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青い実

昼の良く晴れた空

僕は歩いていた。

歩いていると側溝の部分に

青い小さな実が落ちていた。

いや、正確には挟まっていた。

側溝は道路の端にある鉄の柵

グレーチングの隙間に青い実が

挟まっていたのだ。

僕は青い実がここにあるということは

この近くの木から落ちたのだろうな?

と思った。

もしかすると青い実も、

枝についていた頃

うすうす、もうすぐ落ちるだろうな!

という事には。気づいていたのだろうが、

まさか、自分がグレーチングの隙間に

はさまり、見た事もない人間に

見つかるなんて事は。

枝についてる実の時期には思っても

いなかっただろう。

枝についた実の時には、

様々な虫や鳥がやってきては

消えていく。移ろいゆく景色を

ひたすら楽しく眺めていたのだろう。

そして、このままの時が続いていく。

そう思っていたのかもしれない。

楽しい事や、嬉しい事、退屈だけど

ゆっくりと何事もなく

穏やかな時間が流れる時、

このままの時が続く。

僕たちはそう思いたい。

しかし、世の中や時間というものは

僕たちが望む、望まないを別に

ただ、ひたすらに流れていってしまう。

青い実が教えてくれた事。

移ろいゆく雲のような景色で、

ずっと、同じような感じがする時もある。

しかし、全ては同じに見えても流れていく。

あなたは、流れゆく時間の中、

今を楽しんで生きていますか?

そう、グレーチングに挟まった青い実に

問いかけられた気がした。

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