本当に「自分に嘘をつかない」ために
「これは体じゃなくて心の病気なんだ」って理解することで心気症の症状はだんだん治っていった。
でもやっぱり、そういう自分の性質は変わらなくて、体に症状が出たり、漠然とした不安に襲われたりすることは、ずっと続いていた。
でもようやく、私の問題は、自分の気持ちに嘘をついてしまっていたことなんだと気づいた。
気付くまでに、壊してしまったこと、歪めてしまったことがたくさんある。
あのとき、最初の嘘をつかなければ。その気持ちがないわけじゃない。
でも、どれだけ考えても過去を変えることはできない。だとしたら、私が今できることは何なのだろう。
まず、これからは嘘をつかないように心がける。これ大事。
違うな、と思ったら、相手の気持ちに配慮しつつ、丁寧に断って身を引く。今すぐやらないと…とか思わない。慌てない。
でも、嘘をつくことの方が、つらいということもある。やっぱりまだ、嘘だって思いたくないこともあるから。
そういうときは、意識的に素直な気持ちを話して、分かってもらうしかない。
「まだちょっと気持ちが追い付いてないな」
「そこは正直、微妙に感じてて、もやもやしているんだよね」
もしそう伝えた上で、相手がそこは変えられないよって言うなら、じゃあ仕方ないって吹っ切れるかもしれない。
いずれにせよ、自分の心が感じていることをないがしろにしないことだと思う。
正論で自分を納得させようとするくらいなら、ネガティブな気持ちもちゃんと自覚して、「あー嫌だな」くらい言える方がいい。
それはきっとわがままなんかじゃない。
自分の気持ちを大事にして、相手との間で答えを出していくことが大切なんだ。
日々感じたことなど。