bloodthirsty butchers の『kocorono』を聴いてみた編


こんばんは、内山結愛です。

今回は bloodthirsty butchers の『kocorono』を聴いてみた編をお届けします。

轟音ギターと表現力豊かなベース、躍動感のあるドラム、どこか不器用げな歌声が心惹きつけて離さない。

感情を大きく揺さぶり、ノスタルジーに胸を掻きむしられるようなアルバムです。

是非読んでみて、聴いてみてください!

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1. 2月/February:親愛なるアレックスさんへ
晴れてる日曜日みたいなイントロ。頼もしさがある。温かいアコギの音。何かが始まる予感。1:16〜好きなメロディー。ドラムが曲の展開をドラマチックにしている。なんだか懐かしい。ハーモニカも入ってきて、夕方の雰囲気になる。

2. 3月/March:青空
ギラギラノイジー。スピード感がある。第一声が「春の風〜」なのとても良い。1:20〜の図太い音がゴリゴリ鳴っていて格好いい。輝かしい。青春みたいな、青くて眩しい感じ。ひたすらうねり続けているような音が聞こえる。階段から転げ落ちるような音で終わる。

3. 4月/April:『大人になんか解ってたまるものか!』
どんどん音が鮮明になっていくギターの音。春のように穏やかなテンションだけど、熱いものを秘めているような。最後までその気持ちを爆発させることなく、ギリギリで抑えたまま終わってゆく。最後のギターの音格好いい。

4. 5月/May:インスト
外の音。外で演奏しているみたい。呼吸。色んな音が聴こえる。タンバリン楽しい。ハーモニカ陽気。器用な演奏。

5. 6月/June :あめ,アメ,雨
ダイナミック。イントロは大降りの雨。Aメロはしとしとな感じ。ジメジメしたローテンションさもタイトルによく合っている。ゆったりとしたテンポ。3:42〜夢の世界、異空間に飛ばされて軽くなる。4:20〜力強い土砂降り。色々なものを巻き込んでゆく。

6. 7月/July:心
感傷的な繊細だけど前向きなイントロ。淡々としたボーカルと感情表現豊かな演奏が、対照的で面白い。ギターのアルペジオが美しい…。3:44〜光みたいな音に包まれる。中盤から力強く変化。ベース堪らない。終わることを知らない壮大なアウトロ。降り注いでいる。

7. 8月/August
夏休み、暑くてなんだかやる気が出ないあの感じ。同じところを延々ぐるぐるしているような感覚。抽象的な歌詞に想像が膨らむ。アコギのチャカチャカした音。全てを叩きつけるようなアウトロには焦燥感とゾクゾクが止まらない。

8. 9月/September:ぼく
不穏。怖い話始まりそうな雰囲気。夏だから・・・?お寺。歌詞の入りも怖い話っぽい。静寂。眠れない夜、一人寝返りをひたすら打つ姿が頭に浮かぶ。大自然の中、星空が広がる中聴きたい。

9. 10月/October:黄昏
勢いよく突き抜けていく。轟音。ライブだとシンガロングが起きそう。ノイジーなギターがメラメラしている。間奏が物凄く格好良くて、煮えたぎるような感情が込み上げてくる。情熱的。潔い終わり方。

10. 11月/November:インスト
ヘンテコな音。と思ったら正統派に格好いい…と思ったらまたヘンテコな音。数秒だけジャズみたいな音が小さく聞こえる。1:50〜金属切ってる音みたいなのが聞こえる。だんだん物凄い音になる。不思議な終わり方。

11. 12月/December:トウキョウ
タイトルは冬の時期なのに、あまりそんな感じがしない。なんなら熱い。東京の二十代の男子の一人暮らしをイメージ。闘争心が湧いてくるような魂の曲。

12.[Blank]
ひたすら無音の7分間。

13.〜74.[Blank]
….…!?!?!「Take1」と掛け声をする人の声。
13曲目から74曲目まで4秒ずつ何故か切られている。通して聴くと一曲。心落ち着くアコースティックギターの音。アルペジオが美しい。たまに音を外す所も良い。遊び心満載のシークレット・トラック。


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歌詞カードの文字にちょっとした細工がしてあって楽しい…!写真はやや怖いし、独特な世界観。

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bloodthirsty butchers は1986年〜2013年の間に活動をしていた日本のロックバンド。通称「ブッチャーズ」。2013年5月27日にボーカル・ギターの吉村秀樹が逝去。ジャンルとしては、オルタナティヴ・ロック、インディー・ロック、ポスト・ハードコア、ノイズロック、エモなど。

個人的に7月が好きでした…イントロのギターの音にときめいてしまった。1月が無いことにも驚きました。

眩しくて、熱くて、心のチクッとするところを突かれるような音楽でした。言葉にできない魅力のある歌声…癖になる。

吉村さんの使っていたチューニング・ギターのコードは、殆どオリジナルで直感で作っているため本人ですら理解しきれず、再現するのは困難 というエピソードを見つけてクスッとしました。

今はもう 音源でしかその声を聴くことができないけど、出会えて良かった…!



次回は ヤプーズ の『ダイヤルYを廻せ!』を聴いてみた編をお届けする予定です。お楽しみに!

最後まで読んで下さり有難うございました。

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