この気持ちもいつか手軽に持ち運べる文庫になる。「栞/クリープハイプ」
好きな曲を語るシリーズ、3作目です。
私は飽き性で気分屋なので、執筆熱が高いうちに書いておきます。
今回は「栞」です。
今日ドライブしながら聞いて、改めて素敵な曲だなと思いました。
クリープハイプの中でもかなり有名な曲なので、ご存知の方も多いんじゃないでしょうか。
この曲は2019年の春、私が高校卒業〜大学入学の時期にずっと聞いていた曲なので、その頃の思い出が蘇ってきます。
ま〜それは置いておいて、笑
お気に入りの箇所を紹介していきます。(^^)
まるで読みかけの本の中に挟んだ栞のように、主人公はあの時期に気持ちを置いてきたままでした。
時間は僕を待っていてくれないから、人生はどんどん進んでいくから、あの気持ちと向き合う事に距離を置いていました。
ここすごく好きです。
2人のこれまでの関係性は、2人だけにしか分からないものです。
馴れ初め、なんて簡単な言葉にまとまるものじゃない。
2人だけで築き上げてきた時間も思い出も、本人たちにしか分からない気持ちなのです。
ここの歌詞、お気に入りです。
「ちょっといたい もっといたい ずっといたいのにな」
聴き手それぞれの解釈をさせるために、わざと平仮名で書いてますよね。
最初歌を聴いていただけじゃ分からなかったのですが、歌詞を見てハッ…としました。
私は「ちょっと痛いもっと居たいずっと痛い」
で解釈してます。
君と一緒に居られる時間に終わりが来て、ちょっとだけ胸が痛い。もっと一緒に居たい。本当は寂しくてしょうがないんだよ。ずっと胸は痛いんだよ。
うつむいてるくらいがちょうどいい。
辛い時に無理に前を向いて明るくしよう、とならない。気持ちにそっと寄り添ってくれる歌詞が素敵です。
君の名前を初めて呼んで応えてくれたとき。
それが嬉しくて急いで僕の心のアルバムに閉じ込めた。
かわいい。胸がほっこりする🥺
あの時言いたかった事。伝えたかった想い。
それはあのタイミングで言うことに意味があった。
あとがきに書いても、違うんですね。
主人公はきっと、君に伝えたかったことを言えなかったんですね。
2人の関係はそれきりになってしまった。ありがちで退屈な続きとなってしまった。
悔やんでも、寂しくなっても、いつも僕の心の居場所を教えてくれたのは「栞」。
あの時の、大切にしたい気持ちだった。
終わってからわかっても遅い。
あの時伝えたかったことを言えなかったからこうなった。
だから、予想していた通りの退屈な結末になってしまった。
主人公は悔やんでますね。
1番の「地面に咲いてる」から「地面に泣いてる」に変わっています。
ここも好きな部分です。
悔しい気持ちを唯一解決してくれる薬は時間。
この大切に覚えておきたい気持ちも、いつか、いつか、懐かしく思える記憶の一部となる。
だから、忘れないように心の隅に温めておこう。
それを「手軽に持ち運べる文庫」「地面に水をやる」って比喩で表せる尾崎さんの表現力よ。。
ラスサビです。
僕はまだ君に未練があるんですね。
「今ならやり直せる」と。
でも言えない。いや、言わない方がいい。そっちの方が綺麗な思い出として色褪せるから。
「新しい街にいっても元気でね」
前回のハピそれ回でも書きましたが、別れた大切な人の幸せを願えるのってとっても素敵ですよね。。
「ちょっといたい もっといたい ずっといたいのにな」
また平仮名です。
1番のこの部分は全部「居たい」。
ラスサビは全部「痛い」って解釈でもアリだよな〜と思いました。
どう受け取るかは人それぞれですね。そこが音楽の面白いところです。
最後に、地面に「泣いてる」から「咲いてる」に変わることができました。
主人公の中でこの気持ちに区切りがついて、辛いけどいつか思い出になるから温めておこうという気分になれたようですね。
まとめ
「栞」というタイトルにちなんで、
「途中でやめた本の中に挾んだままだった」
「簡単なあらすじなんかにまとまってたまるか」
「あとがきに書いても 意味不明な2人の話」
「この気持ちもいつか 手軽に持ち運べる文庫になって」
のように、主人公の感情が本の世界の中に例えられているのが素敵な歌です。
2019年春に私が体験した思い出も相まって、、笑
とてもお気に入りの曲です。
個人的MVP箇所→
簡単なあらすじなんかにまとまってたまるか
途中から読んでも 意味不明な2人の話
以上です!ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。
尾崎さんの声質と歌声が好きなので、是非皆さんのクリープハイプの好きな曲を教えてください🥺
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