Bauhaus の『In the Flat Field』を聴いてみた編

こんばんは、内山結愛です。

今回は Bauhaus の『In the Flat Field』を聴いてみた編をお届けします。

ポストパンクの流れを汲んだ、攻撃的かつ耽美的なゴシックロック。

ノイジーなサウンドで構築する暗黒な世界観に引き込まれる一枚。

ぜひ読んでみて、聴いてみて下さい!

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1.Dark Entries

ノイジーなギターが鳴り響き、ピロピロピロ…。0:20〜疾走し始めるところ気持ちが良い。これはたしかに“カミソリギター”だ!ベースの音も格好良い。ひたすら同じ単語を叫ぶ人をバックに、小気味よく歌うボーカル。金属が擦れるようなキリキリとした音はギターなのか…!?思いの外陽気でビックリ!

2.Double Dare

人体実験始まりそう。ブリブリバギバギなギター。イントロのドラムが楽しい。地を這うような重低音と威圧的なボーカルには逆らえない。1:46〜不気味で、なんかの儀式(イメージでは悪魔祓い)みたいで好き。テンポは遅いのにヘヴィ。3:52〜「アィーーーヤッ」の連呼めっちゃ面白くてニヤニヤしちゃう。

3.In The Flat Field

幻想的な音から近づいて爆発していくギター。0:30〜ゾクゾクするほど格好良い。緊張感ある。奇怪なギター、淡々としているベース、躍動感のあるドラムに高まる。3:25〜責められてる気持ちになるボーカル。不安を掻き立てられる。4:07〜霊の通り道みたいになってる。激しくも冷たい空気。

4.God In An Alcove

これまたカミソリの切れ味が良いな…(ギターのことです)。静かで、それがなんだか怖い。1:22〜チャキンチャキンなギター。ギターの音が凄くて、存在しない擬音を生み出してしまう。攻撃的で陰がある。3:05〜これはピャンピャン。怪しげな終わり方。

5.Dive

カッティング大好きな人が興奮してしまうイントロ。絶賛興奮中。疾走感。テンション高めのボーカル。このスピード感、ドライブしながら聴きたいと思ったけど信号無視しそうだから危険。最後の「オホホホ♪」、良い。

6.Spy In The Cab

メロディアスな歌。音数が少ない中、ピュンピュンと頭上をシーケンサーの音が掠めていく感じ。陰のオーラ。湿っている。3:00〜果てそうな歌い方。ギターが耳を塞ぎたくなるほど、ノイジーな音を奏で始める。金縛り状態。悪夢。

7.Small Talk Stinks

音が凶暴なのに、奏でているメロディがポップで可愛くて変な気持ちになる。…どっちかにして!一変して陽気なのも面白い。歌い方もいつもよりお茶目な感じがする。無線機で歌っているようなエフェクトがかかり始める。2:58〜面白効果音。

8.St. Vitus Dance

バタバタとしたドラム。また怪しげなピョンピョン音。転げ落ちていくように歌う。1:18〜「アァア〜〜!!!」のテンションが独特。叫んでからテンション高くなっている。謎のノイジーな音も自由奔放に鳴り始める。後半1分くらいで人を辞め、犬みたいに叫び始め野生的になる…凄い…

9.Stigmata Martyr

暗くて格好良い。0:58〜始まった感が好き。歌い方も荒々しくてロックな感じ。ダークサイド。2:36〜音が減り、ギターがスクラッチみたいな音を出し始める。その後ろで不気味に叫び?歌う。なんとも言えない終わり方。

10.Nerves

静か。ピアノの音。軽い金属っぽい物音。ノイジーなギター。1:36〜金属が迫り来る。鬱々とした雰囲気。2:23〜ピアノとドラム(たまにギター)の不気味世界。重たい。ドラキュラが住んでる館。ハロウィンの季節によく合う。5:00〜ボーカルの王様感。金色の凄い椅子に座りながら歌って欲しい。突然後半30秒でテンション爆上げフィーバー状態になる。感情の起伏が鬼。

11.Telegram Sam

T.Rexのカバー曲。ダンディな雰囲気。疾走するギターが格好良い。展開がザクザク進む。1:46〜狼のような吠え。終わりの一音がツボ。原曲はもっとゆっくりでもっと陽気だった。このアレンジになるのが凄い…!

12.Rosegarden Funeral of Sores

伸びの良いギターが鳴く。強めのしっかりビート。気怠げな歌声が響く。何もかもがずっしりとしている。最後の1分くらいから、高まりながら音割れ気味に歌い出す。悪者みたいな笑い声が怖い。最後スローモーションみたいになって終わるの面白い。

13.Terror Couple Kill Colonel

寂しげだけど、なんだか愉快。ピタゴラスイッチみたいなそれぞれ鳴っている音がはまっていく。ずっと同じようなテンション。2:20〜と思ったら変わり種ゾーン作ってくれるから楽しい。定期的になる「ポーン」って音でなんらかの催眠にかかりそう。何かに気持ちよくなっている声をひたすら出し始めるボーカル。突如終わる。

14.Scopes

イントロのギターが好き。コールアンドレスポンスみたいに、元気よく「Scopes!!」と叫んでいる。どういう世界観…

15.Untitled

ノイジーなギターと銃声みたいな破裂音、重低音。心臓の音みたい。ボソボソと低い声で喋るボーカル。あっという間に終わった。

16.God In An Alcove

4曲目再び…!?全ての音が近くに聞こえる。声はより鮮明に近く聴こえる。荒々しい。3:00〜より金属的に野性味溢れた演奏。キンキンしている。4曲目よりちょっとおふざけ気味に歌っている気がする。遊びが盛り込まれたバージョン。

17.Crowds

寂しげで美しいピアノの音。荒々しさ、不気味さのかけらもない感動的なメロディ。泣きそうになりながら感情的に歌うボーカル。落ち着きのあるピアノの演奏との差が面白い。

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Bauhaus は1978年に結成したイギリスのロックバンド。 バンド名はドイツの美術学校が由来している。ゴシックロックを打ち立てたBauhausは「ゴスの帝王」とも呼ばれている。

●ゴシックロック:ゴスロックやゴスとも呼ばれる。1970年代後半にイギリスのポストパンクから誕生したロックミュージックのスタイル。暗いアレンジ、劇的でメランコリックなメロディー、存在主義、虚無主義、悲劇、憂鬱…などのテーマに関連する歌詞が特徴。


『シューゲイザー・ディスク・ガイド』で、「ゴシックロック」という単語を沢山目にしたので、「ゴシックロック」とはなんぞや…!と思い、今回このチョイスに決まりました。

邦題「暗闇の天使」、グッときてしまう!!

このアルバム、「ゴシックロックのバイブル的名盤!」と謳われているかと思えば、「いや、これはポストパンクだ!」という意見もあったりで、とても興味深かったです。たしかに、どちらの意見もわかる…!

バイオレンスで、ダークな魅力溢れている!

このアルバムのジャケ写はなんか凄いし、Bauhaus のアー写はどれもヴィジュアルがとても格好いいので、ぜひ調べてみて下さい!

次回は Siouxsie and the Banshees の『Juju』を聴いてみた編をお届けする予定です。楽しみに…!

最後まで読んで下さり有難う御座いました。

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