実は最近の『推し事ブーム』に違和感を覚えている
私がバカみたいに痛いヲタクをしていた中高生の頃、ヲタクはわりと嘲笑や偏見の対象だった。
かくいう私はバカにされた経験こそないものの、とりあえず予防線張りまくって「わたしヲタクなんです…キモくてゴメンネ…」という謎ムーブをしていたのと、ウチの中高はジャニヲタへの偏見があまりなかったので平穏に暮らすことができた。
ただ、二次元への偏見はまあ普通にあった。
一軍女子がファッションでラブライブ!を遊ぶことはあったが、私みたいな男性アイドル育成ゲームにのめり込んでいる奴は少なくとも一軍にはいなかった。
しかもビビるのが、私があんスタに大ハマりしていた当時、あの頃はまだ普通に仲良くしていたジャニヲタの子にあんスタの話をすると「二次元はちょっとなあ…」と言われたことがあった。おい、ヲタクはヲタクの味方をしてくれよと思っていたが今思えばヲタクというカテゴリーにいるはずのこの人に1番偏見の目で見られていたかもしれない。しかし、今この人のヲタ垢をこっそり覗くと普通に二次元にどハマりしているのでウケる。いろいろ合わないのでもう仲良くはしていないけど……
それと私があんスタ沼に1番ハマっていた時には見向きもしていなかった子が、トリスタCDをあんまり分からないように載せた私のストーリーに「あんスタ好きなの?」と反応してきたこともあった。いや、こっちのセリフだわ。
あんスタにハマってしばらく経った頃、なぜか同じアイドル系の作品がテレビでやっていたので(Bプロとツキウタだったかな)、それを録画するとレコーダーの中身を見た家族に「アニメ好きなの?」と割と真顔で言われたこともある。見てもいいだろ、別に。
何が言いたいかというと、私がヲタクというカテゴリーに入り始めてしばらくは今と比べて偏見の目で見られていたということである。
今やネトフリで気になるアニメを一気見して、ずっと仲良くしている友人とオススメのアニメを語っているのを思えば、考えられないことだ。
(この友人は何の偏見もなく話を聞いてくれるタイプです)
昨今、もはやヲタクがレッテルではなくステータスくらいの域にまで達しているように私は思う。
アイドルを応援する『推し事』『推し活』を後押しするようなグッズが数多く売られ、インスタでもオシャレなヲタク垢みたいなのがめちゃくちゃある。
インスタのストーリーでも引かれるとかそんなの気にせず普通にコンサートに行った様子をあげ、団扇と一緒に撮った写真が投稿される。
それが普通、別におかしくも何ともなくなった。
そんな中、一番応援していたアイドルグループが活動休止したのでその輪の中に入れなくなった私はこうやって違和感を唱える老害になったのだ。(だって入手できる自担のアクスタ、貝殻ビキニの昭和ママか顔が傷だらけの武蔵三郎なんだぞ)
ヲタクをキモがってくれ!というわけではない。
ただ、急に受け入れられすぎだし私も受け入れられるこの時代にめいいっぱいヲタクしたかった、それだけだ。
ニコ動のMMDでゴーゴー幽霊船を知りそこから米津玄師を知った私。一生どのキャラがどこ国の人なのか覚えられないまま『まるかいて地球』を二次元が好きな友人に聞かせられ今も何だったのかよくわかっていない私。ボカロが好きな子がカラオケで急に入れたカゲロウデイズの歌詞に驚いた私。
どの私も、ヲタクが受け入れられる時代が来るなんて思っても見なかった。
痛バが可愛いとされる時代がくるなら、雑誌の切り抜きみたいなんいっぱい貼った私ですら現実では見たことのない古のジャニヲタ文化である謎の紙袋も支持されて欲しかったよな。
なんだろう、ヲタクをファッションにするなとかそういうヤベーことを言いたいのではなく、シンプルに「いいなあ〜」と思うのである。
1番ヲタク街道を闊歩していた嵐が休止、あんスタに関しても結構前に最推しの声が変わって降りかけて出戻っている状態なので、めちゃめちゃにヲタクな活動をできていない自分がもどかしい。
嵐以外は超にわかではあるが、いろいろ好きなものはあるのでちょこちょこ推し事もどきをやっていきたいところだ。
そんなこんなでサムネ(?)になっているあの写真が生まれた。
推しを映えさせる技術が全くないのでどうしたらいいのもわからんかったし、どのタイミングでぬいを取り出せばいいのかすらわからんかった。
満を持してカバンから推しを取り出したら、周りから「あ〜北斗ね」みたいな顔で見られるんじゃないかとか意味わからんことを考えたが、みんな普通にテーブルの上にいろいろ並べていたので普通に取り出した。
推しのぬいをゲーム中に出てくるカフェで撮影したからといって何だという感じだが、嵐ではあんまりこんなことをしてこなかった。
裏でこっそりヲタク同士でやっていたのでこの写真もFFがリアルな知り合いばかりのインスタに普通に載せることはちょっと恥ずかしかった。多分、まだ「当方ヲタクです…キモいかもしれないです…スミマセン」みたいな気質が抜けないんだと思う。
とはいえ、やっぱり『推し事』というのは楽しい。私のはまだまだ猿真似みたいな感じかもしれないが、それでも楽しい。
リアルタイムでがっつり推し事をできるみんなが羨ましい。推しは推せるうちに推せよ…(三次元の自担はG活休のあげく結婚、二次元の推しが声変わりしたヲタクより)
二次元三次元問わず、ヲタクというもの自体に偏見が薄まってきたこの『推し事ブーム』に身を委ねて、楽しいヲタクライフを楽しみたいものだ。
最後に、申し訳程度ではあるが、私がヲタク仲間とこっそり撮っていた『推し活』の写真を載せようと思う。
今なら受け入れられてもらえる、はず。
(時系列はバラバラです)
ありがとうございました
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