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意外と知らない(?) 挨拶の由来と礼儀作法

こんにちは。日和のTです。

「何をするにもまず挨拶から」「挨拶に始まって挨拶に終わる」といった言葉は聞いたことがありますか?
これらの言葉からもわかるように、どこに行っても挨拶をすることは求められます。
そこで、今回は一日に使う挨拶の語源と正しい使い方について紹介します。


~一日の挨拶~


おはようございます

 日の出~南中
朝の挨拶、“おはようございます”の由来は歌舞伎とされています。
歌舞伎役者の準備には時間がかかるため、公演が始まるずっと前から到着して準備をしていました。
それに対し、裏方下っ端の方がねぎらいの意味を込めて使った“お早いお着きでございます”という言葉が変化して今の形になりました。

こんにちは

 南中~日の入り直前
もともと、“今日は、ご機嫌いかがですか”“今日は、いいお天気ですね”といった言葉が挨拶として使われていました。
しかし、明治時代の教科書に“今日は”以降が省略され、“こんにちは”と書かれていたことで広まったとされています。
“こんにちわ”と書いている人をたまに目にしますが、由来を見ると、“こんにちは”が正しいことが分かります。

こんばんは」 

日の入り~日の出直前
“こんばんは”も“こんにちは”と同じように、元々続く言葉がありました。
しかし、省略され、“こんばんは”という形になりました。
ちなみに、漢字で“今晩は”と表記しない理由としては、“今晩は月がきれいですね”といった文章と“こんばんは”という挨拶を混同しないためだと考えられます。

おやすみなさい」 

就寝前
休む”に命令形の“なさい”がついているので、これから寝る人が“おやすみなさい”というのは少し変に感じる人もいるかもしれません。
この言葉は、宿屋の主人が客に対して使っていた“ゆっくりとお休みになってください”という言葉に由来しているとされています。
それがだんだんと省略されていき“おやすみなさい”という言葉になりました。

※「おはようございます」と「こんにちは」の境は南中時刻、「こんにちは」と「こんばんは」の境は日の入りの時刻ですが、地域や季節によって異なります。目安として、「おはようございます」は午前10時または午前11時まで、「こんにちは」は午後5時または午後6時までが無難だと思います。


~挨拶の作法~


挨拶の種類
礼儀作法が重んじられた武家社会では、時と場合に合わせて、主に「」「」「」の3つの挨拶が使い分けられていました。
「真」は貴人にお目通りするときに用いられる最高に丁寧な礼のことで座礼を指します。
「行」は勤務中にすれ違った上司などに向けて行う立礼。
「草」は往来で同輩と会ったときに使った目礼のことです。

挨拶の仕方
座礼
①正座をし、手は膝の上に八の字で置くか軽く重ねておきます。
このとき、肩の力は抜いて背筋を伸ばし、あごはひきます。
②頭を下げます。
同時に、両手は膝の脇にそっておろし、親指を広げ、人差し指と中指をそろえて三本の指でひし形を作って地面につけます。
そのひし形の真ん中に顔を伏せて礼をします。
③両手を膝の脇にそって膝の上に動かしながら、頭も上げ、元の姿勢に戻ります。

ちなみに、手でひし形のクッションを作ることによってひれ伏している状態で頭を押さえ付けられてもが床に激突することがありませんでした。
また、曲げたひじの反動で素早く起き上がることもできたため、この挨拶の方法は護身のための心得ともされていました。


立礼
①腕を自然におろし、手をももにそわせて立ちます。
このとき、肩の力は抜いて背筋を伸ばし、あごはひきます。
②頭を下げます。
両手は両脇に沿わせたままにするか、ももの前に置きます。
③元の姿勢に戻ります


・お辞儀の角度・
15°会釈
45°→敬愛礼
75°→尊敬礼
90°→最敬礼

普段使っている挨拶の由来を気にすることはあまりないと思いますが、由来を知ることで、正しい挨拶をすることができると思うので、ほかの挨拶についても調べてみてください。また、礼儀作法にも気を付けて使ってください。


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