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またいつか、なんて

大学を卒業した。

この4年間は、高校卒業時には想像もしてなかったことばかりだった。
今振り返ると、日々目まぐるしく進みながらも色濃くて、自分を責めたり労ったりの忙しない毎日だったなぁ。

卒業式の日、私は自分自身へのけじめとして、親友、同期、先輩に手紙とフィルムカメラ風に模った写真を送った。
言えなかった思い、日常では伝えられない感謝等、それぞれに別々の思いを馳せながら。

大学のある場所からすでに引っ越していた私と親友は、卒業式を終えて早々に帰宅した。


その帰り。
私は手紙をあげた1人から、それを読んだ旨のLINEを受け取った。

『手紙読んだ。
 またいつか会おう。
ほんと今までありがとう。そしてごめん。』

驚いた。
そんなこと言う人じゃないと思っていたから。


でも、別に謝って欲しかったわけじゃないんだ。
こうして決別しておかないと、私の思いがずっとあなたのもとで引き摺られてしまうのが怖かったんだよ。


(※以下、返信への返信を自己満足として置かせてください)





返信をくれたあなたへ。

元気ですか?私は意外と元気です。
卒業式から1週間が経ち、毎日のように交わしていたメッセージも、あの日から途絶えてしまったね。

慣れない土地に引っ越して、大学時代を思い返すことも少なくなったけど、あなたの断片(好きな紅茶の種類とか)を街中で見かけると少しだけ胸がきゅっとなるのはなんでだろうね。

実は手紙を書いた時、謎に苛立ちを込めてしまった。今それを反省してるところ。
ただ、あれが私の全てで、お互いにちょっとずつ難があるとはずっと思ってた。
だから、最後に伝えられてよかった。

返信をくれると思ってなかったから、未来を予期させる言葉をくれたことも正直嬉しかった。
私自身の弱さに起因している事柄があるのも重々承知していたし、読んで嫌な気持ちになっても仕方がないと思って「破棄して」と綴った。だからこそ、内心では申し訳なさと嬉しさでぐちゃぐちゃだった。

信頼していたからこそ弱さとネガティブを直球でぶつけて、沢山嫌な気持ちにさせたと思う(ネガティブは伝染するから)。
そんな私を変えるために、論文なり療法なりで説得してくれたのは、あなたしかいなかった。みんなが「そういうやつだから」で済ませているところを、自己否定に駆られる私を確実に救うプランで示してくれたのはあなたの優しさであることもわかっていた。
なのに最後、自分勝手な思いを発揮して突き放してしまってごめん。


でも、遅くとも10年後、私はもっとパワーアップしてみせるから、覚悟しててほしい。
私は弱い姿しか見せてなかったし、あなたを信頼してるからこそそれを見せてしまっていたけど、次会うときには強者感マシマシで現れてみせるから。

これから先、別々の道を歩んでも私はあなたを忘れないよ。
あなたという存在が、私の過去であり弱さであるとするならば、それはきっと将来の私を後押しすると信じてる。


ありがとう。

そしてさようなら。

また会う日までどうか元気で。

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