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ディグ・モードvol.29「ローテート バーガー クリステンセン(ROTATE BIRGER CHRISTENSEN)」

ローテート バーガー クリステンセン(ROTATE BIRGER CHRISTENSEN)は、2018年にコペンハーゲンを拠点とするインフルエンサー、ソーラ・ヴァルディマール(Thora Valdimars)とジャネット・マドセン(Jeanette Madsen)が立ち上げたドレスを中心とするブランド。ふたりはドレスがウェアラブルであることと、リーズナブルな価格設定を大切にしている。


エディターの経験が活きるブランド

(Courtesy of ROTATE BIRGER CHRISTENSEN)

ローテート バーガー クリステンセン(以下ローテート)は、デンマークの老舗コンセプトストア、ビルガー クリステンセンとのコラボで、ソーラとジャネットが立ち上げたブランドだ。ふたりはコペンハーゲンの雑誌『コスチューム マガジン(Costume Magazine)』のエディターとして出会った。

ソーラがファッション ディレクターに昇進したばかりのとき、ファッション エディターとしてジャネットが入ってきた。ジャネットはエージェントに所属するモデルだったが、編集長がインスタグラムで彼女を知っていたこともあり、エディターとしてチームに加わった。

ふたりは雑誌の仕事を通して、さまざまな体型や一般的な女性に合うものなど、ブランド構築に役立つ学びを得ている。丈が短すぎるマキシドレスや長すぎるミニドレスを着るとプロポーションが崩れることに気づいた彼女たちは、シルエットの見え方や工夫について考えてきた。

手頃な価格設定もウェアラブルの鍵

(Courtesy of ROTATE BIRGER CHRISTENSEN)

コスチューム マガジンでは、コマーシャルな視点も養われた。ローテートは商業性とウェアラブルのバランスを大切にしており、ウェアラブルにするための要素のひとつとして、手頃な価格設定にしている。

ソーラはシングルマザーで、ふたりとも両親はお金持ちではない。雑誌のエディターをしていたときは、自分たちが稼いだお金でイベントに行く必要があり、ジマーマン(ZIMMERMAN)やグッチ(GUCCI)を買いたいと思っていても余裕はなかった。ソーラとジャネットは、自分たちのワードローブに大胆でセクシーな求めやすい価格のドレスが無いことを話していた。

そんな中、タイミングよくビルガー クリステンセンからブランド共同創設の話が上がったため、ふたりは贅沢で素晴らしく、セクシーで美しいと同時に価格がフレンドリーなローテートを立ち上げた。

大胆で独立心があり、自信に満ちた女性のドレス

(Courtesy of ROTATE BIRGER CHRISTENSEN)

ローテートは大胆で独立心があり、自信に満ちていて、人混みの中で目立つことを気にしない女性に向けてデザインされたブランドだ。それはブランド設立から変わっていない。

ドレスのデザインはすべてのディテールが考え抜かれている。着心地がよくフィット感や色が際立っていること、そしてウェアラブルであることが彼女たちにとって重要である。デンマークでは、女の子はほとんどどこでも自転車に乗るため、動きやすさが必須だからだ。

ローテートのデザインは、英国のスタイルに影響を受けている。それは折衷的であることで知られ、ヴィンテージとモダンをミックスし、まったく新しいものを生み出すスタイルだ。ふたりは、その既成概念にとらわれない考え方を好み、デザインに取り入れている。

ローンチから1シーズン後、人気ブランドに成長

ジャネット・マドセンとソーラ・ヴァルディマール(Courtesy of ROTATE BIRGER CHRISTENSEN)

ローテートはローンチからわずか1シーズン後、コペンハーゲン ファッション ウィークで最も人気のあるブランドのひとつになった。コペンハーゲンの王太子妃であるメアリー(Mary)や多くのインフルエンサーがショーに出席し、ブランドのドレスを着用。ハッシュタグ #makeitrotate は、インスタグラムで独自のコミュニティを生み出した。

ふたりは、ブランドを広めフォロワーとの関係を構築する場をインスタグラムに見い出した。フォロワー数の多い彼女たちにとって、そこは全世界に発信するための最適なプラットフォームだ。「自分たちが着たいものだけを作ることが鍵です。 私たちの個人的な要素がコレクションに現れるため、人々は私たちをフォローしています」とジャネットは『WWD』で語っている。

この記事は、フリーランスで翻訳や海外アパレルブランドの日本向けPRをしている𝐡𝐢𝐫𝐨𝐤𝐨が、自身のファッション業界に対する見識を広める目的で書いたものです。

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