朝の出来事
思い出すと、
何でもないのに、
思わず顔がニヤけてくる。
そんな出来事を思い出した。
時刻はもう昼になっていた。
僕が、ニヤけだした内容!
それは
殺気がないと動物がよる。
という事である。
詳しく話していこう。
今日の朝の事だった。
朝いつもと同じように通勤途中
ゆっくりと歩いていると
自分の目線と同じ高さの位置に
何かの気配を感じた。
僕は、気配の原因を
考察する事もなく、
条件反射のもと
気配の方向に目を向けた。
その目の先にいたのは、
40センチくらいの体長の白い猫
白い猫は、
僕が猫に気がつかずに
一緒に歩いていくものだと
思ったらしく、
えっ!コイツ
何で急に振り向くの?
ちょっと待って!
この人間!
めっちゃ怖いんだけど・・・
という思いをしたか
どうかは分からないけど、
そんな思いを
したかのような表情を見せ、
そそくさと僕の前を通り過ぎ、
僕よりも1メートルくらい前に
行き、立ち止まる。
そして、僕が歩くと、
猫も僕と同じ分だけ歩く。
そんな光景を
自分視点で見ていると、
まるで、
浜辺でラブラブのカップルが
追いかけっこをしているような
風景が僕の前によぎっていった。
白い猫が彼女で、
走った後に、こっちへおいでよ!と言いはなち、
僕が来るまで、少し待っている!そして、僕が近づくと、
捕まらないも〜ん!
という声とともに、走り出す。
そんな、
頭の中の脳内イメージと共に、
猫と歩いていった。
そして、
数メートル歩いて、
曲がり角にさしかかると、
白い猫は僕とは逆方向へと
こちらを振り向くことなく
通り過ぎていった。
ほんの少しの時間、
数分くらい前までは、
存在すら認識していなかった猫!名前もどこに住んでいるか
分からない、ただの野良猫!
その猫が
曲がり角を曲がった時、
何か恋人と、
デートの後に別れたような、
少し、寂しくてせつない
不思議な感覚を覚えた。
当たり前なんだけど、
僕には僕の都合があるように、
猫にも猫の都合がある。
そう思っていたら、
前から、生ぬるい風が吹き、
生ぬるい風は僕の頬に当たり、
そして、過ぎ去っていった。
そんな、
たわいもない朝の出来事
でも、なぜか思い出すと
ニヤニヤしてしまう。
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