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five realities 〜統合〜 (15)

女神の集いで
挨拶もそぞろに引き上げてきた私は
次の休日に
もう一度カフェに出向いた

オーナーの女神は
タロットカードを操る
彼女が差し出すカードをきり
めくっていく

もう一度シャッフルしたカードを
彼女がきり
めくっていく

私と同じカードが出る

彼女も回路を繋ぐことができる

カードが示す言葉を読み取り
私に目を向ける

彼女の目の色が変わり
私を見つめているにも関わらず
遠くを見つめる様な瞳をする

 内省

そしておもむろに

 恥ずかしいの

彼女が発した言葉の意味が分からない

続く言葉は
 五つの愛があるでしょ

ドキドキする心臓
それでも全く分からない

 じゃあ好きな事ってなに
 
 車を運転することが好きです

 それなら時間が許す限り
 運転していなさい
 
はいと返事はしたものの
他の人が聞いたら驚く話だろう

それでも好きなことの許可をもらい
大儀名分が出来た私は

カフェを後にし
大自然の中
車を走らせていった

輝く太陽
新緑のトンネル
海が見えてきた

不意に蘇る記憶

顔もない
乳白色に光るふたつの物体

車を脇に停め
溢れだす涙を流し続けた

五つの伝えるべき事

五つの愛

五つの真実

前世で味わった苦渋の記憶
嫉妬
執着
怒涛

そして今を生きる私

四つの物語は
私の中で
ほぼ完成していた

ただ一つ
欠けていた記憶

創世の記憶が蘇った

 必然の法則

自分の人生は
生まれる前に書き上げてきた
シナリオ通りに進んでいく

何一つ無駄な体験はなく

何一つ無駄な出会いも別れもない

一層の魂の成長を目指し
自分で選択した課題

自分の人生を
より良いものにするために

ツインレイが愛おしい

いまは傘をくれる人もいない
瞼が腫れ上がるほど泣いた

涙の雨が止むころ
しっかりと車のハンドルを握りしめた

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