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休職日記 #2:家族について

休職するにあたって、妻に相談(というか、独白)した際、すぐに快諾してくれた。
これまでの自分が、妻からどう見えていたのかわからないけれど、少なくとも現状の私について理解を得られたという安心感があった。

妻は、私が抑うつ状態が酷くてテンションが低くても、倦怠感から家事が出来ない状態が続いても、特に何かを言うわけでもなくそっとしてくれていた。私の性格上、励ませば力を振り絞って何とかしようとするのを見抜いているだろうし、実際、そうすることも出来ただろう。でも、妻はそれをしないでいてくれた。
妻自身も仕事が忙しくて育児や家事について負担に感じている面もあることは容易に見てとれる。特に育児については、上の子も下の子も、それぞれに課題があって、それが妻のストレスになっている。もちろん、それらに加えて私に対するストレスもあるだろう。

私と妻の関係性は割とドライというかお互いの依存度は低いと思っている。共通する趣味は共に楽しむが、それ以外の趣味はそれぞれ勝手に楽しんでいる。たまに相手の趣味に対して興味を示したりするが、無理強いは決してしない。
ちなみに、共働きで金銭面は完全に独立しているので、お小遣い制などもなく、生活が成り立つ範囲であれば何をしていても構わない、といったスタンスだ。(家賃だけ折半していて、その他の生活費については、固定費はほぼ私、変動費はほぼ妻といったザックリとした感じ)
私が休職するにあたって、金銭的な問題が生じることにはなるが、私自身の貯金である程度は賄えることを示し、それについても理解してくれた。

そして、休職するにあたって、妻は1つだけ条件を出した。
「洗濯についてを全うすること」
他の家事は出来るならやってくれればいいし、しんどいのであれば、これまで通り、やれる人がやる方式で構わない、と。
つまり、洗濯機に洗濯物を放り込み乾燥まで済んだものを片付ければ100点、ということである。
こういった提案はとても妻らしいところで、休職するにあたって私の罪悪感を薄め、なおかつ家族の生活に役立っているという実感をもたらす。
毎朝、どれだけ抑うつ状態が酷くても洗濯機のボタンさえ押せば乾燥まで済むし、状態が少しよくなったタイミングで洗濯物を片付けられる。
この提案は、今の私にとって、これ以上なく素晴らしい提案だと感じた。
もちろん、洗濯以外の家事も心身に余裕のあるタイミングで出来る限りやるつもりだ。
私の趣味であるゲームで例えるならば、洗濯がメインクエストで、それ以外の家事がサブクエストである。私のゲームの楽しみ方として、サブクエストも全てこなそうとする性格をとてもよく理解している、と思った。
妻には本当に頭が上がらない。感謝してもしきれない。

私が悩みや考えていることを内側に溜めがちな性格はこれまでの付き合いの中で理解してくれているし、それをオープンにすることを求めてこないので、今回のように「休職したい」と伝えたことについての重みを感じ取ってくれたのだろうと思う。
休職してからも、私が一人の時間を過ごしたいタイミングは必要最低限のコミュニケーションにしてくれる。さすがに子供達は容赦なくコミュニケーションを取ろうとしてくるので、そこは親として自分が譲歩するが、日中、子供達が学校や保育園に通っている間は、ゆっくり羽を伸ばさせてもらえるのはかなりありがたい。

なお、子供達には休職していることは伝えていない。下の子はまだ幼く親である我々が仕事していることなども理解していないだろうが、上の子は年相応以上の理解力があるように見えるので、きっと私が抑うつ状態であることは感覚的に察しているだろうし、休職していることを伝えれば何かしら気を遣わせてしまうような気がする。
上の子が抱えている課題も、親である我々がフォローしきれていない証左だとも感じているので、本当はもっと親として支えてあげたいところではある。
つくづくこんな父親で申し訳ないなと思っている。

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