COWPERS の『揺ラシツヅケル』を聴いてみた編

こんばんは、内山結愛です。

今回は COWPERS の『揺ラシツヅケル』を聴いてみた編をお届けします。

鋭く複雑に絡み合うツインギター、蒼く深い哀愁漂うメロディ。

研ぎ澄まされた日本語の語感を歌に乗せ、魂“揺ラシツヅケル”一枚。

ぜひ、読んでみて聴いてみて下さい!

画像1


1. 玻璃

右耳ィ!ギラついたギターの音色、格好いい…ギャリンギャリン。ドラムも加わりツインギターが鋭く複雑に絡み合っていく。早速ハイなボーカル。1:40〜ギターメロディが好き。サビ前のベースラインも素敵。間奏も天才。4:08〜ア〜凄く好き。感傷的で、どこか寂しそう。泣きたくなるような早朝の空気を纏っている。


2. ヤガテソコニ至ル

イントロのギターのウネウネ感で、意識がどんどん曲に取り込まれていく。ナイーブな歌と、決壊したような絶叫。1:40〜ワルツみたいなリズムが面白い。灰色で、淡く青い色の空気。言葉がよく見える。3:15〜やまびこみたいになるところ好き。5:11〜グランドピアノの一番低いみたいな音が聞こえて、途端に重たくなる。

3. 予感 


ドキドキする。実験的。0:36〜不思議な曲…と思っていたら、めっちゃ格好いいギターが始まって固まっちゃった…不意打ち。ギターがすごく重なっている。シンプルな構成で、繰り返しが多いのにどうしようもなく格好良い。ずっしりとしたサビ、好き。

4. 記憶人 


毎回「…!」とか「…?」って気を引くイントロにやられっぱなし。ギターのリバーブ効いてる感じがシューゲイザーを感じる。音の渦に飲み込まれていく。2分が過ぎてインストだということに気づく。あまりにもドラマチックすぎて歌がないことに気がつかなった。ドラムが力強くなっていく。

5. 斜陽 

シャン×4ってドラムで始まる曲、良くなかったことがない。開始5秒くらいでもう好き。Aメロの寂しげな感じから、サビのまっすぐなギターとコーラス…グッとくる。夕陽に向かって走ってる。血が滾る間奏。メロディはわりかし前向きなのに、歌詞は「隣人の顔さえ知らず、足元に斜陽をこぼす」と、孤立していくようでそこのギャップがまた良い…

6. シアン 

ツインギターって、本当さ…罪。これ以上いい感じに絡み合われると心がズタボロになってしまう。ナイスコンビネーション。間奏のファン。予想もしていなかったようなサビが来る。泣。「シアン」ってなんだっけ…って思って調べたら、自分がこれまでの曲たちに感じていた青色って「シアン」なのかも…?と思った。4:49〜ナイスシアンゾーンの開始。何?最後までずっと良い💢だいすき💢

7. [8/1]

繋がって始まる。なんか、もう既に、好きな気配がしていて近づくのが怖い。ちょこちょこ可愛らしい電子音みたいなフレーズが入ってきて面白い。展開がコロコロ変わる。3:16〜この静けさよ…。静けさからのうねりまくるギター。前作は全編英語詞だったとは思えないほど、気持ちの良い日本語の使い方をしている。


8. 揺ラシツヅケル

余韻が繋がって始まる。ギターが…良い。繊細と豪快さの振り幅。地鳴り系ギターサウンドによって、イントロから心揺ラサレツヅケル。轟音。青いメロディーと情熱的な歌い方が相まって、ガッタガタに揺れて、もはや地震(?)。4:00〜LOVE。激しく炎をあげるような演奏。

9. 錯覚ノ海

押せ押せな高揚っぷりを見せるボーカル。疾走と止めが気持ち良すぎる。相変わらず綺麗で汚い青。1:40〜ギターの見せ場。2:40〜テンポ落とすのはズルい…色々なことを考え勝手に浸ってしまう。感動的な終わり方。

10. 錆色ノ月 


サイケなギターが美……。「錯覚ノ海」から「錆色ノ月 」って流れがタイトルからもう素敵。ゆったりなテンポよりちょっと早まりながらも、気持ち溢れ気味に歌う前のめりなボーカル愛しい。穏やかな高揚感。変則的な構成で壮大。「何処へ」の叫びがズシンと来る。4:00〜ギター暴れっぷりが爽快。5:29〜危なかった…。一旦静かになってからの最後の盛り上がり、叫び、危ない。

画像2


歌詞カードの文字、GANTZに表示される文字みたいな、不気味かつ不安定さがあってとても好き…

画像3


COWPERS は1992年に北海道札幌市にて結成された日本のロックバンド。Vo&Gtの竹林現動、B&Voの小森 望を中心に結成し、主に4人組として活動していた。2002年に解散。本作は2ndフルアルバムにして、オリジナルラスト作品。前作の『lost days』は全曲、英語の歌詞だが、本作は全曲、日本語の歌詞に挑戦している。


前回のeastern youthも、以前レビューしたbloodthirsty butchers もですが、北海道札幌市から生まれる音楽、あまりにも強すぎる。

札幌には一体何があるんだ…

(「bloodthirsty butchersの『kocorono』を聴いてみた編」もぜひあわせて読んでみて下さい…!→https://note.com/__yuuaself__/n/n8bd26c2f4eb0)

英語詞も気になって「LOST」を聴いたのですが、『揺シツヅケル』よりも衝動的で激しくてめちゃ格好良かったな〜!(どちらにせよ好きです。)

COWPERSはハードコア感もあってとても良い…

『揺シツヅケル』のジャケ写、あれもめちゃ好きです。あの絵のテイスト、虚な目の男の子、なんだか凄く気になってしまう。

エモ漬け、エモの英才教育のお陰で元々好きだったエモが、止められないくらい順調に好きになっています。


恐らく次で日本のエモ攻めは一区切り!!

次回は LOSTAGE の『Guitar』を聴いてみた編をお届けする予定です。お楽しみに…!

最後まで読んでくださり、有難う御座いました。

サポートをしてくださった貴方には57577で貴方宛のお礼のメッセージをお送りします!