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ニンジャ・レビュー

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私の身体という過酷な場――フーコー・バトラー・イグナイト

私の身体という過酷な場――フーコー・バトラー・イグナイト

変身ヒロインのアナキズムのための読書メモ
ミシェル・フーコー「ユートピア的身体」を読んだりしながら今日もイグナイト重点
論考めいてまとまってはおりません

フーコー「私の身体という過酷な場」。1966年12月7日、ミシェル・フーコーはラジオ講演においてそれを語り始める。「私の身体、それは私がどうしようもなく余儀なくされた場所なのである」。出発点、生まれてきたこと生きていること自体がすでに枷であり鉄

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イグナイト/ブレイズ=変身ヒロインのアナキズム

イグナイト/ブレイズ=変身ヒロインのアナキズム

hello.
地獄からの署名を受け取ってしまった、ひとりのエスパー少女がいた。
誰もが何の疑いもなく口にする退屈な挨拶、日々の平和を確かめ合うような所作として交わし合うその言葉の中に。
hello. hello.
hell=地獄から噴き出した炎を浴びて、寄り添うo=リングが燃え上がる。
そして彼女は火の輪へと身を投げてくぐり抜け、変身、名乗りを上げた。
ヘル・オー!
イグナイト。
彼女は戦

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ブッダはゲイのサディストなのか?--フロムアニメイシヨン、この血肉を禅に喰らわせて踊れ

ブッダはゲイのサディストなのか?--フロムアニメイシヨン、この血肉を禅に喰らわせて踊れ



ゼンは無慈悲だ。
惨たらしく死ぬか、この血肉をゼンに喰らわせて生きるか、どちらかしかないということをニンジャスレイヤーは書き付けている。

「男は象を街で働かせた。象の仲間が駆けつけ、男を踏み殺した。ナンデ?」
「ブ、ブッダが……ゲイのサディストだからです」
「正解! ブッダはゲイのサディストだ!」
(ガントレット・ウィズ・フューリー)

禅問答の一例だが、他にもザゼン、ボンズ……。ゼンを

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Ninjaアトモスフィアへのサブマリーン



ニンジャの世界へもっとダイブしていくための読書レビュー。

ニンジャ、モータル、人形、あとマグロとかからこの世界が成る。
ネコネコカワイイやユンコを筆頭とするオイランドロイド、モーター、一糸乱れぬヤクザらがひしめくこの街に生きていくならば、自動人形への接触は逃れられない。

リチャード・コールダー『アルーア』椅子でブリッジ姿勢をキメる何かが映り込む表紙を開けばもうドロイドが待ち受ける。

「あ

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