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酒と欲

旧友とご飯に行った。
酒を飲んだ。割と。
別れた後、またバーにいって少し飲んだ。

酔ったら、その人の本性が出るらしい。

僕の本性は、どんなものだろうか。

誰に見せることができて、どこまで信じことができるのか。

自分以外の存在を欲してしまうその本性が、
果たして本物なのか、
本当に心の底にあるものなのか、

今の僕に見定めることはできない。


酔ってしまうだけで、
そんなに世界が変わって見えるなら、
こんなに寂しいとは、きっと感じていない。


酔った時こそ、実感する。
嫌になるくらい。

僕は、寂しい。
ひとりでいいと、ひとりがいいと言いながら、
自分ではない誰かを求めている。

温もりが欲しくて、
愛されたくて、
求めたくなる。

その誰かに包み込まれて、
その温かで安全な腕の中で、
眠りにつきたいと、
そう思ってしまう。

僕以外の人間に、
ひとりでいい、
そばにいて欲しいと思ってしまう。


僕が嫌いな、欲というものだ。
何かに依存して、欲する。
僕ひとりでは生きていけないような気にさせられる。
そんなものの手には、捕まりたくないのに。


寂しいと同時に、誰かに、甘えたい。
心の、底から。

満たされたい。
僕自身の愛以外に。

そう、思い、願い、望んでしまう。


今日も、優しい夢が見たい。

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