SOFT BALLET の『愛と平和』を聴いてみた編

こんばんは、内山結愛です。

今回は SOFT BALLET の『愛と平和』を聴いてみた編をお届けします。

華やかさと棘を併せ持つ無機的なデジタル・ダンス・ビートに、生々しく響く低音ボーカル。

湾岸戦争をダイレクトに風刺した緊張感のある一枚です。

是非読んでみて、聴いてみて下さい！

1.SAND LÖWE

ディストーションが効いてるボーカル。不穏なピアノ。鬱ゲーっぽい。鳴り響くサイレンも不安になる。開戦前夜。ジリジリとした闇。それでいてドラマチック。2:21〜美しく危険なピアノ。そこに女性の声が絡み合う。破壊的な哀愁。唯一無二のスーパー低音ボイス。4:25〜迫力ある合唱。呪いの儀式。

2.VIRTUAL WAR

前の曲と繋がって始まる。このアルバムの世界観が何となく掴めた。インダスリアルロックチューン…高まる。攻撃的な曲調にアガる。戦争当事国を皮肉った歌詞も中々ヒリヒリしている。シャウト。2:40〜間奏の演説×ヒートアップするリズムに昇天。雄々しいシャウト。

3.EGO DANCE

ビートの利いたシンセポップ。無条件に体が動いてしまう。インダストリアルっぽい硬質感。0:43〜めちゃ好き。誰にも真似できない、主人公オーラのあるボーカル。2:43〜｢CENTURY BOY｣がバッチリ決まってて面白い。言葉がそこら中に散らばり続ける。物凄く耳に残る。

4.OBSESSION

お洒落。メロディアス。ジャズ、ブルースっぽいリズム。低音が格好良くてセクシーなボーカル。歌詞がストレートに伝わる。マニアックとポップがヒヤヒヤするバランス感覚で共存。

5.LAST FLOWER

空気感がガラッと変わる。シンプルなピアノ。後ろにはシンセやノイズが鳴っていたりする。壮大で美しい。死後の世界。｢荒れ果てた大地に一人｣という歌詞、まさに。流麗な音にただ身を任せたい。歌声が素敵すぎる。

6.AMERICA

深くリバーブの掛かった単音のギターリフ。カウボーイ感。耳覚えがあると思ったら、Depeche Mode の｢Personal Jesus｣のイントロを思い出し、スッキリした。二曲目同様戦争と絡めた歌詞。2:14〜気持ち良い。笑い声みたいなものが聞こえる。フェードアウト。

7.FINAL

アップテンポのダンス・チューン。ビートが利いている。｢ジャン♪ジャン♪ジャン♪｣の音（オーケストラ・ヒットと言うらしい）スカッとする。何でこんなにも良い声なんだ…。ノリノリ。シンセポップ。1:05〜メロディーも歌詞も好き。爽快な衝動性。タイトルが何度も出てくる。力強いボーカル。嗚呼……なんて良い声。

8.OPTIMAL PERSONA

奇妙に始まる。独特のリズム。アップテンポ。カラフルな不気味。かなりノれる。ボーカルの存在感増し増し。1:58〜音がグワ〜っとノイジーに押し寄せてくる。次第にいかつく野生的になるボーカル。アウトロ、音が消える瞬間まで気持ち良い。

9.TANGO IN EDEN

不思議な気持ちになる妖しげイントロ。長く伸びている音気になる。踊りたい。このデジタルなサウンドに、この声質のボーカルを乗せてくれたことに改めて感謝…。2:30〜オーボエの存在感。中毒性のある独特な世界観。夜の街のような煌めき。

10.TEXTURE

アジアンテイストで異質なイントロ。この曲は沖縄音階が使われているらしい。歌舞伎始まりそうな、｢よぉっ！｣とか｢ほぉっ！｣の掛け声。1:17〜振り切っていて好き。民族衣装を纏った人たちが踊っていそう。1:57〜一瞬どこかへ飛ばされて、またアジアへ戻る。ゆったりとしたテンポが心地よい。

11.SAND LÖWE

1曲目にアレンジ版を、最後に原曲を持ってくる所、あざとくて好き。ダークさに磨きがかかっている。アコギのような音で進行。0:59〜張り詰めた緊張感。女性の声が加わる。2:30〜不気味に盛り上がるピアノと、高笑いする女性の声が怖い。シリアス。終始気の抜く間もない。悪魔の呪文合唱再び。

SOFT BALLET は、1986年に遠藤遼一、藤井麻輝、森岡賢によって結成された日本のバンド。1995年に活動停止したが、2002年に活動再開。2003年のツアー後、再び活動休止状態に突入。ジャンルとしては、シンセポップ、エレクトロ・ポップ、ニュー・ウェイヴ、インダストリアル、EBMなど。

●オーケストラ・ヒット：サンプリングの一種で、「ジャンッ」「ガンッ」といった感じの、非常に厚みのある短い音である。｢オケ・ヒット｣や｢オケヒ｣と言われることが多い。

D.A.F. から Depeche Mode と来て、今回の SOFT BALLET という流れがすごく気持ちよかったです。

なにより遠藤遼一さん…良い声すぎてビックリしちゃったな…セクシーで大人の魅力を感じました。

SOFT BALLET の当時の御三方のヴィジュアルも美しいのです…！是非ご覧になってみて下さい。

↓個人的に摩訶不思議なクネクネダンスパフォーマンスをする森岡さんに惹かれてしまいました。超面白格好良い。

次回はDeafheaven の『SUNBATHER』を聴いてみた編をお届けする予定です。お楽しみに…！

最後まで読んで下さり、有難う御座いました。