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絶望を抱きしめて

絶望だけが、僕を包み込んでくれた。

メンタルの崩壊と共に、
僕の手から滑り落ちたものたち。
夢、情熱、愛、希望、期待、努力、勇気、その他。

唯一残ったものが、僕が居るこの絶望だった。

何も望まないことは、案外悪いことではない。
何も手に入らなくても、悲しくも悔しくもならないから。
期待しなければ、その期待を裏切られることもないのと同じだ。


僕はこのnoteに希望を残していくつもりはない。
希望じみたことは書いても。

ただ、何を絶望とみて、何を希望とみるかは人それぞれだろう。
このクソ広い世界のどこかに、
もしかすると、
僕の絶望が希望に見えている人間もいるかもしれない。
どうぞ、いくらでもあげる。


僕が期待しない事柄の中には、
明日、未来、将来なんて概念たちも含まれる。

来るか分からない明日に期待するより、
見えない未来に想いを馳せるより、
何が起きているか分からない将来に夢を抱くより、

今あるこの確かな絶望に溺れてしまっていたいと、
そう思ってしまう。

だから、僕は今いるこの絶望の中で生まれた、
感情なり感覚なりを書き残している。
希望の中にいたら、絶対に見えないこの景色を残している。

この絶望だけは、僕を置いていったりしないと言い聞かせている。

(同じように、希望の中からしか見えない景色もあるのだろうが、
経験していないことは語れない。)


あぁ、そういえばひとつだけ希望が残っていた。

この人生は、必ず終わる。
という希望。

永遠こそが、本当の絶望だと、僕は思う。
その絶望に比べれば、僕が沈むこの絶望もかわいく見える。


最後の希望を胸に、
今夜も絶望を抱きしめて眠る。

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