女の子と、書くことと(『おんなのこはもりのなか』藤田貴大 / 『文章読本さん江』斎藤美奈子)
恵文社へ寄る。
二人の女の子の小説を書いたところだったから、自然とそういう感じのコーナーで足が止まる。恵文社はそうやって指針を示してくれるからありがたい。今日はそのときの本を二冊読んだ。
『おんなのこはもりのなか』 藤田貴大
藤田さんの描く女の子は限りなく正確。藤田さんは紛れも無い男なのに。女の子のことは男の方が分かるらしい。
けれどそれは女の子の外側に限ったことで。
女の子の内側が分からない、分かりたい。だから外側のことは女の子自身よりも詳しくなっちゃったんだ、という感じが滲みでてて面白い。女の子というのはこういう風に見られてるんだな。
一方で展開される藤田さんの内面は、淡々と狂気的で女には分からなかった。それがとても面白かった。
『文章読本さん江 (ちくま文庫)』 斎藤美奈子
前述の通り小説を書いたので、某投稿サイトに登録してみた。そこで好みの小説を探すも、露骨に自分の欲求を満たすみたいなものばかりで、なんかこう、異世界感あった。いや、自分もそうなんだけど。
と思っていたら今日、某投稿サイトで、こういうのが読みたかったんだよ!という作品に出会えた。お互いコメントを残し、お気に入りに登録しあった。嬉しい。
よくよく考えると、この作品も、異世界感ある作品も、同じ土壌にあるもので、ただ私の好みによって分けられただけで。小説って、結局自分がどういうものを描きたいかということだけなんだなと思った。決まった書き方はないのだ。
そうして出来たものを誰かが認めてくれて、コミュニケーションがとれたら嬉しいよね、ってそういう本です。この本は。
もちろんそれだけじゃなくて、国語教育の歴史を知りたい時にも最適かと。
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まだ読みたい本があるし、欅ちゃんの動画観たいし、京都へ遊びにいきたい。なにより書きたいものがある。最近はいつ死んでもいいなと思っていたけれど、今はあまり死にたくないなと思っている。
読んでいただきありがとうございました。サポートしてくださると本づくりが一歩進みます。