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【活動報告】 インドに行ってきます。

こんばんは、本格的に寒さが厳しくなってきた今日この頃です。皆さまいかがお過ごしでしょうか?なんやかんやで約二年ぶりの更新です(笑)

今年も一年、様々な出会いや別れ、環境の変化もありましたが、おかげさまでチャイのお仕事の方も忙しくさせていただいております。日頃から気にかけてくださっている皆さま、本当にありがとうございます。


さて、見出しにもありますが、本題です。実に五年ぶりくらいでしょうか?年明けからインドへと行ってきます。理由を含め、ここ二年ほど活動してきて感じていることについて、自分自身のまとめのような形で文章に書き残しておきます。お時間に余裕のある方いらっしゃれば、くらいの感じですが良かったら見てって下さい。笑

仕事を辞めてインドへ

念願のインド行きです。なぜ今なのかといいますと

  1. スパイスや茶葉、素材に目を向け生産者の方々のもとを訪れたい。

  2. チャイを囲む文化のカタチ、そのやりとりを自身の写真と言葉でまとめ、残しておきたい。

  3. インドのデリー以外の土地の文化をもっと知りたい。

期間は一月半ばから三月半ばまで、約二ヶ月程行く予定です。

前置きとして、僕は高校卒業後インドへ旅行代理店の仕事で滞在していました。当時はチャイについてはもちろん、カメラを持ったこともなければ、世間のことも自分自身のことも分からない、ただの18歳の少年でした。

今でこそチャイの人として活動していますが、本当に何も知らなかったんです。染めや織、テキスタイルなどの工藝、アーユルヴェーダやヨガ、タブラやシタールなどの音楽、東西南北で様々な食文化。
時間も機会も沢山あったはずなのに、休みの日はホテルの周りだけで過ごし、友人達と何となく遊ぶだけで、勿体無い時間の使い方をしていました…

そんな僕も五年の歳月を経て世の中の見え方だったり、自分自身の好きなことだったりがやっとわかり始めてきた気がします。

改めて、チャイが好きみたいです。

紆余曲折ありましたが、結局ここに辿り着きます。何も味が好きというだけの話ではなくて。
チャイに仕事 / 嗜好品として関わる人たちのこと、インドとそれ以外の国々で飲む人々。
数年間、様々なシーンで淹れ続けて思うのは、根っこの部分を含めたチャイの文化そのものが好きだということです。

飲みにきてくださったことのある方々なら共感していただけるかと思うのですが、チャイの場ってすごく平和な空気感が漂っていませんか?

チャイを片手に語らう時間、心の奥底から
じんわりと温まり寄り添うような

スパイスが混ざり沸き立つ瞬間と
その場に広がる香りとぬくもり。

いつも、どこで淹れても、この空気感が産まれる不思議なのみもの。淹れ手としてはとても癒されますし、お客さまの表情が柔らかくほどけてゆく様も見ていて嬉しく思うのです。

その場の雰囲気や環境でスパイスの調合を変え、遊びをもたせる。自然と交流が産まれていたり、好きなものに浸る時間だったり。

たかがチャイ、かもしれません。ですが、飲んでいただいている皆さまの顔や幸せなため息をついていらっしゃる様を見ていると、不思議と嬉しくなります。チャイを通じ、何かしら役に立てている瞬間に救われます。

されどチャイ、ですね。


チャイを通して、人に何かを与えられる人でいたい

これほど長く、楽しめながら淹れ続けられている理由には、自分なりにこういう人になりたい!という憧れがあるからだと思います。


嬉しいことや悲しいことがあった時、穏やかな心持ちになれる空間、優しく寄り添ってくれて、美味しい飲み物と共に迎えられるような人でありたい。

姿や形、空間のしつらえなどの凝った魅せ方に「素晴らしいですね」という感想をいただけるよりも、ひとりでも多くの方に『有り難う』と仰っていただけるような、もてなしができる自分でありたい。

目の前でチャイを飲んで下さる方だけではなくて、ここまでに携わってくださっていらっしゃる原料の生産者の方々などを含めた人々全員に、本当の意味で喜んでいただける人でありたい。


憧れている方々の背中を追いながら、いま一度自身の活動へと目を向けてみると、今の向き合い方のまま進むのはどこか違う気がしたんです。

今年の目標はそんな自分に違和感を持ち始めたことがきっかけで、『カッコつけない』にしてました。
(数年前はイケチャイになる、とか言ってた。恥)

外側だけ、 地に足ついてない感覚

11月に熊本の馬見原にある、岩永製茶園さんを訪れました。

朝日に照らされる岩永製茶園さん、


自然を相手にお茶作りをされている農家さんや一緒に旅を共にしたhitofukiの麗加ちゃんから学んだこと。

今一度、お茶に携わる人間としての在り方のような話です。

「僕たち、私たちの選んだお茶は伝わり残るかも知れないけれど、選ばなかったお茶は残らないかもしれない。淹れ手として活動する以上その責任はあるよね。
微々たる量だとしても、いいものをきちんと選んで伝えること。生半可な気持ちや、やる気のない、先を考えていない人のものではないか?
知名度に左右されていないだろうか?
きちんと向き合っている人が沢山いるからこそ、選ぶ理由も自分の中で吟味しないとね。」


茶農家さんも全体的に高齢化が進んできており、廃業を余儀なくされている方々も沢山いらっしゃいます。こういった背景の部分は耳にはしていたものの、現地で担い手の方々と一緒に手を動かし、直にやりとりすることで、より感じ取ることができました。
実際、僕が訪れた農家さんにも今の代までにしようか悩まれている方もいらっしゃり、そういった場に立ち会うことが本当の意味で今の自分の在り方を見つめ直すきっかけになったように思います。

農家さん無くして、お茶には携われません。微力ではありますが、一人の淹れ手として、業界の末端を担う以上、自分にもできることはないだろうか?


外側のかっこよさばかりを求め、進んできた。
今までの自分はどこか浮き足立っていたような、地に足ついてない状態な気がしていて。とても恥ずかしくなりました。

向き合うきっかけになり、気づかせてくれた麗加ちゃん、お世話になった智子さんも本当に有り難う。

智子さんと麗加ちゃん、日の出を一緒に見たよ。


今の自分にできることって何だろう?


僕の得意なこと:チャイを淹れる。写真を撮る。文章を書く。

タイトルの回収ですね、僕にできること第一弾。来年からインドへと行ってきます。

インドにおけるチャイ文化、素材となる茶葉やスパイスの流れ、どのような人たちがどんな想いで携わっているのか、現地の人たちの元を訪れ、自分の目で見て周る。写真と文章に納めながら旅をしてきます。

この旅はチャイ職人としての一つの節目とも言えるタイミングであり、経験になる気がしていて。
インドから始まったご縁が、五年の歳月を経てまた還っていくような、何かに導かれているのかもしれませんね。

最終的には写真と文章とで、チャイの旅は一冊の本にできたらなあ、なんて考えていたりもしています。
写真の展示や映像と一緒に、皆さまのもとでチャイを淹れながら、楽しんでいただける形にできたら嬉しいな〜

滞在中はあまりこまめに発信などはできないかもしれませんが、体調とか安全面とかしっかりケアした上で行きますのでご安心くださいませ。

帰ってきてからのことは一旦置いておいて、とりあえず行ってきます。パワーアップしたチャイを飲んでいただける日を楽しみにしております◎


久しぶりの投稿、おわり。

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