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映画録vol.1「AALTO」


火曜日のお休みの日、
待望の、アアルトの映画をみてきた。

映画「AALTO」


全国でかなりしぼって公開されている映画で、
はじめてミニシアターでの鑑賞を堪能してみる。

さてはて、
ちなみに私がアアルトの存在を
ちゃんと認識したのは大学一年のとき。

建築福祉の点から北欧で現地視察をされた教授のお話をきいたり、これからの福祉的な観点で建築に求められることを一緒に考える的な授業だったと思う。

その時にアアルトが出てきた。

とくに印象的だったのがヴィボルグ図書館。


その中の
音響ホールの木のぬくもりをかんじられるような温かい作りは忘れられない。

でも、あの時もっと掘り下げて
アアルトについて調べればよかったかなと
ちょっぴり後悔はあるのだけれど。。

まぁそんなこんなで、
時を経て、社会人になるのですが、
これまた青森にふらっと帰るタイミングがあり、

そのときに、
青森県立美術館で大々的にアアルトの展示がされて、その時にパイミオのサナトリウムがどんな風に、どんな想いで作られたのかとかを知るのです。

その際に
アアルトの考え方に感動したことを覚えている。

恐れ多いけれど、私もアアルトみたいに、自然や環境を大切にしながら、使う人の立場にたったモノを作りたいって思えたきっかけになった。

と、
前置きはものすごく長くなりましたが
そんなバックグラウンドがありながら、
すっごく公開日を楽しみにしてきた映画で。

モダニズム建築の巨匠と呼ばれる
コルビュジエ、ミース、ライトと、アアルトの
一番の違いは女性に対するスタンスではないかと、
僕はうすうすと感じていた。
コルビュジエ達は、一言でいえばマッチョであり
女性に対して抑圧的である。
それが原因になって様々のトラブルもかかえた。
しかしアアルトのその妻アイノに対する尊敬、
やさしさを、この映画で思い知った。
それが、彼のデザインのやさしさとつながっているのである。

隈研吾さん(建築家)のお言葉:引用

隈さんの言葉にあるように
そのアアルトの人が居心地よくいれる空間や
やさしさみたいな表現の背景には奥様であった
アイノの支えが大きかったんだなと感じます。

2人の愛の記録でもあったなと、
見終えたいま、そう思います。

そして、
そんな私が映画を見ていて強く心打たれた
アアルトの作品がこちらであります。


画商のルイ・カレとその奥さまが
住まうのために設計された住宅。

内部的なこだわりはもちろん
すごいなと思うのは環境との調和に感動。

傾斜地をうまく活かしながら
作られているのがとっても印象的で
自然の移り変わりを楽しみながらすごすこと

内なる部分と外の部分のつながりの
あいまいさが絶妙で心地よいんだろうなと
思う建築でありました。うふふ。

また、音楽って観点でも、
元クラリネットを吹いたことがある身として
あのバスクラリネットがいい味を出してる映画!

(なかなかこんな視点で映画みないよね。笑)


アアルトの建築には
バスクラリネットの音色が合うことが気付き。

バスクラ特有の丸くてあたたかな音色は、
アアルトやアイノの幸せな場面にぴったりだし、
シリアスな場面では、孤独で悲壮感のある音もアアルトの建築には似合う。

余韻に浸る。。。

そんなわけで、
アアルトのよさがすごく詰まってるので
建築やデザインに関わっている人も
関わっていない人も、一度見てもらえたら。


きょうはこのくらいに。

今日も読んでくださってありがとうございます!
また書きますね、ではでは!

chica

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