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黯(くろ)・読書好き・小説好き・セクマイ・読書記録・読書記憶

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最近の記事

ミミズクと夜の王 完全版(紅玉いづき)

15年前に出会いました その時の後書きを朧げながら覚えています 原稿の入った封筒をポストに投函した後に拝んだ そんな旨だったと思います 変なところで記憶力がいいんです 面白いですよ 15年前に読んだ時は衝撃を受けました 実は数年前にも読みました そして今日、読みました 年を重ねたからか当時程の衝撃は受けませんでした 面白くなかった訳ではありません 15年前の自分の琴線には確かに触れました 大人ではない、然りとて子供ともつかない そんな不安定な時分 面白かった 今も面白い 15

    • ハリー・ポッターと賢者の石(J.K.ローリング/松岡佑子)

      この本は祖父からプレゼントされたもので、読み始めた時はあまり魅力を感じず最初の方だけ読んで辞めていたのだけれど、周りから面白いという話を聞きもう1度、今度はちゃんと読んでみたらなるほど面白いと思った記憶がある 小学校・中学校と、クラスの半分くらいの人数は確実に読んでいたシリーズだと思う で、久々に読み直してみたのだけれど、面白い 児童書だからか若干の物足りなさを感じたのは自分が老いたからだろうなと それでも色褪せない面白さは、例えば携帯電話とかが魔法の世界にはないから時代を感

      • 世界の美しさを思い知れ(額賀澪)

        自分は双子ではないし妹はいるけれど弟もいない けれども、親しい人を亡くしている それはその人が死を選び決行した結果で、自殺 その頃の自分はまだ幼くもあり、さながら幼虫から蛹へと変化する蝶とも蛾ともつかない、そんな頃合いのお年頃で その頃はまだ自殺だとは知らなかった ただ歳を重ねていくにつれて、ある人の言葉が引っかかって、気付いて、知ってしまった この物語は色鮮やかだ 「死」という灰色の世界を明るい絵の具で塗ったように、鮮やかだ 死者の目を通して見る世界なのに鮮やかで、それは

        • スロウハイツの神様(辻村深月)

          不器用で愛おしい物語でした 最初は重たいものかと思って読むのを先送り先送りしていて、重たい腰を上げて漸く読み始めたのですが… 確かに重たい部分もありました ですがそれ以上に優しさに満ちたものでした 登場人物はそれぞれ不器用で、全部正直に話したら楽になる事だってあるだろうに、それぞれが皆の事を思って口にはせず 伏線回収が優しさに溢れていて、それはもう読んでいて辛くなるくらい優しくて ずるいなーと思いました