『マイケル・藤井 風・ショパン』
『マイケル・藤井・ショパン』
湯川れい子さんがTwitterでつぶやかれたこの言葉が、私の心に稲妻のようにささった。
全く同じ思いを持っていたことに気付き、時間がたつほど3つのワードがどんどん大きくなっていった。
自分の中からとり出して、今伝えたい『今年のキーワード』。
(湯川れい子様、どうしても書きたくてお借りさせていただきました。)
こんなに不安定な世の中なのに、YouTubeなどの動画配信やインスタLIVEが普通になったからなのか、『音楽』がとても豊かでぜいたくな時間を与えてくれている。
まさに今、『ショパン』
ピアノ好きにとって、今年は特別な年になっている。
5年に1度、ポーランドで開催されるショパンコンクールが昨年延期され、やっと今年7月に予備予選が行われたばかり。
10月に本大会が行われている。
ショパンに魅了されていた思春期の頃、故郷のポーランドに興味を持った。
祖国に帰りたくても帰れなかったショパンの曲には、ポーランドへの愛が込められている。
ロシアとドイツの間に挟まれた国。
戦争のたびにおこる歴史的な悲劇を乗り越えてきたポーランド人の強さと、愛国心を知り心を打たれた。
そしてまだソ連の支配が残る社会主義国の時代に、ポーランドの学生と手紙のやりとりをする機会があり、日本のような自由はないのにとても豊かな国民性を教えてもらった。
日本はあるものよりないものを必死に追いかけていた時代、多感な時期にポーランド人の愛国心は憧れだった。
また、1985年ショパンコンクールの『スタニスラフ・ブーニン』の演奏に魂を揺さぶられてからは、いつかポーランドに行って、客席から見ることを夢見ていた。
それが今回、現地まで行かなくてもコンクールを視聴できるという奇跡!
毎日二回、YouTube配信。
こんな時代が来るなんて、想像もしていなかった。
12日間の予備予選の間は毎日毎日ショパン…という状態になり、さすがに151名全てを見ることはできないので、31名の日本人の演奏を中心に見ていた。
そして87名に絞られた予備予選の結果は・・・!
その日の早朝に『ピティナ広報部』さんがいち早くまとめてくださっていた。
本大会は、既に有名な日本人ピアニストを一部みるだけでも激戦の様子!
キラキラ華やかな音は、クラシックの枠を超え全ての人を魅了する・角野隼人(かてぃん)さん、会場をご自分のリサイタルのように変える貫禄の演奏・反田享平さん、12歳でCDデビューしてからずっとピアノ王子・牛田智大さんの演奏が楽しみで仕方がない。
どうかファイナリスト残り、協奏曲(オーケストラとの演奏)を…!と祈ってしまう。
そのほかの日本人挑戦者も優劣つけがたい実力の持ち主ばかりなので、個性的な演奏が聴けることは間違いない。
もちろん日本人以外の演奏者も、今回はかなりレベルが高いらしい・・・。
これ以上はないくらい、スペシャルなショパンコンクール!
リアルタイムで見守れることが幸せでしかない。
ショパンって?と少し距離を置いている方や、クラシックはよくわからないと思っている方にも、ピアニストの個性によって同じ曲もこれほど違う、と感じる機会になるかもしれない。
《追記》
反田恭平さん2位、小林愛実4位おめでとうございます!!
毎日毎日豊かな音楽のプレゼント。
ぜいたくな数週間でした・・・。
アスリートのようにそれぞれのショパンに挑む姿を、ありがとうございました!
『マイケル・藤井 風』
デビュー当時からマイケル・ジャクソンをリスペクトしていることを公言していた藤井 風さん。
そして “Free” Live 2021で『Heal The World』を歌ったことで、その理由をはっきりと示した。(※残念ながら権利の関係上、アーカイブ動画からは削除されている。)
マイケルが本当はもっとやってみたかったこと、マイケルがうらやむほどのことも、藤井 風ならできる。
そんな可能性を感じさせてくれた。
マイケルもほほ笑みながら、見守っているに違いない。
武道館ライブを終えて全国ツアーをしていた今年1月、ますます注目されていく彼が少し心配になっていた。
後から思えば、ドラマ主題歌『旅路』やHondaヴェゼル CM『きらり』の曲制作など、次のステージに向けて忙しい時期だったかもしれない。
『関ジャム』予告を見て川谷絵音さんが注目のアーティスト1位に選ぶことがわかり、初めて地上波テレビで名前が紹介されることに心がザワザワした。
自分に何かできるわけはないけれど、“何かしたい!”という思いで、既に書きとめていた記事の投稿を考えた。
noteに長文を投稿するのは初めてだったので、その頃加入していたライターゼミの皆さんに感想をいただいてから、放送前に公開。
その結果、『関ジャム』放送後3日間で閲覧1万PV、note公式さんにもTwitterで紹介いただき、生まれて初めてバズる体験をさせていただいた。
その頃の心配は全く余計なものだったと申し訳なく思うほど、9月の“Free” Live 2021では『覚悟』を見せてくれていた。
その声もピアノ演奏も、さらに進化していることを感じさせてくれた。
雨の中ずぶぬれになったYAMAHAグランドピアノの音は素晴らしく、彼の音はたたきつけるように弾いても美しい。
それは、長時間の練習と努力を積み重ねてきた人だけが奏でる音+天性の才能があるからだろう。
孤高の人だったマイケルと大きく違うところは、周囲の愛に守られていること。
有名になり苦悩が増えたとしても、きっとまわりの方々が守ってくれると信じたい。
藤井 風という表現者を支える優秀なスタッフはもちろん、これからもできるだけのことをしたいと、善意の人たちが集まり協力するだろう。
共感する人も支援する企業も、幸せになっていく流れができていく。
24歳の若者に感化されて、いろんな人が影響を受けていく・・・。
それは日本国内だけにはとどまらない。
もう、その流れは止められない。
Twitterで世界トレンド1位にもなった“Free” Live 2021は、『情報7days』・『報道ステーション』・『news zero』・『NHKおはよう日本』で、ニュースとして取り上げられた。
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