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よそのコーヒーの話から抽出器具など

 頂きものしたコーヒーをすべて飲み切りました。

 この記事以外の3種は、酸味が穏やかだったので日々のたのしみとして少しずつ飲むことができ、満足です。

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 「えんむすび(中深)」とパッケージ表示がしてあるこちらは、豆の種類などについての記載はありません。ブレンドコーヒーだと思います。豆の大きさは小さすぎず、挽いて飲むと栗のような甘い風味のするコーヒーでした。

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 「ジョバンニの珈琲(中深)」こちらもどういった豆のブレンドかは不明です。すっきりとしていて、食後などによさそうです。冷めると少し酸味が立ってきます。

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 「ブラジル トミオフクダ ドライオンツリー(中深)」こちらはストレートコーヒーですね。ブルボン種かな? 豆面が小さめです。他の3種も中深(煎り)ですが、こちらは適度な苦みとスモーキーな味わいがあって、一番イイとおもいました。

 ぜんぶペーパードリップです。手軽ですからね。コーヒーの抽出方法では口あたりがまろやかなネルドリップが好きです。見ていておもしろいサイフォンは、高い温度を要するためか、味わいが尖ってしまうように感じます。最近よく見るフレンチプレスは、豆によっては合う方法のひとつなんですが、抽出後の豆かすの取り扱いがどうにも面倒です。kimboのクックマという器具もそうですね、これはフレンチプレスより少し洗いやすいです。

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 喫茶店の忙しい時代、ランチコーヒーなどに大きなネルドリップを用いていました。カリタの3.0Lのものだったと記憶しています。大きなコーヒーポットにセットしての抽出です。私がいま持っているのは一人用のネルドリッパーですが、その大きなネルで淹れたコーヒーは格別においしかったです。父が言ったことがよかった。

——米と一緒さ。いっぺんに淹れた方がおいしかと。(長崎弁)

 ところで、ひとつすごいなと思っていたことがあります。昔は陶器のドリッパーが主流でした。当時の店でも3つ穴のドリッパーを使って1杯立てでした。その時、カップもドリッパーも陶器なのでコーヒーの量は見えませんね。でもドリッパーを何度も上げ下げすると、アロマが逃げていきます。父はこれを嫌い、その回数を2度までにとどめていました。それでも抽出されたコーヒーの量とその味は一定でした。この大きなネルドリップの方式でも同じで、ポットに落ちるコーヒーの量は見えなくても、味はばっちりでした。
 今のドリッパーは透明のプラスチック製が多いので、何度も上げ下げしなくても落ちたコーヒー液が見えて、うっかりカップのフチから溢れてしまうこともありません。
 コーヒーのことに関して(だけ)は一級だった。そんな父の店でも、最後の方は一度にたくさんのコーヒーを提供する機会もなくなりました。その「いっぺんに淹れた方がおいしい」ネルドリップの味に接することもなくなり、人生における残念なことのひとつです。

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