7月後半のひとこと日記

7月16日

すきなひとに会い、すきな音楽を浴びる。自分に素直なタイミングで大声を出すって非日常体験は美容液の役割も担っているらしい。肌がつるつる。

7月17日

日常がまたはじまる音がしている。まだ気持ちが昨日に置いてけぼりでふわふわしちゃっている。今日だけ今日だけ。

7月18日

彼が発熱をした。これはわたしも覚悟するべきなのか。これまでなってなかったのに5類なってからなっちゃうの、少し恥ずかしいのだが。

7月19日

彼の鼻に綿棒をつっこんで検査液にぐるぐるしているとき「これって結構な医療行為だよなあ」ってぼんやり考えながらやっていた。赤く2本線、見事な陽性ラインが現れてうなだれた。

7月20日

同じ部屋にくらしている時点で覚悟はしていたがわたしも彼の通ってきた道をなぞるように同じ症状が現れてきている。これ、病院に行かなくていいって本当ですか？わたしのコロナ1日目

7月21日

人生で一番体がつらいかもしれない。こんなにつらいのにみんなよく乗り越えたな。これは命の危険を感じるレベル。つらいけど、もしものことがあったときのために見られたくない手帳を1冊ゴミ箱に捨てた。わたしのコロナ2日目

7月22日

寒気と熱のせいでクーラーもつけずに長袖で毛布にくるまって過ごしているけどいまって結構な真夏じゃないですか。体温がばぐってるからなんとかなているけど、これ熱中症の危険もない？生きねば、、、わたしのコロナ3日目

7月23日

毎日ゼリーばかり食べていてもう体がゼリーを受け付けなくなっている。夢の中でもゼリー食べていた。もうゼリーなんてみたくない。ピザとかハンバーグとか海苔巻きとか、食べたい。わたしのコロナ4日目

7月24日

熱は下がったのでだいぶ体が軽い。体力をかなり消耗しているようで午前にちょっと縦になったくらいで息が切れそうになった。横に慣れすぎて人間の生活を忘れちゃいそう。今日もゼリー、わたしのコロナ5日目

7月25日

ためしに海苔巻き食べてみたんだけどさ、味がしないよね。
ゼリーの味は認識していたから油断してたけどこれはやられちゃってる、わたしの味覚・嗅覚どこいったの？怒らないからかえっておいで

7月26日

食べたいものを想像してみることにした。
タピオラのナポリタン、びくドンのチーズバーグディッシュ、焼き鳥にハイボール、旬のお刺身に平禄寿司の梅しそ巻き。呪文みたいね。

7月27日

まだ7月取り戻せる？まだわたし7月を取り戻せるの？

7月28日

華金だし、と景気よくケンタッキーをお持ち帰りしてきた。ふぞろいのチキンからなんとなくで選んだ部位をたべていたら中からヤゲン軟骨がでてきた。骨はそれだけ。当たりだ～って思った。

7月29日

スタバに行ったら甥っ子と同じくらいの店員さんがいて、なんだがおっとりしているところも似ている気がしてハラハラと見守っていた。行き場のない母性ってみんなどうしてます？わたしは持て余しています。

7月30日

具材もりもりのパワー豚汁を土鍋に大量生産した。「パワーとんじるうーの”うー”でうがついてるからね」って土用の丑の日だからねって。そうやってこれからも生きていこうね

7月31日

アイスコーヒーの結露とか、桃の産毛の部分とか、カルピス飲んだ瞬間の口内の収縮とか、映画館で新作予告が終わって暗くなった時とか、歯磨きのひとくち目とか、そういう生活の上澄みにある敏感なものばかりに想いを巡らせる時間がある