結婚願望の無さが辛いアラサー女

私には結婚願望がない。機能不全家族で育ち、家庭を持つということに前向きになれない。自分ひとり生きるのだって精一杯だ。生きるってキツイことだなと思っているから新しい命を誕生させる気にだって当然ならない。だからこの31年間ずっと結婚願望なんてものはない。

20代前半くらいまでは結婚願望の無さについてそれほど考えたことはなかった。結婚について友人と話題にすることはあったけれど、まあ私はどうしたってしたいと思えないんだよなと再確認するだけだった。

ところがアラサーと呼ばれる年代になってくると、出会う男性の結婚願望がとても気になる。結婚願望がある人を恋愛対象として見ることができなくなっていた。

恋人は欲しかったので、数年前マッチングアプリをやっていた。マッチした人と会って楽しく食事をした帰り、歩きながら何気なく会話をしていた中で、子どもを育てるならこんな町がいいなとその人が言った。その瞬間、気持ちが冷めていくのがわかった。素敵な人だなという印象は変わらない。また会いたいという気持ちもどこかであるけれど、それでも「この人には家庭を持ちたいという願望があるんだよな」の声が勝つ。

職場の男性に対してもそうだ。元々職場恋愛なんてできるタイプじゃないと思っているけれど。色々と話す中でその人に結婚願望があるかどうかはなんとなく見える。いいな、素敵だなと思う人はたいてい人生設計の中に結婚があるということを、そこでも突きつけられる。

「また会いたい、もっと仲良くなりたい、でもこの人には結婚願望がある」。そう思ってしまう事が辛い。たとえその結婚が10年後くらいにぼんやり想定しているものだったとしても。恋愛対象に入る第一条件が「結婚願望を感じない人」なのだ。

今度二回目のデートをする人がいる。相手がどう思っているかは分からないけれど、私は好感を抱いている。うっかりその人の人生設計が見えてしまう前に、結婚願望の無さについてさらっと話してしまいたい。

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