ヤマタカシ

食べることが好きです。食に関することを素人ながらに書き溜めていければと思います。

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最近の記事

たこ焼きという人生哲学

美味しいものは脂肪と糖でできている、という秀逸なコピーがあるように私たちは、脂っこい炭水化物の塊を愛してしまう傾向にあるようだ。 和食はヘルシーだといわれるがそうではない。例えば新橋でリーズナブルに和食の昼食をとろうとすると、脂肪と糖のオンパレードになる。 吉野家の牛丼、丸亀製麺のうどんと天ぷら、かつやのかつ丼、からやまのからあげ丼、日高屋のラーメン、、、 どれもこれもヘルシーとはとても言えない、油、砂糖、炭水化物で構成されたメニューしかない。これは朝の満員電車で疲弊し

    • うすいさちよの紅茶

      NHK 教育テレビで放送されていた(いる?)おじゃる丸というアニメを知らない人はいないだろう。おじゃおじゃ言う貴族の子息が、三色の小鬼と織りなすファンタジーである。 うすいさちよというキャラクターがいる。彼女は紅茶をたしなむのだが、ほとんど色がついていないうすーーーーい紅茶が好きで、すでに他人が2回つかったものをもらい、部屋に干してつかっている。 ころな禍になりテレワークの回数が増えた。対面でないと仕事がしにくい場合も多いので出社もたまにある。毎日ではないが週に2,3回は

      • タピオカとの再会

        週末に食材の買い出しにいつものスーパーに行った。 我が家では週末に翌週のメニューをすべて決めて、必要な食材をスーパーに買いに行く。毎日何を作ろうと迷うことがなくなり、余計なものを買い必要がなくなるので、充実した食事内容にしつつも、日々のストレスと食費を最低限に抑えることができる。 ところがその日は、「余計なもの」を買ってしまった。 デザート用にと明治のエッセルを取りに冷凍品コーナーにいったときである。冷凍庫の中に見切り品コーナーが設けられていた。よくよく見ると、冷凍のタ

        • 家でラーメンを食べていきませんか?

          かの夏目漱石は、彼が講師を務める英語の講義にて I love you を 私はあなたを愛しています と訳した生徒に対して、「日本人はそんな風には言わない。月がきれいですね。とでも訳しておけ」と言ったという。 ところで、私の家では最近、就寝前にストリーミングサービスを駆使して韓国ドラマをむさぼるという習慣ができた。2か月足らずで6本以上のドラマを見てきたわけだから、なかなかのスピードだと思う。 ドラマの中では必ずと言っていいほど食事のシーンがある。チゲ、サムギョプサル、パン

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          セロリのような

          一緒にいるとなんだか落ち着かない人っていると思う。癖が強いというか、主張が強いというか。 とくに、自分の意見を圧し殺してしまう、強くでられないタイプの人にとっては、結構苦手に感じられると思う。 例えば、学校でグループワークになって、落ち着いた人が集まり、少しホッとしていた矢先に、急に自己主張の強いやつが入ってきたとき。 予定調和でものごとか進むかと思っていたのに、すべてか彼(便宜的に男とする)の色に染まってしまう。そんなことってあると思う。 先日、わが家では毎週水曜の

          セロリのような

          和風パエリア

          学生の頃にスペインに遊学したことがあってか、パエリアを食べる機会が多い。なんなら自分で作ることもある。 パエリアというと、おそらく多くの人が、ムール貝や海老がのっていて、お焦げと一緒に専用のフライパンで提供されるものを思い浮かべるだろう。 まちがいない。誰が何を言おうとそれはパエリアである。 ただ、パエリアにはもっといろんなバリエーションがあるのだということを、幽学中に身をもって学んだ。 パエリアの発祥地であるバレンシア地方では、海産物は使わずにウサギの肉を使ったパエ

          和風パエリア

          タピオカとの初めての出会い

          タピる。初めて聞いたときはなんだそれ?と思ったものだが、今では当たり前の言葉になっている。タピオカミルクティーを飲むという意味である。 私のタピオカミルクティーとの出会いは、日本で爆発的な人気がでる少し前のことであった。 台湾にいる友人を訪ねたときのこと。「美味しいものを飲ましてやる」といわれついっていったのは、台中にある春水堂(チュンスイタン)。ミルクティーが美味しいとのことで、一番大きいサイズを奢ってもらった。 薄い紫色のお洒落なカップ。男子二人で屋外の席に座り、あ

          タピオカとの初めての出会い

          掘り出し物

          独身のとき、晩酌のあてとして鶏皮ポン酢をよくつくっていた。 川崎と横浜の境にある小さなワンルーム。調理スペースがほとんどとれないようなキッチンで一人寂しくつくった。 皮を鍋で油が出るまでじっくり炒め、十分に鶏油が出てきたらお水とお酒を投入。くつくつと煮込んでじゅうぶん煮えたら、一口サイズに切り分ける。 半分はポン酢と七味をかけて鶏皮ポン酢に。もう半分は煮汁に戻して明日のスープに。適当な野菜を追加して、醤油で味付けすれば立派な料理に早変わり。 晩酌のお酒は、コンビニに毛

