取りして、入力・集計・調整」という方法から基本的に変更がされていないが、期間中に対象店舗数は3倍、応援者データも2倍に増えており、集計者(=私)の負担が増えている。

質問・回答

②-1. 21年年末年始の応援について、「応援先(第二希望まで/最大16日程分)」を選ぶのにかかった合計時間を教えてください。(Excelファイルへの入力時間は含みません)

②-2. 21年年末年始の応援について、「応援先(第二希望まで/最大16日程分)」をExcelファイルへ入力するのにかかった合計時間を教えてください。

②-3. もし、自分が希望する日時・応援先が定員オーバーなのがリアルタイムで分かった場合、「後で調整になるぐらいなら、最初から他の日・応援先を選ぼう」と思って応援先を検討し直す人は何%くらい社内にいると思いますか?

アンケートから気づいたこと

  • 応援先を「選ぶこと」に時間はかかっているが、「入力すること」は思ったより時間がかかっていなかった。(内容が部署・社員番号・氏名なので、コピペが可能だからかもしれない)

  • 集計者の私が一番時間がかかっている「集約後の調整」について、「リアルタイムで分かれば事前に重複内容を調整する」という見解を持つ人が70%以上いるのが意外だった。

解決策

【応援に行く人(メンバー、他部署の従業員)】
応援者は「従業員番号・部署・氏名」と応援番号を選択し、送信する。送信内容を集約し、画面で見らえるようにする。上限人数を超えているものへエントリーした場合、アラートが出て応援者自身に知らせる。(目標:選ぶ~入力まで15分以内にしたい)
【応援を集計する人(私)】
店舗からの希望の集約は共同編集で実施することで、Excelの切り貼りによるミスをなくす。(現在、社内専用システム、OneDrive、BOXが使用可能。ただしそれぞれで同時編集の条件が異なる)
締切後、応援内容ごとに番号を割り当て、集計は番号管理する。
店舗はパソコンに不慣れな人も多く、希望数も1件~100件と店舗ごとにボリュームも異なるため、他店の情報に上書きさせない方法も考える必要がある。(目標:40時間かかっている私の対応時間を半分にしたい)

③テレワークの申請・完了承認の流れを見直す

選んだ理由

  • テレワークの開始前に「今日の予定(タイムスケジュール)」、終了後に「実績(タイムスケジュールに修正があれば入力し直す)」をメールでExcelかPDFを添付して送受信し合っている。作る方も見る方も、負担なのでないかと思った。

  • 私自身が日々のメールの受信件数が多くて処理しきれていない。

  • 自分を含めてテレワークをしている人が大半であることから、全体の効率改善に繋がると考えた。

質問・回答

③-1. 1週間に平均何回テレワークを実施していますか?

③-2. 「1回分のテレワーク」の「実施【前】の申請書作成から送信まで」にかかっている合計時間を教えてください。
「1回分のテレワーク」の「実施【後】の報告書作成から送信まで」にかかっている合計時間を教えてください。

③-3. もし、テレワークの申請・報告がブラウザやTeams上で完結する場合、対応出来ますか?「対応出来るけど希望しない」または「対応出来ない」方は理由を教えてください。

・現状のスタイルの方が慣れているから「対応出来るけど希望しない」
・対応出来る、変えたい。
・現在すでにPRAにて対応しているので手間が増えるため希望はしない

アンケートより抜粋

アンケートから気づいたこと

  • シフト制で休日がバラバラなので普段会わない人も多いから気づきにくかったが、70%以上が週2回以上はテレワークを選択しているのが改めて知れた。

  • 開始+終了報告に1日10分近くかかっているのが分かった。

  • 方法を変えたい、対応出来るが大多数ではあったが、回答者自身のみの利便性を追求すると変えたくないという意見も少なからずある。

解決策

【テレワークをする人(メンバー)】
テレワーク開始時、各自の勤務場所からテレワークをする人がTeams上の申請画面から開始を報告。終了後、申請内容に変更がなければ終了ボタン、変更があれば必要箇所を修正して報告ボタンを押す。(目標:合わせて5分以内)
【テレワークを承認する人(私)】
テレワークの実施報告があった時、内容を確認して報告待ちボタンを押す。
終了報告時、変更がなければ承認ボタン、修正があれば内容を確認してから承認ボタンを押す。修正があった時は、勤務管理システムへログインし、実績修正をする。

今回のアンケートを通じて思ったこと

  • 「デジタル」の力で解決したいと伝えた上でアンケートを行ったが、「何となく」「今のままでいい」というコメントも所々見られたので、今回の課題だけではなく、メンバーへの働きかけ方も変えないとデジタルの浸透というのは険しい道であると感じた。

  • メンバーにアンケートを行うということが初めてだったので、定量的、定性的な質問の差を意識はしたがまだ改善の余地があると反省しました。

    因みに改善を優先すべきものはどれかを聞いてみたところ、

以上の結果になりました。
まだ解決策のイメージが甘かったり、改善出来る部分が見えていない部分もありそうなので、アンケートに答えてもらったメンバーに少しでも「協力してよかった!」と思ってもらえるようしっかりと検討したいと思います。


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