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『Dear Evan Hansen』を観たからにはもう後悔はしない

思うように進まなかったこと、もう少し頑張りたかったこと、12月になるとあれもこれもと浮かんできて、ふさぎがち。もっとnoteに記事をあげたかったし、SNSも更新したかったし、積極的な優等生でありたかった。

学校の課題に追われながらも、『Dear Evan Hansen』を観るために映画館へでかけた。電車の中でチケットを取って、駅から映画館まで走って、5分遅刻で滑り込んで。

『Dear Evan Hansen』はブロードウェイで上演された大人気のミュージカル。そのミュージカルが映画化されて、日本にもやってきた。

エヴァン・ハンセンは学校に友達もなく、家族にも心を開けずにいる。ある日彼は、自分宛てに書いた“Dear Evan Hansen(親愛なるエヴァン・ハンセンへ)”から始まる手紙を、同級生のコナーに持ち去られてしまう。それは誰にも見られたくないエヴァンの「心の声」が書かれた手紙。後日、校長から呼び出されたエヴァンは、コナーが自ら命を絶った事を知らされる。悲しみに暮れるコナーの両親は、彼が持っていた〈手紙〉を見つけ、息子とエヴァンが親友だったと思い込む。彼らをこれ以上苦しめたくないエヴァンは、思わず話を合わせてしまう。そして促されるままに語った“ありもしないコナーとの思い出”は両親に留まらず周囲の心を打ち勇気を与え、SNSを通じて世界中に広がっていく。思いがけず人気者になったエヴァンは戸惑いながらも充実した学校生活を送るが、〈思いやりでついた嘘〉は彼の人生を大きく動かし、やがて事態は思いもよらぬ方向に進む—。

映画『ディア・エヴァン・ハンセン』公式HPより

エヴァンの〈思いやりでついた嘘〉は、多くの人を巻き込む結果となってしまう。それでも、彼はまっすぐに受け止めて進んでいく。

まず、映画冒頭から圧倒的な歌声に引き込まれてしまう。ミュージカルにも音楽にもさして詳しくないが、すべてが魅力的だった。英語はよく分からないのに、じっと音声だけを聞いてしまうほど。映画を見た後は、サウンドトラックをぐるぐるリピートしていた。

〈思いやりでついた嘘〉に翻弄されていくエヴァンだが、その彼の姿に大きく励まされる。自分で自分を縛ってしまっていたこと、過去の後悔、そんなものから解かれていく、そんな気がした。

決して過去の自分から目をそらすことなく、けれども、それらを受け止めた上で前に進むヒントをもらった。

『Dear Evan Hansen』を観たからには、もう後悔はしない。

あんなことしなければ、こうしたらよかった、あのとき頑張れていたらの数々を受け止めて、素直に、正直に前に進んでいく。


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