ディグ・モードvol.48「スティーヌ ゴヤ（STINE GOYA）」

スティーヌ ゴヤ（STINE GOYA）は、2006年にデンマーク出身デザイナーのスティーヌ・ゴヤ（Stine Goya）が設立したファッション ブランド。彼女はコペンハーゲンでの生活から無限のインスピレーションを得て、手描きのプリントや大胆なカラーパレットをブランドの核としながら、プリントと色で世界に喜びをもたらしている。

ファッション業界のほぼすべての側面を経験

2022年秋冬コレクション（Courtesy of STINE GOYA）

幼い頃からファッションに興味を持っていたスティーヌは、９歳くらいのときに初めてドレスを縫った。クリエイティビティと色に対する彼女の情熱は、当時からずっと変わらない。彼女はデンマークを離れて新しい経験をしたいと思っていたため、1999年ロンドンに移った。そこは彼女にとって、カルチャーとファッションの震源地であり、魅力的な場所だ。

スティーヌはセントラル セント マーチンズ（Central Saint Martins以下、CSM）に入学し、ファッション プリントを学んだ。2005年の卒業以来、彼女はファッション業界のほぼすべてを経験してきた。まずはモデルとしてキャリアをスタートし、後にスタイリストとして、最終的にはデンマークの有名なファッション雑誌『Cover』のファッションエディターとして働いた。

2023年プレフォール コレクション（Courtesy of STINE GOYA）

自分自身のためにデザインし、ブランドを確立することは、スティーヌにとって常に最終ゴールだった。彼女は北欧のデザイン シーンに色やプリントを注入することで、他とは一線を画すブランドを確立したいと考えていた。ファッション業界で多くの分野から知識を吸収したことは、彼女がデザイナーとしての地位を確立するための包括的なキャリアパスとなっている。

「デザインの歴史を掘り下げて自分の美学を探求したCSMでの勉強から、服がどのように動き、どのように感じられるかを理解したモデル業、トレンドやルックをまとめたエディターの仕事に至るまで、すべてのステップが私のビジョンに影響を与え、強化してきました」とスティーヌは『Metal Magazine』で語っている。

コペンハーゲンは無限のインスピレーション源

2022年プレフォール コレクション（Courtesy of STINE GOYA）

スティーヌ ゴヤは、カラフルで楽しいブランドであることで知られている。設立当初、デザイナーにとって最重要だったのは、当時のスカンジナビアのファッションとは対照的に、プリントや色を使用してデザインのDNAを確立することだ。ブランドのチームメンバーは、色のパワーをファッション スタイルに注入することで、その日を気分よくスタートできると信じている。

デンマーク、とくにコペンハーゲンでの生活は、デザイナーとしてのスティーヌに無限のインスピレーションを与えている。色とりどりの家や息をのむような長い夏の夜空、刺激的な展覧会を開催するさまざまな美術館まで、決して飽きることはない。彼女は夫のトーマスと週末には海辺に行き、新鮮な空気や新しいカラー パレット、美しい夕日や景色を味わっている。

プリントと色で世界に喜びをもたらす

スティーヌ・ゴヤ（Photography by Asger Mortensen）

ブランドのDNAは手描きのプリントと大胆なカラー パレットであり、デザイナーは、ブランドが成長を続けるなかでそれを失わないようにすることが大切だと考えている。いつも色に囲まれてきた彼女にとって、プリントと色は今も昔も変わらず、喜びへの活力を与えるものだ。

「色やプリントを着ることは怖いかもしれませんが、クローゼットに色を取り入れても、後悔しないことを保証できます」とスティーヌは『GRITTY Pretty』で語っている。

この記事は、フリーランスで翻訳や海外アパレルブランドの日本向けPRをしている𝐡𝐢𝐫𝐨𝐤𝐨が、自身のファッション業界に対する見識を広める目的で書いたものです。