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【看取り日記05】亡くなる前日まで

今回の内容:自宅介護亡くなる3日前〜前日まで

56歳の母を30歳で看取りました。
発見した時には末期がん、2年前からはじまった延命治療。
2023年8月中旬に緊急手術、余命宣告。

手術から看取りまで約3週間の出来事をまとめています。

看取り日記01▼

前回のお話▼


自宅介護7日目(2023/9/1 金曜日)

どんどんできることが少なくなっていく母。
終末期にある「身の置きどころがない」の症状「寝たり起きたりを繰り返す」が本当に多く、母も辛いですが介護をしている私や伯母もしんどかったです。
長く介護をしている人は本当にすごいよ。
介護士さんも本当にすごいよ。

9/1は本当に起き上がり、寝るの行動が多く私はテレワーク中でしたが仕事は全くできないほど。
何度も何度も声をかけられるので「いいかげんにして!」と声を荒げてしまいました。
1週間ほど続いた介護や、夜には交代制で母を見ることでしんどくなっていたのだと思います。
その際に母に「ごめんね」「ごめんね」「たまの気持ちがわからない」などと謝られてしまいました。
私はこの時の行動をずっと悔やんでいます。
ほんと少しのことだったのに怒ってごめん。
泣きながら「怒ってごめんね」と言ったし、こんなことで泣くなとも思いました。

この時感じたことですが、介護は心に余裕がないと本当に難しい。
私の1番大切な人なのにこんな風に余裕がなくなって怒ってしまったことが悔しかったです。

この「怒ってしまった」次の日の朝には母とはもう会話のできない状況になっていきます。

自宅介護8日目(2023/9/2 土曜日)早朝

夜の介護のシフトは21:00〜2:00
伯母は2:00〜7:00で様子を見ます。
夜はソファーでうたた寝をする毎日でした。
最初の頃は寝れる時間もありましたが、死期が近づくにつれ「氷を食べたい」や「起こしてくれ」などの要望も増えました。
その際は常に母が起きているので声掛けに反応する毎日でした。

この日の夜もオプソを飲み寝かせようとしますが、母はなかなか寝れず苦しがっていました。
何が痛いか、何が苦しいかはわかりません。
死期が近いことを感じていたのかもしれません。

2:00に伯母と交代し、寝ましたが朝5:00に伯母に起こされました。
母が「もう逝きたい」と言っているそうです。
母の寝ているリビングへ急いで降りていくと呻いていました。
声をかけても話はもうできません。

訪問看護さんへ電話をすると急いで駆けつけてくれました。
朝早くなのに本当に感謝です。

訪問看護さんの指示でオプソを飲ませ様子を見ましたが効果はなく。
1時間、2時間と何もできない苦しい時間を過ごしました。

その際に母の要望はひとつだけ。
「たまちゃん抱きしめて」

自宅介護8日目(2023/9/2 土曜日)朝

訪問看護さんが医師から指示を仰いでいたため8:00くらいにお医者さんがきてくれました。
その際に処方された薬はアンペック・ワコビタール・カロナールの坐薬でした。
ただその坐薬もできるまでに少し時間がかかり12:00頃になると言われました。
どうしようもないけど早く薬が欲しかったです。
また、3日前くらいに訪問診療があった際「坐薬出しておきましょうか?」と聞かれ要らないかなと判断した事を悔やみました。

余命は一番最初に聞いた際2週間〜1ヶ月と聞いていたのでまだ長いと思って断っていました。
処方された薬も「念の為」で処方され、ほぼ使わないものも多かったので断ってしましましたが
この判断も悔やみました。今後お医者さんが言うものは全部受け取ろうと思います。

***

母はお医者さんが来てくれてから少しだけ落ち着きました。
ちょっと泣いていたので何の処置をしてくれたかはあまり覚えていません。

しかも前回の日記で書いた連絡を取った1人がこの日の午前中に会いに来てくれました。
ただ、介護時期の中で一番壮絶な日で、時間で、母が一番苦しがっている時でした。
そんな時になってしまい、またその方の記憶の中には母の最後の姿は苦しがっている姿になってしまいました。
母の友人は泣きながら手をさすってくれていました。
私はずっと母のそばに居たのでその方のお見送りはできなかったのですが、伯母が見送った際「こんなに酷いと思わなかった」「本当は〇〇さん(母の名前)に食べて欲しかった」とシャインマスカットをいただきました。
起きたら食べてもらうね。と伝えましたが母はこの後から全く起きなくなりました。

***

早朝からずっと入る訪問看護さんが薬を取りに行ってくれ、坐薬の処置をしてくれました。
入れたものはアンペックです。
なぜ坐薬の方が早く効くのか聞いた際「粘膜から吸収されるため、飲み薬よりも早く効く」と教えてくれました。
とても勉強になりました。

毎回坐薬を入れるたびに訪問介護さんを呼ぶわけにもいかないので坐薬の入れ方を聞きました。
・ワセリンやボディークリームなど塗ると入りやすい
・しっかり奥まで入れる事

排便はずっとなく、大丈夫かな?と思っていたのですが
最初に訪問看護さんが処置してくれた際山ほど便というか水?が出てきたのでびっくりしました。

ただ、亡くなる直前には
・筋肉が緩み今まででなかった便などが出てくる
・血圧が下がる
・尿が出ない
などが起きる事を知っていました。

死期が近いのを感じました。

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