          掘り出し物

          登った先にあるご褒美

          暑い暑い夏の日。 背中に重い荷物を背負って歩いていく。登山に人気の丹沢は塔ノ岳だ。 渋沢駅からの始発のバスに間に合うように、眠い目を擦りながら小田急線に乗り込む。うつらうつらと眠りながら、いつもとは逆方向の電車に揺られる。 海老名を過ぎると緑が目立ち始め、目が覚める頃には山がすぐ近くまできている。 駅につき、西口のバス停から大倉行きのバスに乗る。気持ちもどんどん高ぶり、気がついたら大倉バス停につく。 バス停には登山者向けの施設があり、入山届けをだし、虫除けスプレーやヒ

          登った先にあるご褒美

          どら焼きとホットケーキの境目

          妻が友人からホットプレートをもらった。彼女は甘いものが大の好物で、毎週末何かしらお菓子を作ってくれる。クオリティーがめちゃめちゃ高く、毎週末ひそかに楽しみにしているのは内緒だ。 のっけから惚気で恐縮だが、そんな彼女がホットプレートを使ってどら焼きを作ったときの話をしたい。 砂糖、薄力粉、卵、ベーキングパウダーで生地をつくり、ホットプレートに生地を垂らしていく。みりんを隠し味に忍ばせておくのがコツらしい。 しばらく置いておくと、生地の表面がプツプツと泡立ってくる。頃合いを

          どら焼きとホットケーキの境目

          安心安全のスープとそこでしか味わえないスープ

          資本系ラーメンという言葉がある。 家系なら知ってるけど、資本系とは?というそこのあなた。資本系も家系の一種である そもそも家系ラーメンとは、横浜の吉村屋を創始とするラーメンのジャンルである。 豚骨や鶏ガラから取った出汁に醤油のタレを混ぜた「豚骨醤油ベース」のスープ、太い中華麺と鶏油に、ホウレンソウ、チャーシュー、海苔のトッピングで構成される。 店舗で毎日豚骨を炊き込みスープをつくる。食券を買うと、麺の固さ、スープの濃さ、鶏油の量の好みを聞かれる。固め濃いめ多めは死の三

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          木曜日はガンダーラ

          ラーメンを紹介するYoutubeチャンネルをときどき見てしまう。 特によく観るのが毎日ラーメン健康生活を実践するYoutuberの動画である。 ラーメンの実食映像に合わせて、小ネタをはさみつつ感想を実況していく。 よくぞこんなにも小ネタを思い付くものだと思うのだが、ひとつだけルーティーン的に使われるフレーズがある。 ラーメンのトッピングにカレー粉などの、カレー要素がはいると実況の時に決まってガンダーラと叫ぶというものだ。 我が家にもカレーに関するルーティーンがある。

          木曜日はガンダーラ

          柿をだす茶屋ってお洒落だとおもう

          柿は秋の季語だ。 柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺 諸説あるが、この正岡子規が詠んだこの句は、奈良県は法隆寺に立ち寄った後、喫茶店で一服して柿を食べていると法隆寺の鐘が鳴り、その鐘の音色に秋の訪れを感じた、という情景が込められているという。 なるほど。少ない文字数にもかかわらず、情景が生き生きと伝わってきます。冗長で意味不明な文章を書く私とは雲泥の差です。 いや。待てよと。 茶屋に行って柿を頼むってお洒落じゃないか?というか柿を単品で提供する茶屋も、お洒落だ。 茶屋は現

          柿をだす茶屋ってお洒落だとおもう

          銀杏拾い

          笑点の三遊亭小遊三師匠の鉄板ネタに「銀杏拾い」がある。他にも「自動販売機に落ちてる小銭拾い」など、貧乏キャラのネタがある。 銀杏並木で有名どころといえば、外苑のそれだろうが、銀杏並木は日本全国どこにでもある。 小遊三師匠のネタ通り貧乏キャラを地で行けば、毎年たんまりと銀杏を手に入れることができるのだ。 とはいえ、そんな勇気はないもので多くの人は臭いなあと思いながら、道に落ちてる実は超美味な木の実をむざむざ見捨てているわけである。 しかし、銀杏は旨い。季節になると食べた

          冬の雨の日に食べたくなる春の雨のスープ

          数日前まで晴天で暖かい過ごしやすい日が続いたかと思えば、最近は曇りや雨が続く。洗濯物もカラッと乾かず困ったものである。 最近は時折出社しないと行けない日も増えてきて、眠い眼を擦りながら通勤電車に揺られオフィスへとドナドナされていく。 こんな日に雨が重なると、ダブルで憂鬱な気持ちになる。足元はぐずぐずだし、なんてったって冬の雨は手から足から全身が冷える。 こんな日に食べたくなるのは、干し椎茸の出汁で白菜や春雨を煮込んだピエンロー鍋だ。 妹尾河童さんが紹介したという中国料

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          白滝は本当に牛肉を固くするのか

          自宅のAmazon Fire Stickでフジテレビ系列のドラマが見れるFODに無料登録し、高橋一生さん主演の「僕らは奇跡でできている」を見ていたときのことである。 一生さんが演じる相河一輝が、こんにゃくの生産者の家に偶然、泊まりこむことになった。 そこは偶然(ドラマだから)にも教え子の実家。なぜか教え子とその友人たちも集まり、夕飯は豪華にすき焼き。 白滝ならたくさんある。そう言いながら、すき焼き鍋に白滝を入れていくお母さん。 同級生の一人が「あっ」といい、「白滝とお

          白滝は本当に牛肉を固くするのか